第9話 お姉さん可哀想やろ

『敵。。なぁ。。』

『しかもあのおっさん、我々って言ったよ?あんな化け物がまだいるんだぁ。。』

『相手の意識空間だったからってものあったが、まあ手強そうだったな』

『うーん、僕たちの意識空間の中に入れればまあ勝てるかなーって感じかな』

『とりあえずよ、焔、お前には飛び方と意識空間の構築を練習してもらう必要がありそうだ』

『ああ、それは俺も思ってる。ぜひ教えてくれ』

『と、、言ってもなぁ、、』『ねぇ、、』

2人は目を見合せた。

『なんだ?何か問題か?』

『いやぁ、、僕たち自然にどっちも出来てたんだぁ。だから教え方とかわかんなくて。。』

『お前、とりあえず火は出るんだろ?それ極めて戦えるくらいにしてくれよ』

『ああ、火は出せるよ』

『今どのくらいでるの?1回全力で出してみてよ』

『いいのか?全力で』

『うん。1回見とくのも大事かなって』

『分かった』

いつもおじさんに言われて火をつける時は本当に集中して力を抑えていた。でも今回は全力で良いらしい。1度、出してみようか。そう思い、指からではなく、両手の手のひらを前に出し、力を振り絞った。

『え、ええ、、えええ!ちょ!ちょっとすすすストップ!!!』

その炎はあたりの野原を焼き尽くしてしまった。そして、もう草木はないのにも関わらず、燃え続けた。

『おい焔ばかっ!おま、やりすぎだ!!』

『え、だって全力でって。。』

『そうだけどそうじゃない!!あーもう!消して消して!』

『消し方までは知らないんだ』

2人の顔が青ざめた。

『どうすんだよこれ。。まるで火の海だぜ。。』


『あら、お困りのようで?』

『ふと後ろを見ると美女。どころではない。この女が街をあるけば、世の男は全員見とれるのでは無いかという、女神がそこにはいた』

『なっ!いつからいた!?』

『うわー、このオーラ隠せるなんて。。只者じゃないなぁ』

『この火。。貴方がつけたの?』

『ああ、でも消し方が分からない。』

『ふーん?火。。かぁ。。』

その女は指を一振した。すると雨が降ってきた。

『わあ!雨だ!濡れちゃうよ!』

『安心なさって。この雨はただの水じゃない。神の力にのみ反応して浄化する水なの。』

『うわぁ、、まぁオーラからしてやっぱり神だよねぇ。。』

その雨が焔の火をどんどん弱めていき、ついには消してしまった。消えないとされていた焔の火は消えた。

『うん。良かった良かった。じゃあ3人とも死んでもらおうかしら』

『なんでそーなるんだよぉぉ!!!』

ここは相手の意識空間ではない。宵は全力で力を発揮出来る。

『これでも喰らえこのクソ女!!』

『あら、口が悪いのね』

『なっ!!』

『あたしの雨は神の力を浄化するの。。さっき言ったでしょ??』

宵が放った闇のエネルギーは全て消え去った。この女の水によって。いや、力によって。

『なんでこー、僕たちの敵は強い神だらけなんだろうね!』

煌が指を鳴らした。するとそこは教会だった。

『あら、貴方の意識空間?とても綺麗な場所ね』

『お褒めいただき光栄だよ。!』

煌が手を振りかざすと、列になっていた鎧の戦士が握っていた剣が次々と女に降り注ぐ。

『あら、怖いわぁ』

女は水で体を多い、剣を弾いた。

『水ってね、鉄も切れるのよ』

『だからって防げちゃうのぉ。。』

いいやよくやった煌!!

『お、宵、何か策があるんだ』

たりめぇよ!俺の意識空間も開く!2重にして奴の力をほぼなしにしてやるぜ!

次の瞬間、教会は真っ暗になった。あの嫌な感じの冷たさだ。それが教会にただよった。

『力が使えない!?』

『行くぞ煌!』

『いい考えだ宵!!』

宵が放った闇のオーラが巨大な蛇の形に変わり女を喰らった。そしてそこに煌の剣が降り注ぐ。

『ちょ、これは!まずっ!!』

宵の闇が晴れた時、女はそこにたおれこんでいた。

『いや。。なんで剣刺さってないのさ』

『こいつあの状況で力振り絞って剣に刺されまくるのは防ぎやがった。しぶてぇ女だ』

『まぁいいや、とりあえず話を聞き出そう』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る