冒険をはじめるまえに&オープニングⅠ

 冒険を始めよう! と言いたいが、色々と設定について、大雑把にだけ語りを。


【オーレルム地方】


 アルフレイム大陸南部の中央に位置、大平原と呼ばれる平地で構成されている。

過酷な自然環境が広がるなかでも冒険者や放浪者は怖いものなんてないと遺跡を探索する。そしてそういった人々を相手にした行商等が大小さまざまな集落をつくる。

それとは別に拠点を持たず遊牧生活を送る人々や蛮族も存在する。

 大平原にすむ人々は自由を愛するが為、広大な領域を支配する国家的存在が無い。

それに類するものはあるそうですが。それらはサプリを買ってたしか見て見ろ。


 他にも【“黄金の魔法王”マイドゥルス】の様な過去の大人物がいた歴史。

 黄金を媒介に武具を強化する魔法技術【黄金呪刻術】

 大平原をゴールデングリフォンの群れと遊牧する【黄金のキャラバン】

 これらの様々な事が記載されてあるが、これらの詳細は是非君の目でサプリを購入して見て欲しい。それではここからは冒険の始まりオープニングだ。


【オープニング】(ストーリーは主人公の一人称の語りで話を進めていきます)


 僕は今、雪を被った岩山の崖の端に立っている、截然せつぜん、その言葉が実に似合う、そう思わせる程にこの先と後ろの道をはっきりとその崖は分けていた。


『…………』

「…………?」


 ふと懐かしい誰かの声が聞こえた、僕は振り返ってみるが、そこに人はいなかった

僕の幻聴だったかと少し残念に思い肩を落とす。

 月夜の落ちる雪原に、ゼルガフォートの城壁が見える。かがり火に照らされた高く堅牢それでいて飾り気の無い城壁だ、最前線の城壁なのだ、修繕のしやすさを重視した飾り気がない作りなのは当然とも言えよう、そしてその向こうに横たわるは。


「…………“死の砂漠”ゼルガ」 


 僕が生まれ、育ち、そしていつか帰るべき場所、それが眼前に広がっていた。


・隠されたオアシス「マカブ」


 砂漠を超えた先にあるオアシスに100人あまりの人々が質素な暮らしをするばかりの慎ましい集落がある、その名前を「マカブ」と言う、僕の故郷だ。

 色々と言い伝えがあるけど、その真偽は僕にも、そして集落の誰にも分からない、唯一知るのは神様ばかりというものだろう。

 ただ、この集落には中々に普通と言い難い人々が集まって来る、これも言い伝えが何か関係しているらしいけど、皆いい人ばかりだ、理由なんて些末な物さ。

 そもそも村のお爺達がいうには、「マカブ」とは今は亡き古い国の言葉で“墓所”を意味するんだそうだ、この名前の通り、この集落に招き入れ仲間になった物は一度死に隣人として生まれ変わる、だから過去を詮索するのはよそう、そんな伝統がある。

 でも、勿論誰でも集落に入れてる訳じゃないのは想像に難くない、悪心を隠し災いをもたらそうとする人がいても可笑しくない。そんな「“死の砂漠”の呪い」に罹った物は集落に入れる訳にも、入れた後放置する事もならないんだ。

 これは後になって知ったんだけど、このマカブのオアシスは砂漠の外には口外されていないそうだ、度々来る行商人のような人々が知るばかりだとか。

 そんな場所だったからこそ、故郷や過去を捨てて、足を踏み入れたはぐれ者達は、もう一度生まれ変わり生き直せるんだろう。

 いわば、このマカブと言う街は逃亡者たちの避難場所なんだ。

 僕の父も逃亡者だった、何者かに追われ放浪の末にゼルガに足を踏み入れ、砂の海を歩いた末にマカブに流れ着いたのだとか。

 きっと父の過去を知るは母と村のお爺達だけだ、もしかしたらそれは人に知られては悪い都合だったりするのかもしれない、でも僕は父を信じている。

 少なくとも僕はあの日あの時に、父が村のお爺から葬送の酒杯と誕生の酒杯を貰い隣人として生まれ変わる事を許したのを見ているから。

 僕達の平穏は、そうして守られたのだから。


以下次回! オープニングは続く。





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