実験



「こりゃあ、見事だ。」


やっさん「誰かに仕事を褒められたのは。


一体、いつぶりだろうね?」



ファイルは県別でしっかりと分かれていて、


それを見ればその場所の事件の歴史が分かった。



一目見て分かる様に纏めてあった為。


直ぐにその土地の名前は出てきた。



「あそこら一帯は、昔。


今で言う"医療センター"があったのか?」


やっさん「言った早々。


汚してくれるなよ、?」


やっさんにファイルに付いた跡を見られ、


急いで手に付いた粉を落とす。


「わりいわりい。」


やっさん「原本はそこにしか無いんだ。


大切に扱ってくれるかい?



それで。医療センター、の話だが。



"それ以上の記録は無いよ"



「よくも見ずに分かるな?」


次のページを捲るが言われた通り、


関連したものは無かった。


チャポチャポ、


新しく入れて貰った、温くなったお茶を啜る。


ズズズ,


やっさん「妙なものは覚えているのさ。



きっと詳細なデータは、


あの後に全て回収されたんだろう。



その話じゃ、名前すらも。


"出してはイケナイもの"


となったからね。



人体への非道な行為の記録は、


後に医療基礎データとして扱われた。



それが無かったら。我々への、、


医学の進歩は無かったとまで言われている。」


「何でもアリって事か。」


やっさん「戦争に、善いも悪いも無い。


私達は、常に国の人質であると共に。


時として、


世界への見せしめの為の道具でしかない。」


やっさんが言っている事はたまに難しい。


「もしも、それに繋がっている事だとしたら?」


やっさん「まさか。


、、いや。


こんだけ事件になっているのに。


メディアは、一切騒ごうとしない。」


「上からの圧力か?」


やっさん「それもあるが。


他の組織によるものだとしたら、、。」


「あまり、良くないな。」


やっさん「この件は、止められるだろうね。」



























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