第40話 ハッピーウェデング
船が懐かしい場所に帰って来る。観光客がどんどん降りて来る。
「だらぁっ!!」
私はたくさんのお土産袋を持って、ダンジョン1号店に戻って来た!
「ヤットカエリマシタカ」
「ウリアゲキン、タイヘンナコト二」
ロボット達が散々の愚痴を言う中、
「売上金なんてすぐ使い終わるわよ!それより私は王子様と婚約したんだからね!これから世界中の場所にコンビニを設置していくわよ!」
「ど~も~」
ミラが恐る恐る顔を出す。
「オウジサマ!」
「来るなって言ったんだけどね、どうしても来たいっていうから」
「すごい!ソフトクリームなんてあるんだ!王宮じゃ高級品だよ」
「いくらでも食べていいからね!さて売上金を…」
事務所のドアを開けようとするも開かない。まさかそんなに入ってるの?
何とか引っ張るとドカドカと売上金がはちきれんばかりに出て来た。
ミラとロボが見つめていると、
「は…はは…花嫁衣裳でも買います」
―――――――――――――――――――
いよいよ挙式が城で行われた。銃を持った男達が天に向かって銃を撃ち放つ。
周囲には沢山の城の住人が立ち込め、紙吹雪を掲げている。私とミラはゆっくり階段を下り、祝福に応えている。こんなことがあっていいのかしら。何も無しから始まったシンデレラストーリー。私は喜びを噛みしめていた。挙式が終わったら恒例の乾杯だ。城の広場には沢山の樽があった。さすがに私は飲み切れないけど、兵士たちは飲み干してしまうんだろう。ミラも笑顔で乾杯に参加している。こうして、私史上最高の日が過ぎて行った。
その日の夜―――――――
私とミラは2人の部屋で、どこにコンビニを設置するかの問答をしていた。ミラはまず城の周辺に建ててから、どんどん地域を広げていくのがいいんじゃないかと提案した。ふんふんと私は頷く。私は…といいかけた時、ミラにキスをされた。それは甘い幸福な味だった。
the.end
異世界でダンジョン前にコンビニを開いたら大繁盛! オーバエージ @ed777
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます