第10話僕は教授なのか?

近所に大学のキャンパスがある。

その大学の図書館を利用する。特に、古文書に興味があり、「本城惣右衛門覚書ほんじょうそうえもんおぼえがき」を探していたが、見付からす「信長公記しんちょうこうき」を読んでいた。仕事の休み時間、大学図書館から電話が来て「本城惣右衛門覚書」のコピーを手に入れたらしく、僕は喜んで図書館へ行った。

実物は某大学にあるらしく、職員のご厚意により無料で手に入れた。

すると、学生らしき一団が、

「あの先生見たことある?」

「いつも、図書館で古文書読んでる先生だよね?」

「うん。先週もいたよ!」

「なに学部なんだろ?」


僕はスーツにバッグを肩からさげて、見た目はうだつの上がらないサラリーマンなんだが、教授と勘違いされるとは。

女の子から、学園祭は私たちビール出すんで寄ってくださいね。と言われたがコロナで吹っ飛んだ。

ま、僕はいかにも糞真面目な顔つきしてるから、教授と勘違いされたんだな。厭な気分にならない誤解もある。

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