第10話 検問

 俺の魔力量が異常というか、人外なのは分かった。これは、転生特典なのか、それともアホ女神の嫌がらせなのか・・・。まぁ、どっちにしても、これは何としてでも、隠さないといけない。そういえば、魔力量の下には「スキル」も記載されていたな。「神奪」なんて名前、絶対目立つに決まっている。スキルもバレないようにしないとな・・・。


 でも、どうすればいいのか。もうあと少しで、検問の順番がやってくるのに・・・。俺はめちゃくちゃ悩んだが、解決策は出てこない。そこで、藁にも縋る思いで、説明書を開いた。


 ・・・都合よくこの場面を切り抜ける方法なんて、書いてあるわけが・・・。


 俺は、説明書の目次を一つ一つ丁寧に見ていった。すると・・・「ステータスカードを秘匿する方法」という文字を見つけた!


 「これだ!!!!!!!!!!!!!!」

 「ちょっと、急に大きな声出さないでよ!何、病気なの?」


 フィオナの切れ味抜群の言葉のボディブローを受けつつ、俺はそのページをすぐに開いた。


 「転生者であることがバレそうで、ステータスカードを秘匿する必要がある場合、闇属性の究極魔法『リューゲフィケイション』がおすすめです。この魔法を使用することで、他者から見た際のステータスカードの記載情報を、任意に書き換えることが可能です。もちろん、究極魔法ですので、魔力量はかなり消費しますが、転生者であれば100万程度、魔力があるので大丈夫です。」


 ・・・なるほど、闇属性の究極魔法で、ステータスカードを改ざんできるのか!!よし、これなら何とかバレずに済む!!・・・って、おい!!魔力量は100万程度なのかよ!!あのアホ女神、スキルだけでなく、魔力量まで!!


 俺は、いつかあのアホ女神に復讐することを誓い、早速ステータスカードを書き換えることにした。


 「リューゲフィケイション。」

 

 左手に持ったステータスカードに右手をあて、フィオナや他の通行人たちにバレないよう、小声で詠唱した。


 唱え終わると、ステータスカード全体が淡い光に包まれ、記載事項の文字が俺の眼前に浮き出された。


 「よし、魔法は成功したっぽいな。次は・・・」


 俺は浮かび上がった文字のうち、まずは魔力量の数字を選んだ。すると、生前の世界で言うところの「キーワード」に似た文字盤が登場し、数字を任意のものに書き換えられた。そこで、俺は「187,000,000」を「7000」に改ざんした。「4万」でも良かったのだが、「ウィザード」という存在がよく分からない以上、フィオナ以外の人物に「ウィザード」だと思われるのは避けたい。ここは平均よりも少し高めで設定しておく。


 次に、俺はスキルの文字を選んだ。すると、先程と同じく「キーワード」に似た文字盤が浮き出てきた。改ざん後のスキル名に悩んだが、「神奪」を「身体強化」に書き換えた。実際、転生特典で身体強化されているため、これなら怪しまれないで済むだろう。スキルの横の「アルカナ」もよく分からないので、フィオナと同じ「エクリプス」に変更した。


 これで終わっても良かったのだが、念には念をということで、使用可能魔法も改ざんすることにした。『インペリアル・エイプ』と『プテロフォリンクス』の戦闘から、フィオナは火属性魔法と水属性魔法が使用可能で、風属性と雷属性は使えないということが分かっている。残りの土属性・闇属性・光属性が使用できるかどうかは分からないが、少なくともフィオナでさえ、2つの属性に適性がないのだ。全属性の魔法が使用できるなんて人物は、きっと目立つに違いない。俺はそっと、使用可能魔法をフィオナの前で使った火属性・風属性・雷属性に書き換えた。


 ・・・よし、これで何とか存在ごと消される心配はないだろう。改ざん魔法があって、助かった。


 そうこうしているうちに、いよいよ俺たちの番が来た。


 巨大な門前に建てられた検問所では、不精髭を生やした40代ぐらいの小太り兵士と、高身長で神経質そうな30代の痩身兵士の2人が椅子に座り、長机に置かれた確認表みたいなものに基づいて、ステータスカードを細かくチェックしていた。さらに、彼らの周囲には不法侵入者や不審者などを警戒する別の兵士も5~6名見られた。


 「はい、次の方どうぞ。」


 俺は肥満気味の40代兵士に呼ばれ、ついさっき改ざんしたステータスカードを提示した。


 ・・・どうか、目立ちませんように!!改ざんがバレませんように!!


 兵士はステータスカードの記載内容を事細かく確認していたが、「スキル」という項目をチェックするや否や、突然俺の方を見て、軽蔑の眼差しを向けてきた。


 ・・・何だろう、ものすごくムカつくんですが。


 「身体強化」というスキルは、この世界だとめちゃくちゃ雑魚スキルなのかもしれないな・・・。まぁ、どうでもいいけど。ただ一応、大人なんだから、露骨に態度に出すのはどうかと思いますが。


 小太りの兵士は蔑むような目で俺を見たあと、再びステータスカードの確認を始めたが、心なしか先程よりも雑になっている気がする。むしろ、全然確認していないような・・・。


 俺の前に並んでいた人たちは、だいたい3~4分ぐらいかかっていたが、俺はたったの1分程度で終わった。


 「確認が終わった。入国を許可する。」


 受付のときとは違い、40代の兵士は無愛想に言った。


 「ほら、お前のステータスカードだ。・・・はい、次の方どうぞ。」


 そして、俺のステータスカードをそのまま地面に投げ捨て、次の検問へと移った。俺は地面に落ちたステータスカードを静かに拾い上げたが、心の奥底では怒りが込み上げていた

 

 ・・・はぁ!?何だその態度は!!いくら俺のスキルが弱いからって、この扱いはおかしいだろ!!全力のファイアーボールをお前の顔面にぶつけるぞ、コラ!!!!


 だが、俺は良識ある大人である。ここで一度、深呼吸して冷静さを取り戻そう。深く息を吸い、ゆっくり吐き出そうとしたとき、俺の後ろに並んでいたフィオナの姿が目に入った。すると、フィオナも神経質そうな30代の痩身兵士に俺と同じような扱いを受けていた。いや、むしろ俺よりも・・・。


 「ほら、早く進め!このクズが!」


 痩身の30代兵士がフィオナのステータスカードを投げ捨てながら、フィオナに暴言を吐いた。瞬間、俺はいつの間にか、その兵士の胸倉を右手で思いっきり掴んでいた。


 「貴様、何をする!!クソ、離せ!!」

 「おい、フィオナがクズとはどういうことだ?フィオナのスキルが、そんなに弱いのか?あぁ?」


 転生直後で、この世界に慣れておらず、雑魚スキルしか持っていない俺が侮蔑されようが、一向に構わない。だが、短時間とはいえ、ここまで一緒に過ごしてきたフィオナを「クズ」と侮辱する輩は、どうも気に食わない。スキルが弱いことは、相手の罵る理由にはならないと思うんだが。


 「黙れ!!貴様もその女と同じ『モノ』のくせに!!」


 小太りの40代の兵士が声を荒げた。

 ・・・ん?「モノ」?何それ?「物」ってこと?


 「これ以上、我々の職務を邪魔するのであれば、即刻逮捕するぞ!」 


 30代兵士の言葉に待機していた数名の警備兵が俺の方に近づいてきた。面白い。そっちがその気なら、俺も全力でいかせてもらおう。転生特典で身体強化されてるんだ。そこら辺の兵士には勝てる自信があるぞ。・・・あっ、そうか!『インペリアル・エイプ』の動きが遅く見えたのは、身体強化で動体視力が向上していたからか。ってことは、絶対こいつらには負けねぇな。


 俺が戦闘態勢に入ろうとしたそのとき、俺の右袖を後ろから誰かがギュッと掴んだ。すぐに振り返ると、フィオナが首を横に数回振り、「これ以上はやめて」と涙目で訴えかけてきた。俺はフィオナの顔を見て、何とか冷静さを取り戻し、兵士の胸倉をパッと離した。・・・チッ、ここはフィオナの顔に免じて許してやるか。


 「この度は、連れが大変無礼なことをしてしまい、本当にすみませんでした。」 


 フィオナは、自分を罵倒した兵士たちに深々と頭を下げた。

 

 「ほら、ユリウスも。」

 「えっ?何で俺が・・・痛っ!ちょっ、痛い痛い!!」


 俺はフィオナに無理やり頭を下げさせられた。何で、俺まで!?


 「ふん、『モノ』の分際で生意気な。土下座しろ、土下座。」

 「そうだな、貴様らには土下座がふさわしい。」

 

 検問担当の兵士2人は俺たちを見下しながら、土下座を要求してきた。


 ・・・よし、百発ぐらい殴ってやろう。いや、もうファイアーボールで消し炭にするか。


 俺はファイアーボールを放つ態勢に入ろうとしたが、フィオナの強烈な左フックが右脇腹に直撃した。


 「グハッ・・・。」

 「変なことはしないで!!ほら、早く!!」


 フィオナは小声で俺を叱りながら、土下座の態勢へと移った。・・・マジかよ。


 こいつらに土下座なんて絶対にしたくなかったが、フィオナがその態勢に入っているため、俺も仕方なく土下座することにした。・・・っていうか、身体強化してるのに、フィオナの拳がめちゃくちゃ痛いの、なぁぜなぁぜ?


 「「すみませんでした。」」


 俺とフィオナは、クソみたいな兵士たちに土下座した。・・・この屈辱はなかなかキツイな。


 「ハッ、『モノ』は初めからそうすれば良いんだよ!」

 「ほら、さっさと行け!このノロマたちが!他の通行人が待っているだろ!」


 土下座に満足したのか、2人の兵士は俺たちを散々罵倒したあと、すぐに職務に戻っていった。


 ・・・ゲス野郎どもが!マジで許せねぇ、あいつら!


 検問所を通過した俺たちは、ようやく城壁の中へと入った。城壁の大きな影を抜けると、眼前には賑やかな街が一面に広がっていた。商人の溌剌とした声、馬車の通る音、主婦の楽しそうな笑い声・・・。様々な音が混ざりあい、まさに都会の喧騒と呼ぶべきだろう。家屋には主に、大理石のような白みを帯びた石や褐色のレンガが使用されており、欧風な感じを受ける。


 「ちょっと!さっきのは何!?かなりびっくりしたんだけど!!」


 城壁内に入ると、すぐにフィオナは俺の方を向き、すごい剣幕で問い詰めてきた。 


 「いや、何かムカついて・・・。」

 「『いや、何かムカついて・・・。』じゃないわよ!!もう少しで、捕まるところだったんだから!!」


 確かに、あのまま兵士たちをぶん殴っていたら、即逮捕からの有罪判決案件だろう。この世界の刑法とか司法判断がよく分からんけど、たぶん極刑かな。まぁ、某三世のように脱獄するつもりだけど。


 「ごめん、怒りで我忘れてて・・・。次からは、気をつけます。すみませんでした。」

 「はぁ・・・。まぁ、とにかく事件にならなくて良かった。もし、ユリウスがあそこで魔法なんか使ってたら、人災どころでは済まなかったから。」

 「えっ?」

 「えっ?」 


 あぶねぇ、もう少しで使うところだったぜ・・・。


 「まさかとは思うけど・・・。ユリウス、何か魔法を使うつもりだったの?」 

 「えっ、い、いや、そ、そんな!まさか!」


 俺は慌てて否定するが、明らかに動揺しているのがバレた。


 「はぁ・・・。」


 フィオナは、慌てて言葉を繕う俺を見て、大きく溜息を吐いた。


 ・・・いや、そこまで呆れなくても。


 「ユリウスの魔力量は『ウィザード』クラスなんだから、そう簡単に街で魔法を使ってはいけないの。これは常識でしょ?」

 「はい。」

 「次からは、もっと考えて、冷静に行動して。」

 「はい。」

 「声が小さい!」 

 「はい!!」


 ・・・なぜ俺は、フィオナに説教されているのだろう。まぁ、ここで反論すればどうなるのか。ハハッ、火を見るよりも明らかだ。


 「まぁ、私のために怒ってくれたのは嬉しいけど・・・。」


 ・・・おっ、これは好感度が上がったというサインでは!!


 「だろ?フィオナのために怒ったんだから、多少は・・・グハッ!」

 「調子に乗らない!」 

 「・・・はい。」


 今度は、フィオナの右肘が俺の左脇腹を直撃した。・・・えっ、めっちゃ痛いんだけど。これ、折れてない?気のせい?フィオナって、身体強化を無効化できるの?嘘でしょ?『インペリアル・エイプ』より化け物じゃん。



 「それにしても、ユリウスが『モノ』だったとは意外。」

 「あのさ、その『モノ』って何?スキルが弱い奴ってこと?」


 あのムカつく兵士たちの言動が察するに、「モノ」は一種の侮辱する言葉だと思うが、その意味がイマイチ分からない。「物」という意味ではなさそうだが・・・。


 「えっ!?その言葉の意味を知らないの!?ユリウスって・・・本当にこの世界の人間?」 


 やばっ!油断した!まさか墓穴を掘ってしまうとは・・・。転生者だとバレるのは、何とか避けたい。


 「い、いや、し、知ってるよ?ただ、確認をしたかっただけ・・・。」 

 「その言葉の意味を確認する人なんて、まずいないと思うけど・・・。」


 フィオナは訝しむ目で俺をじっと見てくる。やめて、そんな目で見ないで!!

 

 「一応だよ、一応!ほら、早く正解を!」

 「ふ~ん・・・まぁ、いいか。『モノ』は、スキルを一つしか持っていない人に対する蔑視の言葉でしょ。」


 なるほど、そういうことか。あのアホ女神は、この世界の人口の約90%がスキル2つ以上を獲得していると言っていた。つまり、逆に言えば、約10%のマイノリティーは、スキルを1つしか持っていないことになる。スキルの数が1つか2つ以上かによって、大きくその扱いが異なるのだろう。この場合、マイノリティーであるスキルを1つしか持たない人々、すなわち『モノ』が被差別対象者というわけか。マイノリティーへの差別は、どこの世界も同じなのか・・・。


 「ユリウス?どうしたの?」

 「・・・えっ?あ、ああ!そ、そうだよ!それそれ!」


 考えに耽っていた俺は、フィオナの問いかけに少し遅れて返答した。


 「けど、ユリウスほどの魔力量の持ち主が『モノ』だったとは、本当に驚いたわ。基本的に、『モノ』の魔力量は普通の人よりも少ないから。魔力量はすごいのに、『モノ』なんて、ユリウスも、案外苦労してたんだ・・・。詮索してほしくなかったのは、そういうことだったのね。・・・・・・。」


 フィオナはそう言いながら、そっと俯いた。よく見ると、下唇を噛んでいる。恐らく、これまでの差別的な扱いを思い出したのだろう。スキルが1つしかない。転生直後の俺にとっては、そんなのは些末なことだと思っていたが、どうやらこの世界では、かなり深刻な事柄だと言える。


 「あっ、ごめん。それで、これからユリウスはどうするの?」


 すぐに顔をあげたフィオナは、明るい口調で俺に聞いてきた。あまり触れてほしくないのかもしれない。少し気になるが、フィオナの過去を聞くのはやめておこう。



 「そうだな・・・。まずは、泊まるところを確保したいと言いたいところだけど・・・。」 

 「どうしたの?」

 「お金がない。」

 「えっ、嘘でしょ・・・。」


 転生直後に確認したが、俺のポケットの中に、お金らしきものは何もなかった。つまり、俺は無一文で異世界へと転生したのだ。

 

 ・・・うん、あのアホ女神マジで何してんの?せめて、1日生きていくだけのお金はプレゼントしろよ。野垂れ死にしたらどうするんだよ。


 

 検問の待機時間には、説明書のお金に関する項目も読んだ。そこには、「銭貨・銅貨・銀貨・金貨・白金貨が世界共通硬貨となっており、日本円に直すと、銭貨は1円~5円程度、銅貨は100円程度、銀貨は2000円程度、金貨は1万円程度、白金貨は10万円程度」ということが書かれていた。

 

 ただ、錢貨すらも持っていない俺は、宿泊するために、自力で稼ぐしかないのだ。・・・・・・涙が出そう。


 「ユリウスが何者か、本当に分からなくなってきたんだけど・・・。もう逆に・・・すごく怖い。」


 俺の言葉にフィオナはドン引きし、ちょっとずつ後ろに下がっていった。


 「いや、ちょっと森の中に財布を落としちゃって・・・」 


 俺は何とか、もっともらしい言い訳を思いつき、フィオナの後ずさりを食い止めた。フィオナには、まだまだ聞きたいことがあるからな。ここで、まんまと逃げられるわけにはいかない。


 「そ、そう。それは災難だったね・・・。でも、ステータスカードだけじゃなくて、財布も落とすなんて・・・。」


 後ずさりはしなくなったが、明らかにフィオナが引いているのが分かる。・・・うん、まぁそうだよね。俺自身も引いてるもん。


 「それで、今日中に少しでもお金を稼ぎたいんだが、どうすればいいと思う?」


 転生してから何時間経ったのかよく分からないが、太陽(?)の位置が森林に入ったときよりも、かなり低くなっている。早めに所持金を手に入れないと、食事もできないし、宿にも泊まれない。俺は、内心かなり焦っているのだ。


 「だったら、今日限りの仕事を見つけるのが早いかも。ブラントたちのように、冒険者ギルドに行って冒険者登録したあとで、簡単な依頼をこなして稼ぐのもいいし、日雇い専用の紹介所に行くのもいいと思う。」



 冒険者登録か。ゲーム大好き人間なら、躊躇うことなくギルドに行って冒険者登録するんだろうけど、残念ながら俺はお断りだな。色々とギルド絡みの制約があって、面倒くさそうだし、そもそも死と隣り合わせの職業には就きたくない。ギルドの酒場で変な奴に絡まれるのも嫌だ。登録料もかかりそうだし。



 「なるほど。その日雇い専用の紹介所って、どこにあるか知ってる?」

 「レミントンの西部ウェグザムの中央地区にあると思う。観光で有名な巨大噴水の真正面にあるから、すぐに見つかるはずよ。」


 へぇ~、レミントンの西側地域はウェグザムと呼ばれているのか。覚えておこう。


 「ありがとう、助かった。早速、そのウェグザムに行ってみるよ。」

 「どういたしまして。私は、しばらくレミントンの北部、ノグザムに滞在するつもりだから。ステータスカードのお礼、絶対に忘れないでね。」


 そういえば、そんなこと言ってたな。確かに、フィオナに出会えてなかったら、ここまで来られなかっただろう。ステータスカードも、まだ発見できてなかったかもしれない。


 「分かったよ、何か考えておく。じゃあ、またな。」


 俺はフィオナに手を振り、そしてゆっくりと彼女に背を向けて歩き出した。いざ、次の目的地ウェグザムへとすす・・・


 「あのさ・・・西ってどっち?」


 再び振り返った俺を見て、フィオナは大きな溜息を吐いた。ごめん。だって、分からないんだもん!!俺、転生したばっかりだから!!

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