第30話 クラスメイトはいじめられてるんです。

8/6(土)気温40度

・成瀬家リビング 午前9時

「彩希ねえ~」

「なーに?」

「今日ってなんか予定とかある?」

「んー、今日は大学の後輩と自主練かなあ」

「彩希ねえって後輩いたんだ、、」

「あんた失礼ね、私だって後輩の一人や二人いるわよ」

「ごめんごめん」

「で、秋の予定は?」

「んー今日は午前中に夏課題の読書感想文を出しに行くだけかな」

「あらそ、何時ごろに行くの?」

「んーもう少ししたら出て行こうかなあ、彩希ねえは?」

「わたしはもう出ようかしら」

「そうなんだ、気を付けてね」

「うん、秋も気を付けなさいよ」

「はーい」

「じゃあ行ってくるわね」

「うん、いってらっしゃい」

ガチャン

「はあ、学校まで行くのめんどくさいな~」

ママはハウスに買い物に行っちゃったし、こんなことならハウスに行くついでに学校まで送ってもらえばよかったなあ。

「まあそんなこと言っても何も起きないしぼちぼち行くとしますか!」

僕はすぐに着替えて、提出する読書感想文を持って家を出た。

僕が通っている北桜林高等学校は家から徒歩15分ほど歩けば着く距離だ。

北桜林高等学校きたおうりんこうとうがっこう 昇降口午前9時30分

僕が昇降口に入ると一人の女子が目に入り、僕は声をかけた。

「あっ恵茉ちゃん!」

「、あっ、、、成瀬君、」

僕が声をかけたのは笹木恵茉ちゃん、女子バレー部でスパイカーやセッター、リベロもできてしまうオールラウンダーだ。恵茉ちゃんは背が僕と同じくらいで誰にでも優しくてすごく話しやすくて落ち着くクラスメイトだ。

「恵茉ちゃんも読書感想文?」

「うん、それと今日バスケ部がいなくて半面なら使っていいらしいから一人でバレーでもやろうかなあってね」

「そうなんだ、恵茉ちゃんさえ良ければさ、僕もバレー一緒にやっていい?」

「えっいいの?」

「えっいいけど、っていうか逆になんかダメな理由ある?」

「だって、、、」

この間はなんなんだ、恵茉ちゃんほんとは僕とバレーやるの嫌なのかな。

「だって?」

「私、いじめらてるんだよ?」

「いじめられてる私と遊んでたら成瀬君もいじめられちゃうかもしれないんだよ?」

そういえば、恵茉ちゃんは一部の女子と男子に嫌がらせをされたんだっけ。本当なのかわからないし恵茉ちゃんに直接聞くのも失礼かなと思って聞かなかったけどやっぱりほんとなんだ。恵茉ちゃんちょー可愛いからみんな嫉妬したり、構って欲しいんだろうな。それに高校生とは思えないくらいおっぱいが大きいし。

「え、そんなの関係なくない?」

「え?」

「だって、僕が恵茉ちゃんと遊びたいんだよ?」

「それに恵茉ちゃんが次嫌がらせされたら僕に任せて」

「え、けど」

「いいから!僕今からダッシュで読書感想文提出してきちゃうから恵茉ちゃんはここで待ってて」

「わ、わかった」

恵茉ちゃんを昇降口で待たせてる僕はダッシュで二階の職員室に向かった。

ガラガラガラ

「失礼します」

職員室の扉を開けると中はほとんど先生が居なくて、片手で収まる程度の数しか先生は居なかった。

「あら成瀬君、読書感想文の提出かしら?」

「はい」

僕に声をかけてくれたのは36HR副担任の伊藤空いとうそら先生だ。空先生は背が160後半で胸も大きい。それに空先生はいつもぴちぴちのスーツで授業をするから勉強に集中できん!空先生は数学の先生で、めちゃくちゃ教え方が上手くて数学が苦手な生徒のために毎週水曜日に教室を開けてくれて教えてくれるし。もうほんとに完璧。

「じゃあ、私が預かっておくからあとで久木先生に渡しておくわね」

久木くき先生は僕のクラスの現代文を担当している31HRの担任だ。久木先生は男子バレーボール部の顧問でよくお世話になっている先生だ。部活中や授業中も怒ることがなくていつもニコニコしていて元気のある若い先生だ。

「ありがとうございます!」

「はーい、気を付けて帰りなさいねー」

「はい!」

ガラガラガラ

「失礼しました!」

僕は職員室を出るとすぐに恵茉ちゃんのもとへ戻った。

「恵茉ちゃん!」

僕が階段を降りると恵茉ちゃんは立って小説を読んでいた。

「成瀬君、提出はできた?」

「うん、ばっちり!」

僕は恵茉ちゃんと一緒に体育館へ向かった。

体育館に着くと体育館の入り口に久木先生が居た。

「おーお前たちなんか用か?」

「実は今日バスケ部が休みで反面使えると聞いたので、」

「今日はここ急遽社会人バレーの人が使っちゃってな、今日はここ使えないんだよなあ」

「そうなんですね、わかりました」

「おう、悪いな近くの共同センターでも聞いてみるか?」

久木先生は携帯を取り出して共同センターを探し始めた。

「恵茉ちゃんどうする?」

「あっ」

恵茉ちゃんは何か思いついたような顔をした。

「どうしたの?」

「もしよかったら、、、」

「よかったら?」

「私の家、、、来る?」

「行っていいの!?」

「うん、今日親遅くまで帰ってこないしお兄ちゃんは遠征でいないから」

まさか読書感想文を出しに来ただけなのに恵茉ちゃんの家に行けるなんて今日は良い日だなあ。

「行きたい行きたい!」

「そ、それならい、、行こっか」

「久木先生、今日は恵茉ちゃんの家で遊ぶことにしたので大丈夫です!」

「おお、そうか」

「じゃあ先生さようなら!」

「おう、気を付けて帰るんだぞー」

「はーい」

僕と恵茉ちゃんは学校を出ると恵茉ちゃんの家まで歩いていった。

数分後・・・

「ここらへん僕全然通ったことないや」

通ったことのない道がたくさんあってちゃんと恵茉ちゃんの家から自分の家までちゃんと帰れるか正直不安だった。

「成瀬君の家はどこらへんなの?」

「僕は学校の正門から見てまっすぐ行けばすぐ着くよ」

「そうなんだね」

「恵茉ちゃんは家から学校まで歩いてどのくらいかかるの?」

「うーん、だいたい10分くらいかなあ」

「そうなんだ、結構近いね」

「そうだね、通いやすいって理由もあってこの高校にしたしね」

僕と恵茉ちゃんがおしゃべりしながら歩いていると誰かに後ろから肩を触られた。僕が振り返ると意外な人物が立っていた。

「よっ」

「飛鳥さん!お久しぶりです」

僕が後ろを振り返るとそこには飛鳥さんがいた。飛鳥さんに会うのは久しぶりだったから僕は嬉しくなった。まあ飛鳥さんにはすごい醜態を晒しちゃったけどな。まあ気持ちよかったんだけどね。

「なんだなんだ~、デートか?」

飛鳥さんは僕をからかってきたが恵茉ちゃんを見ると様子が変わった。

「あれ、恵茉ちゃん?」

「あっ、飛鳥さん!」

恵茉は飛鳥を見ると顔がパーっと明るくなった。

飛鳥さんがなんで恵茉ちゃんを知ってるんだ?どういう関係?

「恵茉ちゃん、飛鳥さんのこと知ってるの?」

「うん、だって部活の先輩だもの!」

「恵茉ちゃん、大きくなったねー!」

飛鳥さんは恵茉ちゃんを見て喜んでいた。

「そんなに背伸びてないですよ」

恵茉ちゃんは笑いながら答えた。

「いやいや、背は伸びてないかもしれないけどさーもっと成長したとこあるじゃん!」

「えーどこだろ」

恵茉ちゃんはどこが成長したのか自分でもわかっていない様子だった。ちなみにいうと僕もわからん。

「ここだよっ!」

飛鳥さんは恵茉ちゃんの背後に行き後ろから手を伸ばして恵茉ちゃんの両胸を揉んだ。

「キャーーっ!」

恵茉ちゃんが悲鳴を上げているのもお構いなしに飛鳥さんはセーラー服の下から手を入れ生で揉み始めた。

「ああ~っ恵茉ちゃんの胸はいつ揉んでも気持ちいなあ」

「ちょっ、、飛鳥さんっ///、、、やめ、っ//」

恵茉ちゃんの顔は笑っていたがめちゃくちゃ恥ずかしいのかすごく顔が赤かった。

「あれれ~恵茉ちゃんのここなんかコリコリするなあ、なんだろこれ~?」

飛鳥さんは恵茉ちゃんの勃起した乳首をコリコリといじり始めた。

恵茉ちゃんの乳首は制服の上からでもわかるくらいムクムクと膨らんできた。

「いやっ///、、、成瀬君がいる、のにっ//」

恵茉ちゃんが我慢の限界に達しそうになるのを見ると飛鳥さんは恵茉ちゃんの胸をいじるのをやめた。

「ごめんごめん、恵茉ちゃんのおっぱいが最後に会った時よりめちゃくちゃおっきくなってたからついね」

「もう~、飛鳥さんひどいですよ」

「ごめんって」

恵茉ちゃんは笑いながら飛鳥さんに言う。

「なんか、すごく仲良いんですね」

「まあ、何回も一緒に遊んだりしたしね」

「そうですね」

恵茉ちゃんと同じクラスだけど恵茉ちゃんがこんなに笑顔なのは初めて見た。

「ちなみに二人は今からどこ行くの?」

「実は体育館でバレーやろうと思ったんですけど、体育館に行ったら社会人バレーの人たちが使うから無理になっちゃったので」

「ああ、そういうこと」

「はい、なので今日は親も遅くまで帰ってこないしお兄ちゃんは遠征でいないので私の家で遊ぼうかなって思いまして」

「へえ~」

飛鳥さんは僕と恵茉ちゃんを交互に見てニヤニヤと笑った。

「な、なんでそんなにニヤニヤしてるんですか」

「いやぁ~何でもないよ」

「そうですか、そういえば飛鳥さんはこの後どっか行くんですか?」

「ああー私は今から友達と買い物に行くの」

「こんなとこでゆっくりしていて大丈夫なんですか?」

恵茉ちゃんが時計を見せると飛鳥さんは焦った表情になった。

「あっやばっ!」

「私もう行かないと!」

「ですよね、じゃあ飛鳥さんさようなら」

「うん、またね!」

飛鳥さんは僕と恵茉ちゃんに背を向けるとすごい速さで走っていってしまった。

「じゃあ僕たちも行こっか」

「そうだね」

僕たちは再び恵茉ちゃんの家に向かって歩き始めた。

数分後・・・

「成瀬君、到着です」

「うわぁ、恵茉ちゃんの家高いね」

僕と恵茉ちゃんが恵茉ちゃんの家に到着すると僕は驚いてしまった。恵茉ちゃんの家は三階建てで、外には車を2台収納できるガレージとサッカーゴールがある庭があった。


僕は恵茉ちゃんの家に何があるかまだ知らない。









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