第8話 飯尾夏帆は久しぶりのお友達なんです。

7/30(土)気温30度

・成瀬家午前7時 秋葉の部屋

「秋葉ー、起きなさぁーいもう7時よぉ」

「んっ、うん、わかったよぉ」

僕は目をこすりながらベッドから体を起こした。

「んー-----っ!」

僕は大きく伸びをするとパジャマのまま階段を下りて、リビングに向かった。

リビングに行くと彩希ねえは先に朝食を食べていた。

「彩希ねえおはよう」

「おはよう!秋葉今日もいい天気だねっ!」

「う、うんそうだね」

ん?なんか今日の彩希ねえめちゃくちゃ機嫌よくないか?

「彩希ねえ、なんか今日いいことでもあるの?」

「そうなの!今日は私の友達が来るの!」

そうか今日は彩希ねえの友達が来る日か。けど彩希ねえ、友達が遊びに来るだけでこんなに喜ぶかなあ?

ガチャ。

「秋葉、朝ごはんよそってあげるから座って待っててね」

ママはそういうとすぐに食器棚からお茶碗とお皿を取り出してご飯をよそい始めた。僕はいつも通り座って待つことにした。

「うん!」

「ごちそうさまでした!」

「おそまつさまでした」

彩希ねえはご飯を先に食べ終えた。

「けど彩希、今日は久しぶりに会えるわね」

「そうなの!」

久しぶり?昔からの友達なのかな?

「ママ、久しぶりって?」

「幼稚園の頃の友達よ」

「幼稚園の頃?」

「そうよ、幼稚園が同じクラスで小さい頃はよく遊んでいたのだけど小学生に入るときに引っ越しちゃってね、それ以来彩希は会ってないのよ」

「へえー、そうなんだ」

彩希ねえの幼稚園の頃の友達なんて今まで一度も聞いたことがなかった。

「夏帆に早く会いたいなあー!」

彩希ねえはほんとにうれしそうにしていた。

「彩希ねえ、その夏帆さんって、いつ来るの?」

そういうと彩希ねえは少し表情を曇らせた。

「それがわからないのよね」

「わからない?」

「そうなのよ」

「連絡してみれば?」

「夏帆の実家から1っ週間くらい前に連絡があって、その時に夏帆が遊びに行きたいっていうから遊びに行かせてもいい?って」

「それに最後に会ったのは幼稚園の卒園式だから、まだ携帯なんて持ってなかったし」

「そっかあ、じゃあもしかしたら夜に来るとかあるのかな?」

「そうかもしれないわね、夜だったら残念ねえ」

彩希ねえは残念そうにしている。

「彩希、夏帆ちゃんが良かったらだけど泊まってってもらえばいいじゃない?」

そうママが言うと、パアーッと彩希ねえの表情は明るくなった。

「いいの!?、ママ!?」

「ええ、うちは別に構わないわよ」

「やったー!」

「よかったね、彩希ねえ!」

「うんっ!」

「はい、どうぞ」

ママが朝ごはんを机に並べた。

「ありがとう、ママ!いただきます!」

「はーい、めしあがれ」

ママは先に朝食を食べ終わっていた彩希ねえのお皿を片付け始めた。

数分後、、、。

「ごちそうさまでした!」

「おそまつさまでした」

僕は朝食を食べ終わるとすぐに自分の部屋から勉強道具を持ってきてリビングで勉強を始めた。毎週土曜日と日曜日はママの仕事が休みだから、休日はママと彩希ねえとお喋りをしながら勉強をしている。

「あれ、彩希ねえは?」

いつの間にか彩希ねえの姿が消えていた。どこに行ったんだろう。

「彩希なら自分の部屋に戻ったわよ」

「はやっ!」

「彩希の部屋の窓ならあたりを見渡せるから、きっと見に行ったんじゃないかしら」

「もしかして夜になるかもしれないのに?」

「彩希はすごくこの日を楽しみにしていたから、ずーっと見てそうね」

「彩希ねえがそこまでするなんて」

彩希ねえが待っている夏帆さんってどんな人なんだろ。そもそも最後に会ったのが幼稚園なのに顔がわかるのかな?

「そうね」

「ママはどんな子か覚えているの?」

「ええ、元気でよく彩希と鬼ごっこをしていたわね」

「あの彩希ねえと鬼ごっこ!?」

彩希ねえはちなみに中学、高校、大学とすべて陸上部だ。種目は長距離。陸上の大会は何度かママと見に行ったことがある。まあ何回見に行っても一位なんだけどね。中学の時に全国大会に出場し、見事一位になっていろんな高校から引っ張りだこだったらしい。そんな彩希ねえと鬼ごっこをしていたなんて、夏帆さんもすごいんだろうなあ。

「ええ、まあ正確には彩希と夏帆ちゃんともう一人かな」

「もう一人って?」

「名前はたしか、涼香ちゃんだったと思ったけど」

「聞いたことないなあ」

「そう、秋葉にも喋っているのかと」

「そんな話初耳だよ」

さらにもう一人いるのかよ!驚きすぎて心の中の反応が遅れたわ!

「その子は今日来ないの?」

「今日は来ないみたいね」

「そうなんだ」

僕はそんなことをママと話しながら勉強をしていた。

・成瀬家午前8時

ピンポーン。

「誰か来たみたい、夏帆さんかな?」

「夏帆ちゃんだったら彩希が降りてくるはずだけど、、はーい今出まーす」

ママはそういうと玄関に向かった。

ガチャ。

「あら!久しぶりじゃない、大きくなったわねえ!」

どうやら夏帆さんのようだった。

「お久しぶりです!彩希いますか?」

「あー彩希なら自分の部屋の窓からあなたを探していたと思ったのだけれど、、」

「僕見てくるよ」

僕はそういうとダッシュで階段を上り彩希ねえの部屋に入った。

ガチャ、。

扉を開けると彩希ねえは眠ってしまっていた。

「彩希ねえ、起きて!夏帆さんが来たよ!」

「、、んぁ?」

「だから、夏帆さん来たよ!彩希ねえの友達の!」

「えっ!?今どこに居るの!?」

「玄関に、」

「わかった、ありがと!」

そういうと彩希ねえはダッシュで階段を下りて行ってしまった。

「久しぶりっ!彩希!」

「久しぶり~!会いたかったよ夏帆ー!」

僕は階段を下りて見に行った。さっき彩希ねえを起こすときに玄関を通ったが、夏帆さんの顔は見なかった。僕は楽しみにとっておいたのだ。

僕は階段を下りて玄関のほうを見た。すると彩希ねえと夏帆さんは抱き合っていた。

「がほぉー、あいだがったよぉー!」

彩希ねえは泣いていた。

「彩希は相変わらず泣き虫だなぁ~、よしよし、よしよし」

夏帆さんはそんな彩希ねえを抱きしめながら頭をなでていた。

「ほんとに見ない間に成長したわね~」

ママも夏帆さんに久しぶりに会えてうれしそうだった。

「彩希、あんた泣きすぎ」

彩希ねえの顔は涙でぐしゃぐしゃだった。

「だ、だっでぇー-、ひざじぶりにあえだがらぁ」

彩希ねえは泣き止まなかった。

「あれ、君は秋葉君?だっけ」

「え、なんで僕の名前知ってるんですか?」

「あーそっか、秋葉君は覚えてないかあ」

「覚えてない?」

僕は訳が分からずにいるとママが説明してくれた。

「秋葉が3歳の時かしらね?確かそのくらいの歳の時にうちによく来て遊んでくれていたのよ?」

「へえー、まったく覚えてないなあ、覚えてなくてごめんなさい」

「いいっていいって!そんなことで謝んなくて」

夏帆さんは笑ってそういうと、泣き止んだ彩希ねえの背中をさすりながら言った。

「ありがと、彩希」

「、ぐすっ、うん、、」

「とりあえずみんな中に入ったら?」

ママがそういうと僕とママ、それと彩希ねえと夏帆さんも続いてリビングに入った。

「ねえ、夏帆ちゃん」

「なんですかー?」

「今日よかったらうちに泊まっていかない?」

ママがそういうと夏帆さんはめちゃくちゃ笑顔になった。

「いいんですかっ!?」

「いいわよ、パジャマも彩希のを貸してあげればいいでしょ」

「うん!」

「やったあー!ありがとうお姉さんっ!」

「おねっ、お姉さんだなんて、、嬉しいこと言ってくれるわね」

「まあ、言われても納得できる」

「こぉーら、秋葉まで」

「そうだよ!ママは20代って言われてもわかんないって!」

「もう、彩希まで、、、」

ママはうれしそうだった。

「さ、さあとりあえずゆっくりしていって、ママは買い物に行ってくるから」

ママはそういうと恥ずかしいのか、すぐに買い物の支度をして買い物に出かけてしまった。

「「「いってらっしゃーい」」」

「それにしても、彩希ぃ」

夏帆さんはニヤニヤしながら座っている彩希ねえの全体を上から下まで見て言った。

「な、なによ、夏帆あんた目つきが少し気持ち悪いわよ」

そして夏帆さんの視線は彩希ねえのおっぱいにいっていた。彩希ねえは夏帆さんの視線に気づき、両手で自分の胸を隠した。隠しきれてないけど。

すると夏帆さんは彩希ねえに近づいた。

むにゅ

「あんた、立派に成長しちゃってぇ!」

夏帆さんは彩希ねえの胸を激しく揉んでいた。まるで童貞の男が必死に初めてのおっぱいを触っているようだった。

「いやっ///、ちょっと、手つきが///必死になってる、、んっ///、男みたいよ///」

いや、僕とまったく同じこと考えてるし。っていうか夏帆さんめちゃくちゃ可愛いけど可愛い女の子というより超絶美形の男の子みたいだ。

「だってえ、彩希のおっぱい超やわらかくて、気持ちいんだもんっ!」

「もう、やめてよっ///」

彩希ねえはそういうと夏帆さんの腕をつかみ彩希ねえも夏帆さんの胸を揉みだそうとした。が、、、がしっ、と彩希ねえの腕をつかんで押し倒した。

「ひゃっ!」

「彩希、、、」

夏帆さんの顔は真顔になり、その表情を見て彩希ねえの顔が少し赤くなった。

ちゅっ、、。

「んっ、んー--っ!」

おい、嘘だろ。夏帆さんは彩希ねえを押し倒してキスをした。しかも長めに。

「んっ」

夏帆さんがキスをし終えると夏帆さんの舌ベロからよだれが糸を引いていた。

夏帆さんエロすぎる、、、。

彩希ねえは少し呼吸を整えると変態じゃんっ!と笑いながら言って、夏帆さんもあんまりにも彩希が可愛いからキス貰っちゃったと言って笑っていた。

夏帆さんは褐色肌で身長は多分175前後あり、胸は、、、板だ。彩希ねえの友達に板というものは存在しないと勝手に思っていたが、ちゃんと板いました。少し前に来た優さんと似た感じだが、優さんよりも確実に板だ。ちなみに前優さんに身長を聞いたら167だった。思ったよりも低かったが今回の夏帆さんは確実に170はある。それに黒髪ショートで目はキリッとしていてかっこいい。男でも女でも惚れてしまいそうだ。

これからどうなるか僕と彩希ねえはまだ知らない。




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