ただ思いを壁打ちするだけの好きなもの語り

煙草って良いよね……な話

　体に悪いけど煙草って良いよね。現実世界なら肺壊すからやめろってなるけど、創作世界でなら吸ってくれってなる。

　煙草や煙管はハードボイルドの代表格で、カッコよさ、大人の色香が詰まってるんですよね……煙草を吸ってる人、いぶし銀な男性とかを見るとカッッッコよ……って射抜かれてしまうし、そういうイメージが無い人が吸ってると頭ぶん殴られた気さえしてくる。そんな雰囲気がない男の人はもちろん、女の人が吸ってるととんでもない破壊力を有しますよね。煙草や煙管を吸う女の人大好き。

　煙草の匂いが嫌いな方もいると思いますし、私も煙草の匂いがすると「あぁ〜体に有害な匂い〜」ってなるし肺が汚れていくような想像をしてしまうんですが、この苦しくなる匂いもまた魅力なんですよね。喫煙可のレトロな喫茶店とかで嗅ぐと、コーヒーの香りと混ざってハードボイルドな空気に浸っている気がしてきてしまいますし、誰かの衣服から香るといったシチュエーションにもドキリとします。服から煙草の匂いが香るの良いよね……非喫煙者に移り香で着いちゃうのも良いよね……。

　煙草のイメージは結構昔、昭和やそれ以前のイメージもあるので、そういった世界観を思わせてくるのも好きです。オフィス内でとか、会議中にみんな煙草吸ってる、みたいな映像とかを見ると、びっくりすると同時に大人の、公衆の嗜みだったんだなぁと、知らない世界を垣間見るようでワクワクしたり。文豪をはじめ、芸術に関わる人たちも吸っていたのを見ると、かっけぇ……となってしまいます。

　煙管なら江戸だとか、かなり昔なイメージもあるし、中国をはじめ東洋の異国のイメージも感じられますね。花魁が吸ってるイメージも。煙管は骨董品という一面もあって、単体でも見ていて飽きないですね。他の煙草道具なんかも面白くて好きです。

　そして煙草関連で外せないのがシガーキスですね！　これについて書きたかったんです！！　煙管にも、一本の煙管を二人で吸う相合煙管なるくっそ可愛いものがあるらしいんですが、ともかくシガーキスって良いよね！

　火を点けるのなんてライターの方が早いのに、わざわざ相手から火を貰う。わざわざ、遠回りに、このひと手間をかけているというその事実が尊い。信頼や親密さを窺わせる間接キスって良いよね……恋愛関係があっても無くても良い。ただ深い信頼や友愛で結ばれてるだけっていうのでも良い。やってくれるだけで良いんだ、エロいから。

　異性でのシガーキスはもちろん、同性同士でのシガーキスも「あなたたちってそういうことできる関係なの！？！！？　そういうことできる関係なのね！！！？」って大興奮できるので良き。繰り返しますが恋愛関係にあっても無くても良いんです、エロいから。いけないものを見てしまった気分にさせてくれ……。

　花魁が煙草の煙を相手に吹きかけるみたいな、隠喩的な合図とかメッセージとかも好きです。思わず目を閉じちゃった後、開いたらいたずらっぽく艶笑を浮かべていてほしい。

　現実世界での喫煙は推奨されませんが、やっぱり煙草は良いものだ。外国では喫煙描写を規制するといったこともあるようですし、喫煙描写はあまり……という風潮もあるらしいとは聞いたこともありますが、完全に無くなってしまうなんてことはないよう願うばかりですね。