航海第三十三日目 仮面の騎士

(平成11年10月12日〔火〕晴れ 鉄道記念日)

 見果てぬ地平線。その向こうに、ついに大陸が見えた。


「ようやく、アメリカについたか」


 関野は意味不明なことを言っている。そういや、アメリカへ修行に行く話はどうなったのだろうか。私は今、挫折しかけている。こんな時にアメリカへ誘われては、言ってしまうかもしれない。

 でも、まあ、とにかく、今はシャカリキにがんばっていくしかない。


 それはそれとして、私たちは大陸に上陸を果たした。

 私たちのいる地域には人はおらず、大きな森が広がっている。森の中に踏み入ることにした。

 

 森を歩いていると、3メートルほどの巨大な熊が襲い掛かってきた。関野はナイフを取り出して戦おうとするが、簡単に倒されてしまった。

 私は関野の二の舞にならないように死んだふりをする。しかし、熊は私にも襲い掛かってくる。

 この時、一人の仮面をつけた騎士が現れ、熊の両手首を切り裂いた。


(三十四日目につづく)

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