第42話 お泊り会が普通じゃない? その3
突然登場した本物のボスの登場に鞄からカメラを取り出した奏は愛菜さんに撮影許可を貰い写真撮影をし始めた。
「私の魅力に気付くなんて中々才能あるわね」
「やっぱり美しさと強さ!更に攻撃の派手さですかね!!」
愛菜さんは鼻を高くし、せっかくなら、とどこかへ転移してしまった。
今この瞬間に一人の少女が吸血鬼に誘拐された訳なんだが...まぁひとまず良しとする。
嫁には誰も来なかったと伝えておこう。
そして再び、チャイムが鳴る。
「こんにちわ~野口です~」
「はいはい~」
今日は忙しいな...なんて思いながら扉を開くと子供達が姿を現す。
「こんにちわ~真衣達は勉強中だよ。さぁ上がって」
「おじゃましま~す」
男の子が一人に女の子が三人入って来た。
この男の子がレイ君だろう、男の子だし。
女の子に関してはほとんど分からない、わかるのは...美奈華ちゃんぐらいだ。
「真衣~お友達きたぞ」
勉強を一旦中断し俺の為に自己紹介をしてくれるようだ。
「ママは分かると思うけど...」
九重 雫(ここのえ しずく15歳)
中学3年生の女の子で、真っ黒な髪を腰ぐらいまで真っ直ぐに伸ばした真面目そうな子だ。
佇まいから冷静沈着な真面目タイプなんだろうなぁと見当がつく。
真衣達もしずく先輩と言っているくらいなので、後輩から慕われているんだろう。
でも...そんなまじめな子がお泊り会するかなぁ...。
桐ケ谷 桜(きりがや さくら11歳)
小学5年生の女の子で、ふわっとした髪形をしていて、性格までフワフワしてそうな子だ。真衣達はさくらちゃんと言っているので、厳しい先輩というよりかは、優しい友達って感じだろうか。
野口美奈華(のぐち みなか14歳)
中学2年生の女の子で年齢よりもずっと大人っぽく見えるさっき愛菜さんに誘拐された高校生の奏ちゃんと同じくらいな気もする。
松風 零(まつかぜ れい9歳)
真衣の1個上で三年生。THEワンパクといった見た目に、どこで傷をつけてきたのかいたる所に絆創膏が貼られている。怪我しすぎだろ...。
それに...よくこんな女の子だらけのお泊り会に来る気になったな...。
その覚悟だけは認めてやろう...。
覚えられるかどうかは分からないが...一先ず頭に入れる事は出来た。メモでも残しておくとしよう。
ご飯の時間にはまだ時間があるので、まずは勉強だ。
各々夏休みの宿題がるので晩御飯までは嫁を交えて勉強会だ。
零くん...物凄い量残ってるけど...あれ今日中に終わらせるのかな...。
俺も俺で仕事がある。
アプデ内容の不具合報告の確認や...個人的にマタタビ団を知りたくなった。
なになに...マタタビ団...ギルドマスター楠 音符...おんぷ....あぁ音符ちゃんか...。
有名Vtuberの楠 音符
抜群のトーク力にPS(プレイヤースキル)他のグレオンプレイヤーから絶大な支持を得ている有名な実況者。確かに...一時期リスナーに「なんか鈴虫鳴いてね?」など言われ地域バレしそうになったりしたが...そういう事だったのか...。
ギルドランク6位の強豪ギルドのギルドマスター。その中身が橘 奏...。
衝撃の事実に動揺しそうになるが..まぁよくある事だ。と適当に流しておく。
奏ちゃん以外は普通な子達...だな...。
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