第10話 11月

「はあ~……、息が白いね。もうすぐ雪とか、降るのかな?

 天気予報だと、まだ先だって? もー、もう少しロマンティックな言いかた出来ないかな?

 ……ううん、寒くないよ。それより、キミの手……あったかいよね。

 え? わたしの手も? ……うん、ありがと」

(あと一か月で今年も終わりかー……。


 色々あったなぁ、病気で死ぬはずが、男から女になったし……。


 はじめは何とかなるって思ってたのに、全然で彼に助けてもらってた。


 それに、恋人になんかなるわけないって思ってたのに……気づけばキミに惹かれていって、告白したんだよね。


 もしかしたら、向こうのわたしも……同じように彼と付き合ってたりするのかな?


 それとも別の人? どうなのかわからないけど、これだけは言いたいな……)


「わたし、いま……幸せだよ。


 え? どうしたのかって? あはは、なーいしょ♪


 さ、はやく家に行ってあったかい飲み物飲もうよ!

 い、いっしょにお風呂に入るのも……いいんだよ? ……うん、しょうじきでよろしい♥」


――

残り4か月はもういちゃいちゃこらこらします。

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