第5話休ませろ…

翌日の二限目が終わった休み時間。

机に突っ伏し、ため息がだだ漏れる俺の側で田辺が呆けた声音で、「かっちゅん、どったのぅー?」と訊いてくる。

机に突っ伏した体勢のまま、気怠く返す俺。

「なんではーちゃんを連れてこないだ、はーちゃんとはどこまでしたんだとか、めちゃくちゃ追及されて疲れてんだよ」

「いつものやつかぁ〜楽しいよね、あの人たち。今日行っても良い、かっちゅん?」

「楽しくねぇよ、煩わしいだけだってぇのッ!余計なこと言わずに、母さんらの相手してくれんならな」

「その条件をのみますともっ!良いんだよね、かっちゅん?」

「あぁ、勝手にしろぅ……」

満面の笑みの彼女が脳内にちらつく。


柳葉家の女性どもは厄介な絡みばかりする。父親も苦労している。

田辺までもが、母親と姉に同調してくるのだ。


休息を俺に寄越せ……

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