24話 羽人

24話 羽人


ジャイアントヒューマン族をアントが連れてきて、ハイエルフ族をハイエルが連れてきた。


ジャイアントヒューマン族はとてもちからが強く、体も大きい。


建築のノウハウもあるので防壁の建設や他の施設の建築に役立ってくれるだろう。


そしてハイエルフ族は土や木の魔法が得意だ。


木材の運用のノウハウもある。


罠を作ったり、罠以外の資材を準備する事に役立ってくれるだろう。




そしてハネビト族がやってきた。


ハネビを入れて合計6人だ。


(ハネビト族か。ハネビは抱えられてやってきたけど何でだろう?)



「ハネビ!ハネビト族の皆さんを連れてきてくれたのか?ありがとう!」


「そうだよーん!皆来てくれたよーん!」


聖一は抱えられていた理由を聞いてみる。


「ところでハネビは何で抱えられてたんだ?」


「私は滑空しか出来ないのよーん。重いものを軽くする軽量化の魔法もちょっとしか使えないけど。私のママとママ友の皆は覚醒済みだからね!」


(ママさんとママ友!?ん、てことはママさん達は滑空以外も出来るのか?)


「こんちわー!ハネビのママだよーん!ハハネビって呼んでねー!」


(ハネビくらいノリが軽いな。)


「ママさん達、皆さんありがとうございます。俺は聖一よろしく。」


「聖一~!私のムスメは羽を優しく触ると気持ち良い顔するからおぼえといてねーん!」


「ママ!やめてよーん!はずいよーん!!」


(なんか微笑ましいな。)



ひとしきり挨拶したりワイワイしたあと、ハネビが喋り出す。


「ハネビト族が覚醒すると滑空以外も出来るようになるよーん。」


「なにが出来るようになるんだ?」


「えっとねー、ホバリングとゆっくりだけど上昇もできるよーん!そして軽量化の魔法がちゃんと使えるようになるよーん!」


(ホバリングと上昇?!!それってもう、空を自由に飛びたいな。と思ったら、はい飛びます!ってことじゃん!飛びエモンじゃん!すげー!)


「ちなみに軽量化の魔法は覚醒するとねー。ママやってみてよーん。」


「いいよーん。」


ジャイアントヒューマン族のアントとチチアントの周りにキラキラと光が浮かぶ。


「失礼するよーん。」


そしてハネビのママのハハネビが2人の襟をつかむ。


「飛ぶよーん。」


2人をつかんだままスゥーと空に上昇していく。


「お、おろしてくれー!」「こ、怖くなんてない!」


(アントとチチアントをあの細腕で持ったまま上昇していった。これは凄い!!)


そして2mくらい浮き上がったところで、2人を持ったままホバリングしながらハハネビが喋る。



「こんな感じで重たいもの持てるよーん。」


「あたいは重たくないぞ!」


何故かアントが赤面している。


「凄いな。ハネビト族の協力があれば間違いなく資材の持ち運びや、意志疎通の伝令として素晴らしい活躍をしてくれる!」


「しゅごいわね。」


マホがまだ眠そうにしている。




そしてハネビが覚醒の条件を喋り出す。


「それで聖一あのね。覚醒の条件なんだけどね…。」


「お、おう。」


「あのね…」

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