避暑地攻略作戦

 Side 藤崎 シノブ


 アインブラッド・ダブルセイバーで敵を切り裂いていく。

 

 それに続くように安藤 マキもマジックメイル、ウェンディ――表向きはパワーローダーの一種として扱われている――で次々と敵を切り裂く。


 谷村さんもシュバルツセイバーで次々と敵を両断。

 大型のパワーローダー、ベヒーモスや戦車も簡単に切り裂いた。


 ぶっちゃけ俺達3人の無双ショーになっている。


 アインブラッドタイプのファイティングローダーを身に纏ったジェイミーさんは『Oh!! 相変わらずのサムライっぷりネ!!』とはしゃぎながら敵をパワー殺法で粉砕していく。


 具体的に言うならプロレス技で力任せに破壊して行っている感じだ。

 谷村さん曰く、ジェイミーさんは世界が違えばアロサウルスだろうと魔王だろうとプロレス技を決めて倒して見せる程の業の者らしいがこの世界では実際どうなんだろうかと思う時がある。


 工藤さんに到っては拳と蹴りで次々と敵のパワーローダーを殴り倒して行っている。


 普通に戦っているのは羽崎さんぐらいだろう。


『現実問題どうやって核兵器を無力化するんですか?』


『いや、もう核の発射は不可能だよ。後は念のため、弾頭を切り落とすだけだけど』


『意外と脳筋だった!?』


 とか言っているウチに次々とあのマークがついた弾道ミサイルの先端部分を切り落としていく。



 Side 荒木 将一


『え? 核兵器の無力化に成功?』


 まだ数分も経ってないのに、いとも容易く核兵器の無力化に成功したらしい。

 現在俺達、比良坂市組は避暑地の施設内部に突入して敵と交戦している。

 迎撃システムやパワーローダーが必死の抵抗を続けている。

 

 司令部の制圧までもう少しだと言う感じだ。


『ここからが正念場ですね。我々も頑張りましょう』


 と、的確な射撃で加々美 瞬が敵を撃ち抜いていく。


『私達だって頑張るんだから!!』


 朝倉 梨子達も頑張って敵を倒していく。

 


 Side 避暑地 防衛隊司令官


 =避暑地・司令部=

 

「核ミサイル、制圧されました!!」


「敵の陸上部隊の上陸が止まりません!!」


「次々と避暑地の施設が制圧されていってます!!」


「迎撃に出た部隊の大半は既に撃破!! 陸上戦艦も一隻が戦闘能力喪失!!」


 まるで悲鳴のように被害報告が次々と上がってくる。

 

「天王寺様はなんと!?」


「残存部隊は後退しつつ空中戦艦に乗り込めとの事です!!」


「誰かが殿を務めねばならんか――」


 私は何処か諦めの境地の中で言った。


☆ 


 Side 木里 翔太郎


『粗方は片付いたな』


「そうね――」


 まだ敵は残っているが海上、航空自衛隊、上陸してきた陸上自衛隊による次々と撃破されていく。

 以前の戦いで現れた例の赤、青、黒の3機も出現したが、どうにか他のメンバーで抑え込んでいる。

 

『此方、谷村 亮太郎。皆、急いで指定された場所に急ぎたまえ。天王寺 ゴウトクはこの避暑地を放棄するつもりだ』


 緊急通信で谷村さんからそう伝えられて耳を疑った。

 同時に空中戦艦が数隻。

 そして見た事もないパワーローダーが現れた。


『なんだこいつらは!?』


「見た事がないパワーローダーよ!? ヴァイスハイト辺りの新型!?」

 

 謎の勢力が現れたが襲ってくる以上は敵である。

 すぐさま迎撃態勢を整える。


『まさかアイン・ミレニア……やはりこのタイミングで現れたか』


 と、谷村 亮太郎は相手の正体を知っているようだ。

 そう言えばこの避暑地に行く前――



 ――さて、あとは天王寺 ゴウトクをどうにかすればこの戦争も終わる――と、言いたいんだけどね?


 と谷村 亮太郎が言っていたのを思い出す。


 まさかそれと関係する出来事なのだろうか。

 

(考え事は後だ!! 今は倒すしかない!!)


 そう気持ちを切り替えて戦いに投入する。

 パワーローダーの性能も段違いにいいが、勝てないと言う程でもない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る