第49話 神サマ

KP  皇さん


皇  はい


KP  貴方は気が付けばどこかに立っている。無数の歯車が回転する空間だ。あな

   たはこの空間を覚えているだろう、幼少期にあなたが迷い込んだあの空間だ


KP  貴方が立っているのは大きな歯車の上。そしてその隣には同じような2つの歯

   車が回転しており、片方はひびが入り、もう片方は酷く歪んでいる。だがそれ

   らは噛み合って回転している。そんな歯車の上にあなたは立っているのだ


KP  ふと、視界が揺らめく。気づけば、目の前には何かが立っていた


???『…やあ、人間』


KP  正気度喪失1/1d3どうぞ


《皇  CCB<=45 【SAN値チェック】 (1D100<=45) > 99 > 致命的失敗》


《皇  1d3 (1D3) > 1》


[ 皇  ] SAN : 45 → 44


皇  「誰…?」


神サマ「僕は君に力を貸している神サマだよ。是非崇め奉って崇拝してほしい」


皇  「神様?力を貸してたってあの歯車の事?」


神サマ「そうそう。何度も君たちの窮地を救っただろう?」


神サマ「……まあ、そんなことはどうだっていいんだ。前置きはこれくらいにしてお

   こう」


神サマ「君は今回、かなり頑張ってくれた。だからね?”ご褒美”でもあげようかと思

   ってさ」


皇  「…何をくれるの?」


KP  突然、部屋全体にノイズが走る、そして次の瞬間には貴方の目の前に3つの歯

   車が浮かび上がっている


神サマ「さあ、選んでくれ。人間」


皇  「選ぶって何を…」


KP  彼のその言葉と共にホログラムが浮かび上がる。それはアカネと朱里だった


神サマ「さあ、僕はどれでもいいんだ。君が選んでくれ。どちらかを”人間として”生

   き返らせる。もしくは、君に与えた力の永久譲渡さ」


神サマ「ああ、そうそう。僕は忙しいんだ。そうだね、”15”分で決めてくれ」


皇  「…全部は駄目なの?」


神サマ「ダメに決まっているだろう?1つだけさ」


皇  究極の選択だぁ


遠縁 どうします?


杉谷 これ片方が人間として生き返る、もう片方は機械として生き返るという選択

   肢?それとも戦闘人形として生き返る選択肢?それともそもそも生き返らな

   い?


遠縁 生き返らないやない?その朱里ちゃんは・・


皇  「例えば、朱里ちゃんを選んだ場合アカネ、マキナちゃんはどうなるの?」


神サマ「ああ、ちなみにだけれど。君が”僕の力”を受け継がなかった場合は、君は君

   が持つ医学知識、そして人形を治す力を失う。まあ回復程度は出来るだろうけ

   れど、壊れたらおしまいだよ」


神サマ「さあ?死んでるならそのまま、人形ならそのまま人形だ」


杉谷 そういえば歯車を抜かれた後アカネさんはどうなった?


KP  アカネは問題なく動いていますね。ただ、HP回復が今後厳しくなります


KP  通常のHPなら回復できますが装甲の回復には機械修理などが必要になります

   し、壊れたらおしまいです


神サマ「…さて、残り10分だよ」


遠縁 マキナくんを選択したら、マキナくんは人間としてのマキナくんとして蘇生 

   ただし朱里ちゃんは死亡。


遠縁 朱里ちゃんを朱里が人間として生き返る ただしマキナくんは人形のまま


遠縁 力を選んだら マキナくんは人形のままで朱里ちゃんは死んだまま こんな感

   じかな?イメージ的に


KP  そうですね


遠縁 どうする?


皇  「…決めた」


彼女は自分の選択を神サマに伝えた


神サマ「ふぅん、それでいいのかい?」


皇  「いいよ、自分の選択だもん、後悔はしない。」


神サマ「…そうか。ならいいだろう」


KP  では、パチンと音が響く。次の瞬間には視界からそれらが消え失せる


神サマ「それじゃあ、これでご褒美は終わりだ。ま、せいぜい生きるといいさ、生き

   ながらえたその命を」


KP  その言葉と共に視界が歪み、思考に靄がかかっていく


KP  貴方はそのまま、意識を手放すことだろう…

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