イリッシュ大戦車戦・改 ～第二次異世界大戦機甲録 A.D.1942～

架空戦記というジャンルがある。
この作品は見事な架空戦記と賞賛を送りたい。
異世界に現実の技術が流入。この異世界は当然ながらファンタジーである。けれどそれで決して誤魔化すようなことはなく、歴史やミリタリーについてが丁寧に精密に描かれているのだ。
つまりこれは、見事なファンタジーとミリタリーの融合と言えよう。

ただしこの作品の魅力はそれだけではない。
人間模様あり、策略あり、決戦あり。
架空戦記が好きな人にはぜひ読んでいただきたいし、架空戦記を読んだことがないという人にもおすすめしたい。

このような世界もあるのだなと、のめり込んで読めること請け合いです。
ぜひご一読ください。

間違いなく傑作です。
読めば直ぐわかります。
――現場からは以上です。

と、いうのは流石に短いと思うので個人的に気に入ったところを。
・アツくて尊い人間ドラマ（最後まで読めばわかる）
・アツくて圧巻の決戦シーン（最後まで読めばわかる）
・アツくて唸らせる数々の策略シーン（二次大戦の兵器に詳しい程よくわかる）
・難解さが少なく読みやすい（一番大事かもしれない）
――繰り返しますが、現場からは以上です。

おすすめです！

一話目から引き込まれる壮絶な地上戦―—。
これは戦争の時代を舞台に死闘を繰り広げた指揮官、《知将》たちの物語です。



……と、聞くとコテコテのミリタリー戦記の話だと思うでしょう。
しかし、これは「人が繋ぎだす、温かな縁」を描く素敵な物語です。


知将が軍を動かしぶつかり合う――それは憎しみと敵意を剥き出しにして、命と誇りを賭けた血みどろの戦いをイメージしますが、本作が最後で優しく映し出すのは《人が人を想う事の大切さ》です。

完結し、読み終えてからもなお、僕の心に残りって時間が経った今でも好きである本作が、多くの方にお読み頂ける事を願っております(*´ω`*)

初めてミリタリー系を読ませて頂いたのですが、戦いの中の独特の緊張感が伝わってきました。またその様子が細かく描写されていて、いつの間にか物語の中の世界に入り込んでしまいました。
とても素敵な作品をありがとうございました！

良く練られたキャラの経緯、生い立ちの深みが、決してクドくない描写で描かれているからこそ話がより面白い、という凄まじい作品です。

第一次～第二次世界大戦あたりを中心とし、現実世界の人員や技術が異世界『ライズ』に流入した舞台で、クロア公国で巻き起こった内乱を描いた、重厚なファンタジー×ミリタリー戦記でした。

帝国派には、軍人が最初に習うべき教科書的な偉人『ハンニバル』の再来とされる、ジョージ・パットンが。
その勇将に立ち向かうのは、ハンニバルを乗り越えて打ち倒した『スキピオ』を名乗る大公派のアルフォンソ・アッパティーニ。
更にアルフォンソの優秀な部下として、女性参謀のヴェロニカ・フォン・タンネンベルクも加わり、共にパットンへと挑む。

異世界における架空の戦い『イリッシュの戦い』を描いた物語ですが、まず何よりもミリタリ…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（3206文字）