13話 決着

「やぁ、カウン久しぶり!」


 蹴破った大きいドアを彼に投げつける。


「何の様だ、カリオ……」

「いや〜、お前のしでかしたことについて聞きたくてさ」

「あ? なにお前、死にに来たの?」


 カウルは魔剣を振る。

 一直線に黒い斬撃が僕を襲うが、交わす。

 

「ふん!」


 今度は二振りする。

 再び交わす。


「避けることに必死か、雑魚が……」

「王座に踏ん反り返ってる弱き王よりマシだと思うけど?」


 そういうとカウンは笑っている。


「俺は誰よりも強い!」

「そうか、じゃあ来いよ……」


 カウンは玉座を降り、一直線に切り掛かってくる。


 速い、だけど……。


「お前なら、そうくると思ったよ」

「ならそのまま真っ二つになれ!」


 振り下ろそうとした彼の身体が拘束される。


「残念だけどさ、もう勝敗は決してたんだよ」


 その隙に胸に手を当てる。


「さようなら……爆散」


 そういうと、カウンの身体は爆発して跡形も残らなかった。


「……さて……」


 コイツどうしたもんかな……。

 魔剣があれば争いの火種になり、カウンの様な男が現れないとも限らない。


「………あ、そうだ……」


 僕は収納魔法で七本の剣を取り出す。


「成功するかわからんけど、やってみるか……」


 そう言って魔剣を中心に魔法陣を描き、周りに七本の剣を置く。


「各剣よ、この強力な力をそれぞれ受け継ぎ、その剣に宿り給え……剣継けんけい


 剣が光に包まれ、消える。

 そして、その光がそれぞれの剣に宿っていく。

 やがて光は消えて魔法陣も消える。


「成功か……」

 

 そうして、魔剣達を回収して去るのだった。




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