第462並行世界 悪役令嬢忠臣蔵
コズノ王子が女を乗り換えるためだけに、婚約者のノーリに冤罪をかけたあげく介錯なしの切腹を強要。その話を聞いたヨシフ国王は一気に血の気が引けて気を失いかける。
『父上、お気を確かに』
ヨシスの声にどうにか意識を保つ。
「一体アイツは何を考えているのだ。ノーリに仕えるメイドたちの正体があのアコー傭兵団であることは知っているはずなのに」
「悪役令嬢忠臣蔵」より
https://kakuyomu.jp/works/1177354055483825891
●対抗の魔法
この並行世界は10年前までは魔法を無力化する〈対抗の魔法〉が広く普及していた。
そのため、戦いでは敵味方双方の魔法使いが〈対抗の魔法〉を使用し、魔法が使えない状況となっている。
〈対抗の魔法〉以外を使用するためにはまず敵の魔法使いを全て倒さねばならないため、必然的に魔法使いは魔法以外の戦闘技術が必要となった。
しかし10年前に発生した大戦争と呼ばれる世界戦争により、〈対抗の魔法〉を使用する魔法使いが激減し、現在ではあまり敵側の〈対抗の魔法〉を意識する必要がなくなった。そのため、多くの若手魔法使いは魔法しか使えない魔法使いが多い。
●アコー傭兵団
この並行世界にはアコー傭兵団という女性のみで構成された戦闘集団が存在する。
アコー傭兵団はその大戦争を生き残った精鋭中の精鋭で、彼女たち全員が一流の武芸者にして魔法使いだ。
当然、全員が〈対抗の魔法〉を習得しているため、大戦争以後の魔法しか使えない魔法使いでは決して彼女たちを倒せない。
現在の彼女たちは、ノーリ・アサーノという貴族令嬢のメイドとして仕えている。
いかなる経緯でアコー傭兵団がノーリのメイドとなったのかは不明だが、少なくともその忠誠心は絶対であり、ノーリに害なす者はたとえ王族であろうと容赦しない。
もしノーリを殺してしまった者がいたのなら、アコー傭兵団は地の果てまでその者を追い詰め、かならず報復を成し遂げるだろう。
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