妖精王の愛し子たち

王は王子に語る。自身の幼き日々を育んだ楽園と、
その支配者にして父たる、慈悲深き妖精王の事を。
古の詩の中で語られる至福の地への誘い。

王子と共に王の語る、
過ぎ去った王の幼少の頃の夢、
幸せの地、血の故郷はそこにある。

至福はほら、目の前に、
輝いて見えるでしょう？

あなたも黒い夢（ダークファンタジー）の世界に誘われてみては？
帰れるかは保証しませんが……。

勇者と魔王のファンタジー世界らしさ全開のモノローグです。
登場人物にワックワクして、ニッコリしました。
やっぱり彼らが出るなら、こうですよね♫
その上で、いろんな設定が緻密に組み立てられていて、とても楽しかったです。

また、これは「愛」のお話です。
彼らの在り方にいろいろと考えさせられるところがあり、有意義な時間を過ごさせてもらえたように感じます。
とても素敵な作品でした。

　かつて勇者として魔王を倒し、人の王となった男が、息子を連れて出たとある夜のお話。

　王から息子への語りかけの形式で綴られた、魔王討伐後の世界を描いた異世界ファンタジーです。

　もうとにかく不穏！
　平和な世界のはずなのに、のっけからヤバげな空気感がもりもり滲み出ているのがもうすごい。
　こちら（読み手）がまだ幼いであろう子供の立場であることもあり、大変そわそわハラハラしながら読みました。この緊迫感！

　物語の内容に関しては、ネタバレになりそうでちょっと触れづらい……。
　のですけれど、とりあえずタグでチラ見えしている部分はオーケーと思って触れるのであれば、「崇拝」感がとても好き。

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