実録:ストレスで壊れるとこうなっちゃうな話

萩原 優

そして、何も書けなくなった(´・ω・`)

 初めまして。萩原優と申します。


 普段は長編小説などを投稿しています。

 昨年末にめでたく過労で適応障害を発症し、現在療養中であります。



 この文章は、私が心身を壊した結果、何が起こったかを纏めたものです。

 復讐やら告発やらの意図ではなく、同じかそれ以上に危険な状態にある方やその近しい人が「気づく」きっかけになればいいと思い筆を取りました。


 SNS上で親しくして頂いている方にも、何人かかなりきつい状況で働かれている方もおられるようです。私に出来る事など無いのかも知れませんが、それでも自分の経験が誰かの役に立つかも知れないと思い、記録を残そうと思います。


 元凶である職場の環境については、話した方が濃い内容になるとは思いますが……。

 諸々の事情で公に出来ないのと、本記事の趣旨から外れるので、今回は触れません。

 ガチで書くと割とホラーなので誰得というのもありますし(´ヘ`;)


 なお、この記事はあくまで自分の経験を書き綴ったもので、私は医療従事者でもカウンセラーでもありません。

 もし判断を迷っている方がおられましたら、可能な限り通院や専門機関に相談される事をお勧めいたします。




1.帰り道「もう嫌だ!」とつぶやきながら道を歩く


 ハイ、この時点でヤバいですね。

 一応無意識に人がいない時を選んでいたようですが、職質案件です。


Q:そんなメンタルで大丈夫か?

A:一番いい弁護士を頼む! 。゚(゚´Д`゚)゚。


 後は「あああああ!」などと叫び出したい衝動に駆られますが、実際に叫んだことは無いので大丈夫だ、問題ない。




2.創作活動はストップ。ライティングソフトを立ち上げると気持ち悪くなる事も


 これが一番きつかったです。

 それまで普通に書けていたのが、突然ふっと手が止まるのです。

 思考力がガタ落ちし、無理に描こうとすると胸がむかつきます。


 スランプかな? まあいいや。艦これの同人誌でも読んでれば、また創作の神様が降りて来られるだろう。

 そう思ってから1週間経ち、2週間経ち……。書けるようになるまで半年かかりました、それも退職後にです。


 真っ白な画面を眺めつつ、「何で書けないんだよぉ」と呪詛のようにつぶやいてライティングソフトを落とし、代わりにYouTubeを起動。

 もちろんそんな状態なので何も楽しくない。


 同人誌でにやにやしてる場合じゃなかったのです。

 書けなくなったと自覚してから、体調の悪化は加速してゆきます。


 当然ですね。一番好きな事が出来ないんだから(´;ω;`)




3.休憩時間中に気絶


 気絶と言っても、突然大の字になってぶっ倒れる訳ではありません。

 

 「マイクロスリープ」と言って、ほんの一瞬だけ意識が飛ぶんです。

 なんか夢を見た事もあったような無かったような。ふっと視界がブラックアウトして、すぐにハッと覚醒します。時間は1秒も経っていなかったと思います。


 体を動かす仕事だったので、休憩以外は大丈夫でした。

 業務中も大丈夫じゃなかったら、骨の一本もやられてたかも知れませんが……。


 これは流石に退職して休息を取ったら治まりました。




4.基本誰の言う事も耳を貸さなくなる


 これはよく言われてますね。

 極度に疲れると判断を先延ばしにしたくなりますので、ストレスを伴う決断が出来なくなりました。


 「考えるのが嫌だ」ではないのです。現状維持以外の選択肢が脳から消滅してしまうのです。

 バッドエンド直行の選択肢しか選べなくなってしまうギャルゲーみたいなもんです。中に誰もいませんよ?


 「その職場ヤバいんじゃない?」などと言われても判断なんかできません。主治医の意見すら聞こうとしませんでした。


 辞めるつもりではいたのですが、翌年の春に仕事がひと段落つくまでは……と思っていました。

 今思うと春までやってたら死んでたと思いますけど\(^o^)/




5.ブラックな環境内の「判断」は良い人ほどヤバかった


 こちらは私だけかもしれませんが、職場内の「感覚」は信用しない方が良かったです。

 何故なら彼らも洗脳されているか、疲れて判断力を失っている可能性があるからです。

 後で考えたら、私を含め職場で普通に流していた事が大問題だった事が結構……というかそればかりです。


 人柄が良い人程洗脳されやすいっぽいので、もう人格云々の問題ではありません。

 

 結局私が退職を決断したのは、心身がぶっ壊れた後主治医の説得によってでした。




4.普段そんなに飲まないのにお酒が欲しくなる


 これも良く言われてますね。

 私は週末に父と晩酌をちびちびやる程度で、酒呑みではありません。

 好きは好きですが。


 ですが、イライラしながら寄った帰り道のコンビニで、艦これコラボのカクテルを見つけたのが運の尽きです。

 「おっ、飛龍ちゃんだ。試してみるかー」とレジに持って行った結果……。


 次から酒量が増える増える。それはもう、空き缶で一杯になったポリ袋が出来る程には。

 嫌な事があった日はお酒を買わずにいられなくなり、あれだけ気を付けていた糖質も知った事かと喉に流し込み……。


 しかも、そう言うお酒は全く美味しくないのです。

 ほんと、飛龍ちゃんには悪い事しました(´・ω・`)


 もし再版されたら今度は美味しく呑みます。




5.スーパーマーケットを使いたくなくなる。コンビニ万歳!


 「貧困層はコンビニ使わないでスーパー使えよ」と言う意見には賛同していましたよ。

 自分がその状況に陥るまではヽ(`Д´)ノ


 スーパーは疲労した体には広い・・のです。

 冗談かと思われるでしょうが、あの空間から必要な物をかごに入れてレジに持っていく。それすらキツイのです。

 あと、レジに並ぶのが煩わしく、自然と足が遠のきます。


 並んでる間も「ただでさえ少ない自分の時間が、今並んでいる間にも失われてゆく」と言う謎の強迫観念に襲われ、仕事でイライラしているのに買い物でもイライラするのです。


 ちなみに、この強迫観念は仕事を辞めた現在でも復活する事があります。

 もう辞めて時間がたったんだし、そろそろほんの少し許してもらえませんかね?


 で、結局はコンビニ無双です。

 高くても、品数が少なくても、すぐに清算してもらえるコンビニこそが正義。


 ジョ〇ョ! 俺はスーパーを使うのを止めるぞ!

 

 いや、仕事の方辞めろや! などと言う常識的な声が届いたらここまで疲弊しませんよ。




6.音が嫌、電話の音が特に怖い


 これは進行形で悩まされています。


 スマホはそんなに気にならなくて、マナーモードにしてしまえば音は鳴らないし、必要があればブロックも可能です。


 でも家の電話はそうはいかない。ベルの音が流れると身を固くしてやり過ごします。

 別にもう職場からかかって来る事は無いと思うのですが、そう言う問題ではなく、とにかく電話の音が嫌なのです。


 それから、テレビでタレントが騒ぐ声、深夜に聞こえてくるドアの音や家族の足音、通り過ぎるトラックなどなど。特定の音でいんk……じゃなくて、神経がざわつきます。




7.退職後の2か月は気力充実! その後じわじわと気分が落ち込んでゆく


 辞めさえすれば健康が戻ってくると言ったな? あれは嘘だ。


 退職当初は無駄に躁状態でした。

 早速旅行に行ったり、家で余っていたパーツでPCを組んだり、大掃除したり。


 そして何より、再び小説を書けるようになったのが嬉しくて楽しくて。

 圧倒的じゃないか我が筆力は!


 ところが、それは気を張っていただけなのです。

 退職から2ヶ月くらいすると、だんだんと気分が落ち込み始めます。


 きっと運動不足だろうと散歩に出ますが、歩いても歩いても気分は晴れず。かえって疲れてしまい、調子が悪くなって主治医に怒られました。

 何やってんでしょうね(ノ∀`)


 現在退職して3か月半。

 最底辺の状況から、少しずつ気分は上昇傾向にありますが、依然思い通りにならない日々が続いています。




8.楽しい事をしていても発作のように気持ち悪くはなる


 これはつい最近なりました。

 久しぶりに友人と遊びに行ったら、開始15分で気分が落ち込みベンチへGO!

 思いっきり心配かけてしまいました。


 鬱状態は発作のようにやってきます。

 友人と楽しく話している中で起こってしまったのは地味にショックでした。


 でも友人に会えた事自体は心身にいい結果をもたらしている様で、この記事を書くエネルギーを頂きました。

 ホント持つべきものは友達です。


 他にも「記憶力が落ちる」と言うのもありますが、とりあえずメモでカバーです。




9.結局、何が残ったの?


 私が今回のアレコレで得た一番大きなものは、


 「『自分は弱い』と言う気付き・・・


 です。

 

 「周囲が耐えているのに自分が脱落できない」そう言う思考が地獄の一丁目です。


 強い人もいれば、弱い人もいる。

 弱い人が強い人の真似をして強いふりをしても壊れるだけです。


 周囲がどんなに耐えていようが頑張っていようが、私が感じていた辛いと言う気持ちは無かったことに出来ないのです。


 弱い人だって得意分野があります。

 そちらで見返してやればいいんです。


 だいたい強い人がなんぼのもんですか? 所詮同じ人間です。

 ちょっと過重労働に耐えられたって、銃で撃たれたら結局死ぬんです;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン


 私があの時逃げずに酷いことになっても、誰も異世界に連れてってはくれませんでしたし、チートスキルもくれません。

 ……死んだことないので分かりませんが。


 そう考えられるようになったのが、小さな一歩かなと思います。

 気付きは次に生かします。


 「弱くてニューゲーム」です!




10.終わりに

 

 繰り返してしまいますが、この記事は脅かしているわけではなく「私の経験を反面教師としてどうぞお役立てください」という趣旨です。

 もしくはウェブ小説では所謂社畜が登場する展開も多いので、良ければ異世界転移前の資料として役立てて頂ければ(笑)


 また、もしご自身や身近な方にこの記事のような症状が現れたら、是非検索してちゃん・・・とした・・・情報を探してみて下さい。

 私が提供できるのはあくまで「きっかけ」のみです。具体的な対策は専門の人と相談してみて、どうぞ。


 取り留めのない文章ですが、皆様が健やかな時間を送れるようお祈りさせて頂き、閉じさせていただきます。

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