第10話 焔に出番あげて

『さてと。。まず何から聞こうか?』

『んー、まず俺らを殺そうとしてくる目的が1番じゃねぇか?』

『そうだね。それが1番だ。でもこの人宵がやりすぎたせいでなかなか起きないよ?』

『そりゃおめ、こっちだって命かけてんだからよ、手加減なんてしてられるかよ。。』

『んー、まぁもう少し待とうか。僕達も疲れたしね』

煌が呼び出した椅子に3人が腰掛けたその時。

『なんだ!?』

煌の意識空間、つまりは教会に大木が姿を現した。 それはあまりにも大きく、強く、逞しかった。

『なんでこんな所に。。』

『ちょっと待てよ。木だぜ?煌』

『ああ、今僕も同じこと思ったよ。。』

やつだ。デカい棘を伸ばしたりして来るやつだ。

『うちの者が世話になったな』

木の影からその男は姿を現した。

『意識空間入ってくるってなんなの?ますます意味がわかんない』

3人が立ち上がり臨戦態勢に入ったその時、男は倒れていた女の元へとび、女を抱えた。

『やべぇ!アイツあの女を連れ帰るのが目的だ!』

『ああ、そうみたいだ。でも宵、今はダメだ』

『なんでっ!!?』

『僕達は消耗しすぎてる。恐らく奴が僕の意識空間に入ってこれたのは、僕の力が弱まって空間に乱れが生じたからだ』

『左様。貴様らは甘い。だから私に足元を救われた。今回はユイの救出が目的。無駄な争いは避けようではないか』

男は不気味な笑みを浮かべた。

『そっちから殺りにきたくせに。。!!』

『よせ、宵。今の僕たちには勝てない』

『次会えば、貴様らのその減らず口が聞けなくなると思うと悲しいな』

まぁつまり、次会えば殺すからって事だろう。それだけ言い残して男は木に包まれて消えていった。

『クソ!なんなんだアイツら。何が目的なんだよ!!?』

『僕たちを殺しに来てるんだもんね。同じ神が』

『神殺しか。。』

しばらく考えて宵は凄く間抜けな声を出して、分かった様な顔をした

『どしたの?宵?』

『分かったかもしれねぇ。。!奴らがどーゆーやつなのか!』

『へぇ、、また宵の考察が捗ってるねぇ、聞かせてよ』

『ああ、聞かせてやるぜ!この天才宵様の神考察!』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る