第5話一緒にテレビを見る事に

スタジオ


「恭介、お前、やたら張り切ってるな?」


「うん、早く歌とダンス、マスター

しないと!」


「何かあったな?」


みんな素直に聞いてくれない。


(俺って普段、そんなに、ワガママ

なのかな?)


「実はさ、未来の家で信長様の

ドラマ一緒に見るんだ!」


「お前、いつまで信長様って

言ってんだよ!」


「でも、こう言わないと未来が

怒るんだよ!」


「お前、あのOLの事、好きなの?」


「いや、自分でも、まだ分からない

最初は、面白い子だなって思って

何か段々、気になって一緒に

居ると未来、変わってるけど

その変わってる所が又可愛い

いんだよ!」


「おい、1度、俺達にも会わせろよ!」


「スタジオに連れて来いよ!外は

マスコミが、うるさいから」


「そうだ!恭介OLの家行くとき

マスコミ気を付けろよ!」


「了解!1度みんなに会う様に言って

みるよ、じゃあ行って来るわ!」


「気を付けてな~」


「お~」


(え~っと、飲み物とケーキと...)


たんまり買って未来の家に着いた。

ピーンポーン、ピーンポーン


「はい」


「桜庭です」


「どうぞ」


(開けてくれた!)


恭介は部屋に入った。

シンプルな部屋だった。


(おっ!なんだ、あれは!)


半紙に1枚目に


[戦国武将]


2枚目に


[織田信長]


と書かれ半紙が壁に貼られていた。


(インパクトきつ~!)


そして差し入れを渡すと


「何ですか?これは」


「いや、テレビ見ながら一緒に

食べようと思って!」


「見ながらは、桜庭さん行儀が

悪いですよ、終わってから

食べましょう」


(え~普通、みんな食べながら

見るよな?さすが未来!)


変な所に感心する恭介だった。

ドラマがはじまった。


「桜庭さん、いよいよですね」


「あ~」


少し照れ臭い恭介だった。

ドラマを見終わると未来が


「桜庭さん、ドラマの中のあなたは

別人ですね!信長様に、成りきって

いましたね!」


「そりゃぁ、そうだよ!それが

俺の仕事だからな!何時も

全力投球で仕事をしてるよ!」


「凄いですね、見直しました!」


(やったぜ~頑張った甲斐が

あったぜ~)


「さぁ、せっかく桜庭さん持って

来てくれたんですから食べましょう!」


と言って未来は恭介が持って来た

飲み物や、ケーキを持って来た。

2人は食べながら雑談をした。


「桜庭さんは今の、お仕事

楽しいですか?」


「そりゃぁ~好きな歌を歌って

ダンスが出来て、こうして

色々な人の役が出来て最高に

楽しいよ!未来ちゃんは?」


「そうですね、毎日パソコンと

にらめっこしながら、でも仕事は

好きです」


「未来ちゃんは、真面目なんだな!」


「そうですか?」


「何時も、五月達には変わってるって、

注意されます」


「ハハハハ、確かに!確かに未来ちゃん

変わってるもんな?」


「まぁ~桜庭さん迄、私の何処が

変わってますか?」


「ぜ~んぶ!」


「全部?具体的には?」


「あのさ~未来ちゃん、普通は、みんな

アイドルとか俳優とかアーティストに興味を

持つんだけど、未来ちゃんは織田信長様だろ?そこがまず変わってるね!」


「でも桜庭さん、世の中には電車

とか、お城とか、そんな事にしか

興味の無い人も居ますよ!」


「だから、それは、ほんの一握り

だよ、その中に未来ちゃんは居るんだよ!

こうして俺を見ても、何とも

無いでしょう?」


「そうですね」


「あっ!そうだ今度スタジオ来ない?

メンバーが未来ちゃんに会いたいんだって!」


「どうして私の事を知ってるんですか?

桜庭さん、しゃべりましたね!」


「あっ、少しだけ、本当に!」


(ヤバい、又、言うぞ~)


「勝手に人の事を、他人さんに

言ったら駄目じゃないですか!」


(ほら!)


「ごめん、本当に少しだけだから

1度スタジオ来てよ!」


「五月達も、一緒で良いなら。」


「あ~いいよ、いいよ!」


(その方が話が、スムーズに進む

しな!)


「じゃあ日曜日休みだろう?その日

俺達、新曲の練習してるから!」


「場所は、何処ですか?」


「Fテレビ局、分かる?」


「私は分からないけど五月達が

分かると思うので行きます」


「待ってるよ!じゃあ今日は

帰るよ、次回も一緒に見ような!」


「そうですね。楽しかったです、

色々、裏話も聞けて!」


「それじゃ!」


「はい、おやすみなさい」


(やったぜ、楽しかったって!

信長様、ありがとう~)

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