伝承



やっさん「あそこらは昔から。


"良くない事"がおこるんだ。」


やっさんは俺が今まで見た事のない様な、


少し。恐れに似た様な表情をした。



こんな顔もするんだな、


何て思いながらつい、余計な事を言った。 


「やっさん。


そういうの信じるタチなんだな。



"意外"だぜ、




茶化されたのが気に障ったのか。


俺の話を遮る様にしてやっさんは話し出した。


やっさん「信じるも信じないも。


"あそこ"は、


『カタチ』


として、表れてんだよ。」


目の前には数枚の紙が出された。


それは。新聞の切り抜きだった。


その新聞の見出しには、大きく。



『神隠し』



と書かれていた。


「神隠し、、ねぇ。」



未解決事件や。説明が付かない時に。


たまに、こうして処理される事がある。


「何度かあるみたいだが、、


その後の進展は??」


やっさん「無い。


から、


ここにこうして、あるんじゃないか。」


やっさんは深い溜め息を洩らす。


「だな。」


やっさん「もし、調べるとするなら。


現地の人に聞くのが、一番かもしれない。」


こんだけ纏めたんだ。


「それで。


勿論。


来るんだろ??」


何かやっさんなりの思いがあるんだろう。


やっさん「あまり、関わりたくは無いが。


仕方ない。」


やれやれといった風に、鍵をポケットから出す。


素直じゃ、無いねぇ。



地図を広げると、その場所には神社があった。


近くまで来ると、古い鳥居があった。


その近くに店を見付け、そこで話を聞く事にした。



今や大型のショッピングセンターへと人が流れ。


こういう昔ながらの商店街や、店は。


今やすっかり寂れちまってる。


























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