第22話




ピンポーン



姉「司書ちゃんかな」


妹「どうだろ」


姉「コタツから出れん」ヌクヌク


妹「わたし出るね」


姉「あ、ありがとー」



ガチャッ



友「やーやー」


妹「…………んー」


友「なに頭抱えて」


妹「……いや、うーん…………」


友「……」


妹「今日はずいぶんとおめかしを」


友「まあね」


妹「ポニテ似合ってるよ」ニコリ


友「ありがとう」


妹「ささ、入って入って」



姉「あ、いらっしゃ──」ゴロゴロ


友「こんにちは」


姉「……えっ」ビクッ


友「今日はよろしくお願いします」ペコリ


妹「司書さんが友ちゃんを誘った」


姉「……え、えー」


友「学校の外ですけど、姉先生、ですかね?」


姉「あーいや、べつに……」


妹「さん付けくらいがちょうどいいんじゃない」


友「姉せんせいさん」


妹「混ぜちゃうのか」


姉「あ、友ちゃん。いまお茶出すから待っててね」


友「はーい」



友「妹、姉せんせいさんって家だとこんな感じなの」


妹「うん」


友「意外だ」


妹「どこらへんが」


友「全体的に」


妹「まあ、学校のおねえちゃんはポテトチップスとか食べなそうな感じだよね」


友「なんかよく分かんないけどしっくりくるわそれ」


妹「昨日はこたつで寝落ちしてた」


友「妹も?」


妹「うん」


友「こたつでかいね」


妹「そう?」


友「ていうかおうちでかすぎ。庭広すぎやばめじゃん」


妹「ね」


友「姉せんせいさんは一人暮らしだから、妹はほぼ一人でここに住んでるわけじゃん?」


妹「おかーさんとおとーさんもいるよ」


友「でもでも朝早くて夜遅めなんでしょ?」


妹「最近は朝ごはん三人で食べてる」


友「妹が朝めっちゃ早いのそういうことだったのか」


妹「そういう部分もある」


友「あ、休みの日に家来ていい? てか今度泊まっていい?」


妹「いいよ」


友「やばー、なんで言ってくれなかったの」


妹「えー、聞かれなかったから」フフン


友「ソファふかふか~」ポフポフ





司書「そろそろ行きましょうか」


姉「うん」


友「はーい」


司書「……大丈夫? 三人ともこたつから出れる?」


姉「出れませぬ」


妹「右に同じく」


友「わたしもす」


司書「なによその息ぴったりな感じ」

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