第35話 自分 9

私は色々なタイプの変わった奴らを見て来たが、


弟もBEST3に入るほど変わっている。


彼はアパートを借りた。


しかし、アパートに行こうともせず、実家にいた。


数日や数週間なら私もまあ理解は出来る。


彼の場合は3,4,カ月経ってもアパートに行く気配は


見せなかった。勿論、家賃は払っている、しかし、住もうともしない。


弟は携帯すら持っていない程、誰とも縁が無かった。


我々が東京にきて、幼馴染は、弟に電話したが電話に出なかった。


最終的には電源も落としていた。


幼馴染は、自分の弟に様子を見に行って欲しいと頼んだ。


家を訪ねたら普通にいた。しかし、誰からもかかってこない携帯は


電源も落ちていた為、どこにあるのか分からなくなっていた。


しかも、彼は時代の反逆児であるかのように、ガラケーを選択した。


弟に関しては、私や親よりも、幼馴染が一番よく理解していた。


しかし、知っているのは表の顏だけであって、彼が別人格を出す事は


無かった。その為、私たちは知っていはいるが、幼馴染の全く想像すらできない


所で止まっていた。確かに見ない限りアレは信じられない。


彼は出て行く事を聞けた理由は、応接間を占拠していた為、食べ物のカス等も


適当にしていた為、ゴキブリが出たからだった。


弟が家を出てから、応接間にはいったら、ゴキブリホイホイが10個近く置かれていた。


彼はその後、実家には戻ってない。


そして弟を理由付けにして、私は裏で計画を勧めていた。


私は既に準備を済ませ、以前、狂人である母親が警察を呼んだ時、


二人は黙秘を通す中、私は一階の病院で真実を話していた。


その時に事件性がないと捜査出来ないと言われた。


私は親切心から逆の事を考えた。事件性さえあれば捜査対象となると。


捜査対象となれば、日本のニュースで確実に出るほどの大物ばかりだ。


私の恨みを晴らせるチャンスだと私は考えた。


以前は幼馴染に起こされ自殺を邪魔されたが、どうするのが最善であるか悩んだ。


彼の知らない部屋もある。しかし、そこでの自殺は適切では無いと判断した。


そして私は、事の真相を書き、私は自殺したが実際は殺されたようなものだと書いた。そして実名で私を苦しめた人間たちの名前を書き続けた。


名前は簡単に書けたが、その警察官に話した時、今日話した事は全て署の記録に残しますと言ってくれた。そして途中まの話しか出来なかったが、実際に書いてくれている事を知ったのは。私は恩を感じた人たちに連絡を取る中、あの警察官を思い出した。


そして警察署に電話をかけ、いるかどうか尋ねた。丁度休日だった。婦警さんはどの記録か尋ねてきた。そして私が話し始めようとすると、止められた。


膨大な記録を残していてくれた為、話しを聞きながら読むのは難しいと言われた。

その婦警さんも死なないでくださいとしか言えないと言った。


私に起きた事件は途中までの記録は実家の警察署にあったがあくまでも途中経過で


ある限り、事件性まで結びつけるには、マイクロSDかUSBのどちらかに残すしか、手段は無かった。


しかし、必ずもみ消そうとする事は明白だった。母はうちが使っていた税理士と結託し、最初は遺産の全てを自分の物にする予定だと知っていたからだ。その為には税理士を味方につけ、遺産の他にもある家の売却金も引き下げられた。


私がこのように詳しいのは自分でも調べたが、売却先が幼馴染の親という事も大きかった。そして幼馴染のおばさんは私を我が子のようなものだと言ってくれていた。


私は幼馴染も相続に関わり、面倒だという理由から、遥かに下回った金額で手を売った事に対する事は罪に問わないようにする代わりに、売却金の取引を、正式に書面で書く提案を考えていた。

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