第14話 1/2 強い奴は強いんだよなぁ。俺? 普段はやらないだけ。

「プレーン二個のチリ二個ぉー!」

「あーい」

 俺はエプロンを付け、頭と口元に布を巻き、ホットドックを作り終わり、鉄板の奥に押し出すとクラスメイトが粗悪な紙を一枚持って、トングを使って乗せて直接触らないようにお客様に渡している。

「うめぇ! 聞いてた通りだな! タマネギのシャキシャキとソーセージのパリッとした触感がたまんねー。キュウリのピクルスの酸味もちょうど良い!」

 受け取った男性はその場で一口食べ、一緒にいた女性も開いている方の手で口元を押さえ、目を少しだけ開いて驚いている。

「シンプルだからこそ、素材の味が活きるんだよー。あと鉄板の前で喋らないでねー。唾が飛ぶから。はい次の人のプレーン二個のチリ二個ねー」

 縦に切ったパンにレタスを乗せ、トングでソーセージをはさみ、大きめのスプーンで容器に入れてあるタマネギやピクルス、ハラペーニョーみたいな刻んだ辛さ控えめな青唐辛子とかを乗せ、ケチャップとマスタードかチリソースをかけて押し出す。

「タマネギそろそろないぞー」

「今切ってるよ!」

「私、近所のパン屋でパン買ってくる! お金持ってくよ!」

「レタスも足りねぇぞ! 誰か買ってきてくれ!」

「私が行く! お金持ってくよ!」

「タマネギもだ!」

 忙しすぎる……。なんでこんなに忙しいのかというと、学生寮で試作と試食をした事で広まった。

 学生寮は各階の四人部屋の前に小さなリビングがいくつもあり、部屋の中でなるべく飲み食させない作りになっているので一応飲食は可能だ。もちろん酒も黙認されている。

 なので大きい時は一フロア全員で持ち寄って飲み会になる時がある。そこの給湯室みたいな場所で調理した。

 そこで作ったもんだから、女子にも食べさせようぜ! ってなり、材料を全部使って山にして持って行き、寮長に頼んで女子寮の前でクラス全員で食べてて、残った奴は宣伝って事で配った。

 それがいけなかった……。

 学園全体に広まり、クラスメイトは食べられなかった生徒に、学園祭で出すから食べに来てくれよな。と宣伝しまくった。

 そして学園内で食べ歩きしてて一般人にも広まり、現在みたいな状態になっている。

「ここが噂の、食わなきゃソンソンか……。美味しさと食べ歩きの利便性を求めた手軽な料理だそうだな」

 ふむ……。ユリウスはなんでここに来たんだ? ってかクラスメイトがざわついている。そりゃ生徒会長で王族だしな。

「手が止まってるぞー。自分のやるべき事をやれー。はいチリ三個ねー」

 俺は特に気にせずに、どんどんオーダー通りに作っていく。

「お兄ちゃん。職員室にお届け三十個入ったー。十五の十五で」

「あいよー」

 プルメリアがなんちゃってメイド服みたいな格好で、デリバリーを担当している。なんか知らんがクラスの女子は全員メイド服風だ。

 他の子なんか、その辺で売り歩いて宣伝もしているらしい。焼きたての暖かいの食べたかったら、食わなきゃソンソンに来てねー。とかなんとか。

 そもそも急に女子の誰かが、宣伝も兼ねてメイド服で配達もしよう! とか言いだし、黒っぽい服やスカート、もしくはパンツスタイルに白いエプロン付けている。

 マリーナなんかシスター服にエプロンだから、教会で炊き出ししてるだけに見えるが、急に人妻感が出て男子や男性の視線を集めている。

 ヒースは男物の服で、ノリノリで女性に声をかけてキャーキャー言わせているが、まんま男装の麗人だ。お前は未来に生きてるよ。未来ってか、異世界の地球だけど。

「忙しそうだな。見回りは……できてないみたいだな」

 空き時間に。って言ってあったはずだが?

「ご注文は?」

「全身に鎧を着込み、フルフェイス型の兜も付けている奴が、少し素行が悪いらしいから気をつけてくれ。なので、なるべくなら早め多めに見回りに出てくれ」

「ご注文は?」

「それしか言えないのか?」

「見てわからないか? 忙しいのに話しかけんな。頼まないなら出て行け。後ろに並んでるのが見えないのか? 営業妨害で生徒会に報告するぞ?」

 まぁ、話しかけて来てる奴が生徒会長なんだけどさ。

「す、すまぬ。ではプレーンとチリを一つ」

「あーい。プレーンとチリ一個ねー」

 俺はそう言い、焼けてるソーセージをトングで掴む。

「折りを見て見回りに出る。安心しろ」

 そして色々乗せてパンをトングで掴んで前に置しだすと、商品を手渡すクラスメイトが紙の上に乗せてユリウスに震えながら手渡した。

 別に王族だー、生徒会長だーって気にしなくても良いと思うんだよなぁ。無理な話かもしれないけど。

 そしてソーセージが焦げない様に隅に寄せて、口元の布を取る。

「すまないが少し見回りしてくるぞ。一応プルメリアも頼まれてるから借りるぞ」

「待ってくれルーク! 職員室用のを焼いてから行ってくれ! それか買い出しに出た奴が戻ってくるまで頼む! マジで頼む!」

 なんかクラスメイトの男子が、必死に訴えてくる。部活の出し物だったり、学園内武道大会に出場してたりで、今はギリギリで回しているから仕方ないな。

「だそうだ……」

 俺はもう一度口元に布を巻き、ソーセージを鉄板の熱いところに戻し、次のオーダーを聞きつつ職員室用のも作り始める。

「なるべく早めに……な?」

「買い出しに行った奴や、部室や武道大会に出た奴に言ってくれ」

 そしてできた奴から隅に寄せてギリギリまで余熱を使って、冷めないようにしつつオーダーも捌いていく。

 ったく、自分でも効率よくて、板に付いてるってわかるわ。誰だよ簡単で美味くて食べ歩きできる様な奴って言ったのはよ! 本当メニュー少なくしておいて正解だったわ。



「んじゃ行ってくるわ。悪いけど頼んだ」

 買い出しに行った奴が戻ってきたので交代し、俺はカランビットナイフだけを持ってプルメリアと廊下に出る。

 そして腕に生徒会巡回警備と書いてある腕章を付け、手早くホットドックを食べ終わらせる。

 嘘みたいだろ? 自分で作ってて、今日はまだ一個も食べてなかったんだぜ?

「さてさて。見回りと言う名の食べ歩きでもしますか」

だふぇ。ふぁんかふぇーふぃふぁだねぇ。なんかケーキが……ん。美味しいとか聞いたよ」

「口に物を入れたまま喋るなよ」

「だって食べたかったんだもん」

「はぁ……。そうか、なら最初はそこに行く感じで見回るか」

「うーっす」

 プルメリアはだるそうに返事をしたが、ニコニコしながら残りのホットドックにかじりついた。


「あー? 問題はないか?」

 隣のクラスに入り、軽く腕章を摘んでから話しかける。

「ないねー。そもそも人が少ない」

「一応一年の出し物は把握しているが……。まぁ、何かあったら大声を出せば、誰かしら駆けつけるから」

「おう。楽しんできてくれ」

 こんな感じでどんどん見回ることにするが、マッチョが受付している、腕相撲店なんか誰も挑戦しないだろう。挑戦が銅貨一枚で、賞金も銀貨一枚だし。

 ってか顔が十八歳くらいだから、顔と体のバランスが……。しかも妙に爽やかだし。

「やってくか?」

「勘弁してくれ……。プルメリアちゃんに挑戦されたら、始まった瞬間に腕が吹っ飛ぶわ」

 この時期になると、もうプルメリアの強さは知れ渡っているらしく、力ではどうにもならない事はわかっているみたいだ。

「だそうだ。残念だったな」

「んー。挑戦金を払わなきゃ、勝っても賞金は出ないよね?」

 プルメリアは椅子に座り、テーブルに肘を置いて手を出した。

「んっふっふ。女の子と手を繋ぐチャンスだよー?」

「いや、勘弁してくれよ……。金出して、頭下げるか?」

「酷い言われようだな。ま、諦めろ。大人しくケーキでも食いに行こうぜ。んじゃ、大声の件は忘れるなよ」

「おうよ。危うく大声出すところだったけどな。じゃ、ルークのクラスのソーセージをパンで挟んだ奴を、交代したら買いに行くわ」

「あぁ、クソ混んでるから覚悟しろよ?」

 プルメリアが残念そうに立ち上がったので、そう言って俺達は次のクラスに向かった。


「んー。美味いな……。しかもお手ごろ価格」

「だねー。あと三カットくらい食べられそう」

 俺達は噂のケーキ店に並んで入り、ケーキかケーキセットしかないメニューを見て、品数を減らして回転数を上げる系だと思いつつ、ケーキセットを二つ頼んだ。

「ほうほう。実家がケーキ屋で、そこの息子さんが作ってると」

 プルメリアは、テーブルにあるお品書きの横に、売り文句として書いてある説明を読んで口に出した。

「食堂のオーブン使用許可も出たみたいだし、本人はいないみたいだな」

「休日のストレス発散はケーキ作り。同僚や先輩にも渡して、円滑な騎士団やら部隊関係が即作れそう」

「だなー。材料があればだけどな。多分だけど、折角学園出たのに、調理場行きってのもあり得そう。俺も散々悩まれた挙げ句、偵察部隊に配属されたぞ。人事部で一悶着あったとは聞いている」

 俺はお茶を飲み、良い香りしてんじゃんとか思っていたら、ユリウスに言われた全身鎧の奴が席に座り、野太い声でケーキセットを頼んでいた。

 かわいいじゃん。

「いたぞ! てめぇ何のんきにケーキなんか食ってやがる!」

 そんな声と共に、四名ほど冒険者かと思われる男がなだれ込んできた。

「埃が舞う。ここで暴れるんじゃねぇよ」

「うるせぇ! 外野は引っ込んでろ! そっちの鎧は、さっきぶつかっておいて詫びの一つもないとはどういう了見だ!」

 なんか口調が時代劇っぽいな。ってか止めないと。

「おいおい、コレが見えるか? 読めるか? 他の人にも迷惑かけるから、学園の外でやってくれ。廊下でも校庭でもないぞ?」

 ため息をつきながら立ち上がり、腕章を見せて一応注意しておく。元日本人的な下手に出る様な事はしない。相手がつけあがるからだ。

「あん? 何言ってんだこの変な髪型のエルフは」

「読めない様だな? 生徒会の巡回警備だ。悪いが学校に勤務してる衛兵に突き出させてもらう」

 茶を置き、ゆっくりと立ち上がって近づこうとするが、全身鎧の男がこちらを手で制した。

「申し訳ない。一応私は廊下の端を歩いていたのだが、君達が横に広がりながら歩いていて、避け様ともしなかったから、謝罪はしなかった」

「ここでおっ始めるなよ? 始めたら全員衛兵行きだぞ? お前達生徒もだ。一応手を出していいのは限られた奴だけだからな?」

 ちなみにだけど、なんかあった場合は巡回してる奴だけ集めて話を聞けば良いだけだから、生徒に手を出されると面倒が増えるし、こう言うしかないんだ。

「そいつは困った。君達、申し訳なかった。ここの代金は俺が持とう。大人しく座って、一緒にケーキでも食べようじゃないか」

 全身鎧男は穏やかな声で言い、座ってメニューを差し出した。

「そっちの鎧は戦闘の意志なし。謝罪もした。誠意もある。どっちが悪いかも説明があった。それでも突っかかって手を出そうとするなら、武力で制圧する」

「うるせぇエルフ! おめぇは黙って――」

 俺は一瞬で距離を詰め、胸元を掴んで一気に床に引っ張って転がし、服の裾を持って引っ張り上げて顔にかぶせて首に巻き付けた。

「こっちは戦闘の意志あり。残りはどうする? 学生だからって甘く見てると、こっちも困るんだよ。ほら」

 俺は顎でケーキ店を出しているクラスメイトを指すと、全員が腰を低くして、戦闘態勢になっている。

 ってかケーキを掴むトングを剣とか杖にすんな。トレーを盾にすんな。魔法を直ぐに発動できる様に詠唱すんな。お前達は絶対素手の方が強いだろ?

 威嚇だけだよな? 俺は手を出すなって言ったよな?

「ここは学園といっても、国中から集まって、高倍率の試験を受かってる奴だ。しかも三年生だ。将来が約束されてる卒業見込みのエリートだ。叩き上げが悪いとは言わないけどな。で、どうする? 暴れて衛兵か、暴れずに衛兵か選ばせてやる」

 そう言いながら裾を持ったまま男を立ち上がらせ、盾にする様に前に出して体の半分以上を隠す。

「君達の方が分が悪い。降参してはどうだろうか? それとも、私は別にやり合ってもかまわないんだぞ? そこのエルフに捕まるがな」

 鎧男がバイザーを口元まで上げ、のんびりとお茶を飲んでから言ったが、いつのまに配膳されてたんだ? あぁ、トレーを盾にしてる奴か……。

 ってかプルメリアさん? 私も私もってな感じで、腕章摘んで自己主張しないで? なんか可愛く見えるから。

 むしろ、あんたが出るのが一番危険だからね? そこで待ってて?

「どうするよ?」

「降参すっか? どう見ても分が悪い」

「だよなぁ……。多分厳重注意くらいだろ? 暴れずに衛兵で」

「俺も」

「俺もー」

 こいつら……。さっきまでの威勢はどうした? こっちはとっくにやり合うつもりだったんだが……。

「よし。お前等ついてこい。衛兵に突き出す。プルメリアは一番後ろな」

「その必要はないんじゃない?」

 プルメリアは廊下の方を親指でさすと、すでに軽装備の衛兵が立っていた。

「あー。さいごまでしまらねー」

 裾を掴んでいた奴を離し、ため息を吐きながら首を振る。

 そして衛兵が四人を軽く縄で縛って連れて行った。

「まぁ、これも何かの縁だ。一緒にケーキでも食って、雑談でもしようや

「……あんた、誰だ? 俺の名前を知ってるって事は、知り合いだよな? 顔を見せろ」

 座っていたテーブルからお茶とケーキを持ち、鎧男のテーブルに移動させながら音を立てない様に置いて座る。

 プルメリアも移動してきたが、関係ないねって感じでお茶を飲み始めている。もう少し緊張感ってのをな?

「俺だよ俺、だよ」

 そう言って鎧男はバイザーを上げずに兜を取り、良い笑顔で自分の顔を指さしした。多分三十歳くらいなのに、相変わらず若く見えてかっこいい奴だな。

「あぁ! あのど阿呆か!」

「そうだよ! あのど阿呆だよ! 今じゃ剣聖って呼ばれてるけどな」

 ど阿呆はガハハと笑いながら、ケーキの半分を口に運んでお茶を飲んだ。

「お前はいくら教えても、計算ができなかったなぁ……」

「今でも二桁の足し算と引き算は怪しいぞ?」

 その言葉に二人で笑い、俺はお茶を飲んだ。

「なんで怪しまれる格好してんだよ。生徒会から要注意人物って思われてたぞ」

「剣聖だぞ剣聖。顔が割れてるのに、その辺プラプラしててみろ。あっという間に人だかりさ」

「だよなー」

「で、そっちのお嬢さんは? お前のコレか?」

 そう言ってど阿呆はにやけながら小指を立てた。

「んー当たってるっちゃ当たってるんだが……。ヤる事やっちゃったし、半分夫婦みたいな流れになってるような? なぁ?」

「子供ができれば、お兄ちゃんとは完璧夫婦です!」

 プルメリアが親指を立て、めっちゃ良い笑顔をしていた。そんなに俺の口から夫婦って言葉が出たのが嬉しいんだろうか? まぁ、嬉しいんだろうなぁ……。

「おー。女っ気がなかったから、それを聞いて安心した。一時期は男が好きとか言われてたもんな!」

「おいおいおい。それは言うんじゃねぇよ」

 俺は顔の前で手を振り、顔を歪めながらお茶を飲んだ。


「で、なんで学園祭に?」

 少し雑談を挟み、何となくここにいる理由を聞いてみた。

「あー。学園内の大会があるだろ? それの上位者と戦ってくれってシナモンさんからな」

非公式試合エキビジョンマッチか。お前も大変だなぁ」

「いやー、顔が売れてて暇してる奴が俺だったからなー。仕方ねぇよ。シナモンさんには色々とお世話にもなってるし、断われねぇって」

「あの……他のお客様の迷惑となりますので、もう少し声を落としていただけないでしょうか?」

 そしてケーキ店を出してる生徒に、オドオドとしながら注意されてしまった。多分剣聖って肩書きだろう。

「あぁ、すまん。旧友に会ったから、つい……な」

「すみませんでした」

「とりあえず迷惑かけた。これは俺からの気持ちだ。スタッフ全員と分けてくれ」

 そう言ってど阿呆は、テーブルに大銀貨を一枚置いた。

「お前、ケーキ代の計算が面倒なだけだろ?」

「んなこたねぇよ。ケーキセットが大銅貨一枚だろ? 銀貨を出してもお釣りが大銅貨九枚だ」

 さきほど手頃な値段と言ったが、砂糖が高いから本当にお手頃な値段だ。

 マジで物流的な意味で砂糖が高いんだよ……。

「まぁ、そのくらいの計算はできるか」

 俺もプルメリアの分を置き、とりあえず席を立って廊下に出た。

「ルークも出るか? 俺がシナモンさんに声かければ、出られると思うし、盛り上がるぞ?」

「止めろ止めろ。剣聖になんか勝てても勝ちたくもねぇ。俺の性格知ってんだろ?」

「まぁな。けどよ、お前とやり合いたいってのは本心だ」

「じゃ、私がやるー」

 プルメリアが手を上げ、なんかピョンピョンしそうなテンションで言っている。大丈夫かな……剣聖が。

「平気か?」

 ど阿呆は真顔で俺に聞いてきた。第一印象的にプルメリアは、見た目が少しフワフワした感じの女の子にしか見えないからな。

「近接に持ち込まれたら、俺は絶対に勝てない。遠距離でも全力で攻撃しても通じるか、やってみない事には不明」

「お、いいねぇ。お嬢ちゃん、名前は?」

「プルメリアです」

 お、良いねぇって。俺基準の近接戦を思っているんだろうか? それとも遠距離戦がない事を、喜んでいるんだろうか? どのみち剣聖になってるんだから、強いんだろうなぁ。

「うん、良い名前だ。でー。ちゃんで良いのか? ルークの知り合いで、見た目がちょっと幼いってのは長寿種だろ? さんの方が良いか?」

「どっちでもかまいませんよ。人族換算で二十歳くらいなんで」

 うん。たしかにだな。二十歳くらいサバ読んでるけど。

「おー。おっかねぇ。けど本人がそう言うんじゃ、プルメリアちゃんで良いかー」

「途中で、さん付けにならなければいいな」

 俺は二人と一緒に歩きつつ、プルメリアが勝ったらどうなるんだろう? と思いながら闘技場の方に向かった。

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