少し待って、と言われたが、すぐにカツカツと玄関に向かってくる足音が聞こえてきた。

そして扉のかんぬきを外す音がした後、玄関ドアが音もなく開いた。


「騒がしいのう。なんぞ用か?」


俺より少し低い背格好の女性が顔を出してきた。

髪の毛はぼさぼさ。目の下には隈。なのに服装はライトグレーのワンピースに白いブラウス、かかとのないサンダル履き。全体的にちぐはぐな印象を受ける。


「ああ、申し訳ない。魔女に会いたくて森に入ったのはいいが迷ってしまって。何か知っていれば教えて欲しいのだが。

 ……いやそれよりも、まずは水を一杯いただけないだろうか」

「水ぐらいなら差し上げることは可能だが」


すっとコップが差し出された。

コップは彼女の手を離れ、ふよふよと俺の方に飛んできた。慌ててコップをつかみ取ると、なみなみと水が入っている。

思わず一気飲みしてしまった。


「うぐっ。生き返った。ありがとう、助かった。あぁまだ名乗ってなかったな。俺はバリオンという」

「ああそうかい。バリオン。用が済んだら村に帰んな。そこを左に進めば村にもどれるさね」

「そうだな。因みにあんたは魔女なのか?」

「魔女?まあ魔女のぐらいはできるけどね」


ようやく。ようやく魔女に会えた。


A.まずは敵意のないことを示したい。俺は握手をした。

https://kakuyomu.jp/works/16817139556996976710/episodes/16817139556999463877

B.純粋にお礼を言いたい。魔女に頭を下げた。

https://kakuyomu.jp/works/16817139556996976710/episodes/16817139556997588015

C.なんとなく気になる。俺はお礼を言って右の道を進んだ。

https://kakuyomu.jp/works/16817139556996976710/episodes/16817139556997800419

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