第12話 教師からの呼び出し


カフェテラスでの騒動の後、2人は午後の授業を終え寮へと帰ろうとした時に廊下で教師に呼び止められた。一樺は紗理那に「紗理那ごめん先帰ってて。」と笑みを浮かべながら告げれば紗理那はこくりと頷き「分かった。」と告げた



呼び止められ教師と一緒に教員室へ入った一樺は既に来ていたある人物に目を少し見開いた。

そこに居たのはカフェテラスで絡んできた生徒達だった。一樺は『これ面倒なことになったかも……』と思いながらも笑みを浮かべ「先生。一体なんのご用でしょうか?」と教師に問いかけた。教師は「校内で勝手に魔法を使ったとこの子達から知らせを聞きましてね。それが本当かどうか聞きたいんです」と返した。

「あー……魔法"は"使ってませんよ」

「それはどういう事ですか?」

「これですよ。」そう言った一樺はネックレスを見せ、「このネックレス加護が付いてて……お店の人曰く"攻撃してくる人から護ってくれる"との事です……」と教師に説明した。その説明に納得がいかない生徒は「そんなの嘘よ!だって普通はそんな物貰わないはずよ!」と叫んだ。一樺は心底面倒だと言いたげにため息を吐いた。すると教師は「まぁ普通ならそうですが……彼女は特別なんですよ」と生徒に告げた。その生徒達は軽く首を傾げどういう事だとでも言いたげな表情を浮かべた。その表情を見た教師は「彼女……皐月 一樺はマリア様に愛されている生徒なんですよ」と告げた。その言葉に生徒達は信じられないと言いたげな表情を浮かべたあと1人の生徒が「マ……マリアに愛されてる……?じゃあマリアの口付けも……?」と一樺を指さしながら言えば一樺はこくりと頷き「あるよ。薄紅色の痣。今は隠してるけど……あの先生もう行っていいですか……?」と生徒たちに告げたあと教師に問いかければ教師は軽く頷いた。一樺は笑みを浮かべ「では失礼します」と短く告げ寮へ戻って行った。

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