第10話 リリアナ様の加護の力なのか?
捕まっていた人達を街に送り終わっだが、馬車の運行が再開されるまでは時間が掛かる、食事をする事にして街中を歩いていると教会が目に入った。
そう言えば神様にお礼を言ってなかったっけ、何の神様を祀っているか判らないが、顔を出しておくか。
「教会に寄っていい?」
「良いわよ」
中に入ると奥の高い場所に女神像が有った、あの時に会った神様に似ているのでビンゴだった様だ。
「この女神様は何の神様ですか」
「理と性の神です」
「お名前は?」
「リリアナ様で御座います」
間違いない。しかしだ、続けて読めば"理性"となって良いのだが、逆から分けて読むと"性"の"
もしかして、女にもてるのはこの為か?考えすぎだな。
取り合えずはお礼を。リリアナ様、お陰さまでこうして無事でいられます、ありがとう御座います。
『ウフフ、頑張って下さいね』
「はい、えっ?」
「なに一人言を言っているのよ」
「う、うん」……まさかね。
お布施を渡さねば。感謝を込めてドカンと行こう。
「神父様、これを」
ダンジョンで手に入れた黄金のティアラだ。
「おお、これは……リリアナ様のご加護が有ります様に」
はい、バッチリ頂いておりますよ。
教会を出ると、直ぐに女の子に声をかけられた。
「先ほどはありがとう御座いました」
助けた人達の中にいたのかな?
「皆様は、これからどちらに行かれるのですか?」
「特に目的地は決まっていませんが、ダンジョンを巡りながら西へ行こうと思っています。」
「それでしたら、私は西の端にある国に帰るのですが、供の者は殺されてしまい、今回の様な恐ろしい目に会うと困るので、ご一緒させてもらえませんか?もちろんお礼は致します」
「どうする?サキ」
「時間が、かかってもいいなら」
「私も良いいわ」
「ありがとう御座います。セフィーヌと申します」
「僕がリックでサキとミリカだよ」
馬車が再開するのは明後日からになったので、宿をとる事にした。
「お近づきの印にこれを、私の国のお酒です。とても美味しいですよ」
「いいわね。リック、時間有るからパッとやろう」
「ミリカはそういうのが好きだね」
「そうね、気分ばらしにいいかも」
「じゃ、僕がテーブルとか用意しとくから買い出しに行ってきてよ」
「「OK」」
「どれ、用意は終わったし少し味見をするか」
酒には目が無いからな俺は。
「美味いなこれ」
「カレンの実のお酒です」
「う~ん、いける」
「飲み過ぎはダメですよ。強いですから」
飲み過ぎたか、酔った様だ。いつの間にかベッドでセフィーヌさんに膝枕してもらっている。
んん、下から見るオッパイは、俺の好きなシチュエーションだ、乳首を摘まんじゃおっと、服の上からだが生地は薄い。ほれ、ほれ、どうだ。
「あん、ダメですよ」
「ん~可愛い、辛抱たまらん」
「これ以上は結婚して頂かないと、困ります」
「するする、何でもするから、それどうだ」
「あ、あ~ん、あん、リック様」
ーー
「ちょっと、リックどう言う事?」
「う~ん」
どうやら眠ってしまったらしい。
「2人で何してたのかにゃ?」
あれ?ミリカが猫言葉になってる。
「何って?」
「裸で抱き合っているにゃ」
あ、あいた、またやったか。酔った勢いで会社の女の子に手を出して、妻に何回バレそうになった事か。
「サキ、これは大問題ですにゃ」
「その通り」 猫言葉になってるけど……。
「私達も、抱いてもらわなければ不公平ですにゃ」
「その通り」
えっ、しまった、つい勢いで。何言ってるの私。
「今夜は先輩のサキからにゃ」
「明日は私ですにゃ。いいですねリック」
「は、はい」
俺のせいとは言え、何でこうなった。
「サキ、嫌なら無理しなくても。こういうのは気持ちが大事だ」
よく言うよ俺も。
「元の世界で経験が無いのは、仲間で私だけだったんだ」
おお、純だなサキ。
「よく考えたら、リックならいいと思うの。優しくしてね」
マジか。そう言う事なら……45才バツ1、娘が1人、この私に任せなさい。
娘と同い年なのは背徳感はあるが、この世界なら淫行にはなるまい。俺は10才だしな、では参る。
「サキ、力を抜いて」
「うん」
初めては痛いと聞いていたのに、き、気持ちいいのはなぜ。
ーー
「サキ、どうだったにゃ」
「う、うん、……気持ち良かった」
「ああ、やっぱり、私の目に狂いはなかった。今夜が楽しみにゃ」
これは、お布施をドンとやり過ぎたかな、リリアナ様、ほどほどでお願いします。
猫族のミリカはしなやかな身体をしていた、もこもこの耳もいいし、俺の元気が無くても尻尾であそこをキュキュッとしてもらうと逞しくなる、第3の魔法の手だ。
3人と、よろしくしている内に馬車が出発する日が来た。
「ダドウサ王国のダランはどんな所なの?」
「ダドウサ王国では2つの街が有名で、1つがダランで、鉱山で栄えた街です。もう1つは、ならず者の街と呼ばれる所が在ります」
「何それ、面白そう」
「色んな職業の人が居る街です」
「色んな職業か、凄そうな所だな」
「よく知っているわね」
「父に世界を観てくる様にと言われて旅に出たのです」
「ふ~ん、それで西の端から東の方に来たの?」
「そうなんです、でも盗賊に捕まってしまって」
「運が悪かったわね」
「そうでも無いです、リック様と会えましたから」
「そう、責任は取らせるから安心して」
「もちろん私達のもね。いいわね、リック」
「はい、解ってます……」
ああ、えらい事になった。
「で、セフィーヌの国は何て言うの?」
「ジヨウモ王国です」
「聞いた事が無い国ね」
「はい、小さい国なので」
「まあ、行くんだから、いいじゃない」
「皆さんの予定で、進んで下さればいいですよ」
「そうだね、行くまでに寄って行ける所は行こう」
「お客様、今日はザラティスの村で野営の場所を借ります」
もうそんな時間か、話こんでいる内に夕方になっていた。
村はかなり広く大きかった。小さな街ぐらいは有りそうだ、その割りに少し寂しい感じがする、人が少ないのかな?
村人はみんな明るく、はつらつとしているので俺の思い違いだろう。
村長に場所を提供してもらい、護衛達の手で野営の準備が終わり、当番以外はみんな寝床に入った。
そして虫の報せによって起こされたのは深夜だった。
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