第5話 初配信始まりますっ!

今日は初配信の日だ。今日は何故か事務所で配信をする事になった。配信で使うような機器はもうそろえてあるし、緊張するのに……。

 

~本番1時間前~

僕はもう事務所に来て、待機していた。すると僕の姉でもあり、マネージャーにもなった凛お姉ちゃんが僕がいる事務所の配信部屋に来てきてこう言った。


「ねぇ。女の子の声出せる?小さい頃は出せてたよね。」


……全然やっていない。もうすぐ本番なのに。どうしよう……。


「ま、まさか……できない!?今すぐ練習しなきゃ!!」


そして急遽、声出すために練習することになった。初配信日なのに何でこんな事前準備で忙しいんだろう……。



「じゃあ、まず妹っぽい声出せる?」


お姉ちゃんに言われ、こうかなぁ?と出してみる。めっちゃ下手だと思うけど……。


「凛おねえちゃん!大好き♡」

「ゴフッ」

「お姉ちゃん!?大丈夫なの!?」


鼻血を出して倒れかけるお姉ちゃんを見て、慌てる。


「だ、大丈夫……。可愛すぎて倒れそうになっただけだから……。この声でリスナーさん達の心を取りに行こう!……、あ~楽しみ♪」


お、お姉ちゃん……最後の呟き凄い聞こえてるよ……?そして最後に自分のアバターの名前と大事な規約などを読み返す。

そして配信は始まった。



『こ、こんにちは~!はじめましての青空心でーす!』


:……っ!可愛い……。

:俺、心ちゃんのお兄ちゃんになる。

:私が先よ!

:何だこれ。可愛すぎる。


結構凄いことになっているような……。まあいっか。


『まず……プロフィール出しまーす!マネージャーさんにリスナーさんと一緒に見てって言われて、まだ私も見ていないんだよね。どうなってるんだろう。』


:心の声が駄々洩れ(笑)

:↑でも可愛いんだよなぁ。

:どうなってるんだろうねー


『はいっ!出したよ~』


プロフィール

名前:青空 心

年齢:17歳

身長:145㎝

体重:ひ・み・つ♪

趣味:読書・料理

好きなもの:甘いもの、本

苦手なもの:辛い物、苦いもの、虫


あっ、名前以外本当のことにしてくれてたんだ……そう、栗空 流(青空 心)は、高校二年生にして背が驚くほど低いのだ。中身は男子なのに(泣)そしてリスナーからも言われていた。


:17歳なのに背低い……んんっ!だ、だから守りたくなる。

:↑に激しく同意!(可愛いし、優しいからでもあるんだが)

:全部可愛い!!

:読書、俺も好きだな。


『背、低いの気にしてるのに~!も~!……でもなんか嬉しいな。守ってくれるっていうのが』


:嬉しいって(笑)

:背低い、って本当にすみませんでした!(土下座)

:↑お前か((´∀`))


そしてこの後はのんびりと雑談をし、配信も最後になった。


『もうちょっとで時間だ~……まだみんなとおしゃべりしたかったなぁー。最後にコメント欄で出てきたセリフを1つ言おうかなぁ~!』


:楽しみ~

:「みんな大好き♪」とか?

:いいね~!

:ルラル/Ruraru 「ルラル先輩!大好きです♡」は?

:いたんか(笑)


『ルラル先輩!いたんですか?』


この配信が始まる前に、沢山Vtuberのことについて調べたから知っていた。特にこのルラル先輩は……。ちょうどその時、いいセリフを見つけたのでこれにする。


『あっ!これいいかも……。『こんなに可愛いとは思わなかった……僕も負けないよ?ほらっ!———』』


:……ウっ!

:ゴフッ

:想像が……っ…

:ルラル/Ruraru


「皆大丈夫!?どうしたの!?」


:大丈夫だったか?

:ああ……とにかくな。

:ルラル/ruraru タヒかけた……


本当に大丈夫か心配だが、何だかんだで配信が終了した。とにかく、無事に終わって良かった……。


青空 心

チャンネル登録者数

 21万人


ルラル

チャンネル登録者数

 247万人


ルラルはVtuber界の上の上の存在だが心はそこまでは調べていない。



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