第16話 【神か悪魔か?踊る妖怪】シバンバ(O Chibamba)

 シバンバは、ミナス・ジェライス州に現れる。アフリカのバンツー族の間で知られた妖怪で、黒人奴隷こくじんどれいとともにブラジルにやって来た。


 この妖怪は、全身がバナナの長い葉でおおわれており、バンツー族の音楽であるルンドゥを聞くと、激しくリズミカルにダンスを踊るそうだ。これは、アフリカの古い宗教上の儀式ぎしき、特に収穫祭しゅうかくさいや結婚といった祝い事、あるいはマクンバというのろいと関係しているらしい。


 シバンバは泣く子供たちが苦手で、子どもが泣いていると、静かにしろとばかりに食べてしまうといわれている。夜更かしをしている子どもを襲うこともある。この妖怪は夜行性で、昼間はどこにいるのか誰も知らない。


 アフリカ奴隷どれいとともにブラジルにやってきたされる妖怪は、この他には、キブング(O Quibungo)とイエマンジャー(Iemanjá)というやつがいる。

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