素材5 ギルドスタート・ステータス異常値

俺はトラックに轢かれた。「なんで……」

俺は意識を失った…… そして、目を覚ますと……

「どこだここ?」

見たこともない世界だった…… 俺は死んだはずだが…… 周りを見渡すと、どうやら森の中にいるようだ。

服装も変わっているし、剣を持っている。

「なんだこれ?夢か?でも痛みは感じるんだよなぁ」

とりあえず、歩いてみる事にした。

しばらく歩くと人を見つけたので話しかけてみた。

「すみません。ここはどこですか?」

すると、その人は答えてくれた。

「ここは王国だよ!君はこの国の人間じゃないのかな?」

この国は王国と言うらしい。

そして、この人は俺を不審者扱いしてこない。

おそらく、この人が優しいからだろう。

しかし、ここは日本ではないのか? それとも異世界なのか? わからないことだらけだが、まずはこの人の話を聞いてみよう。

「はい。私はこの国に来たばかりなのです。」「そうかい。じゃあ、ギルドに行ってみるといいよ!」

「わかりました。ありがとうございます。」

お礼を言い、その場を離れようとした時、後ろから声をかけられた。

「そうだ!君の名前はなんて言うんだい?」

名前か……。正直に言ってもいいのだろうか? まぁ、嘘をつく理由もないしいいか。

「私の名前はユウトです。あなたのお名前は?」

「僕はアベルだよ。これからよろしくね。ユウトさん」

「こちらこそ、よろしくお願いします。アベルさん」こうして、俺は異世界初の仲間ができた。

それから、俺は冒険者として登録する為、王都にあるギルドに来ていた。

「あのー、すいませーん。冒険者になりたいんですけど……」

受付嬢に声をかけると、笑顔で対応してくれた。

「はい!新規の方ですね。では、身分証をお持ちでしょうか?」

「いえ、持ってません。作れますかね?」

「もちろんですよ。少々お待ちください」

しばらくして、受付嬢が戻ってきた。

「出来上がりました。これがあなたの身分証になります。紛失した場合は再発行となりますのでご注意下さい。それと、冒険者はランク制になっておりまして、最初はGランクから始まります。依頼をこなしていく事でFランクへと昇格していきます。また、一定の条件をクリアする事でEランクへと昇格できます。DランクからはCランクへの試験を受けて頂き、Bランクへ到達すればAランクへ昇格可能です。Aランク以上になると貴族と同等の地位になる事ができます。また、Aランクより上はSSSランクとなっております。そして、最後に……死の危険がある事をご理解の上で依頼を受けてください。命を大切に行動してくだされば大丈夫です。以上が説明となります。質問等はありますか?」

俺は少し考えた後、こう言った。

「えっと、俺まだ何も知らないんで色々教えてくれませんか?」

「かしこまりました。では、私の方からご説明させていただきます」

その後、色々な話を聞いた。

まず、冒険者にはランクがあり、一番下がGランクだそうだ。

次にFランクだが、これは初心者という意味らしい。

Eランクからは危険度が増すらしく、中には高難易度の依頼もあるらしい。

Dランクからはかなり危険な仕事を任される事もあるらしい。

Cランク以降は国からの依頼もあり、その分報酬も高いみたいだ。

Bランクまで行くと英雄と呼ばれるらしい。

Aランクは国から直接依頼が来ることもあるそうだ。

Sランクは本当に存在するのかすらわからないそうだ。

そして、冒険者ギルドにはパーティー制度というものがあるらしい。

複数人でチームを組み、仕事をするそうだ。

俺の場合、一人だからソロって事になるのか? あと、冒険者のランクを上げる方法は二つある。

一つは依頼を達成すること。

もう一つは魔獣を討伐すること。

ただし、魔獣と言っても強いものは滅多にいないそうだ。

ゴブリンとかスライムみたいな弱い奴しかいないと言っていた。

それと、この世界に来て驚いた事が一つある。

それは魔法の存在だ。

この世界にはほとんどの人々が使えるようだ。

火を出したり、水や風を出す事ができるそうだ。

ちなみに、俺は使えない。

なぜなら、俺は地球ではごく普通の一般人だったからだ。

この世界でも同じなら魔法は使えなくてもおかしくはない。

しかし、アベルさんが魔法を使ってるところを見た事があるが凄かった。

剣に炎をまとったり、氷柱のようなものを出して攻撃したりしていた。

それにしても、この世界の人達はなぜあんなに簡単に魔法が出せるんだろう…… そんなことを考えているうちにギルドの説明が終わった。

「では、ユウト様。こちらがあなたのギルドカードになります。失くさないように気をつけてくださいね」

「わかりました。ありがとうございます」

「それと、依頼書についてなんですが、基本的に早いもの勝ちとなっています。ただ、緊急を要する場合や指名依頼など特別な場合を除きますが」

「わかりました。ありがとうございます」「それでは、頑張って下さい!」

「はい!ありがとうございます」

よし!これでやっと冒険者に成れたぞ! まずは、簡単なやつからやってみるか。

「すいません。これ受けたいのですけど」

俺は掲示板に貼ってあった一枚の紙を取って受付嬢に渡した。

「はい。薬草採取ですね。お一人でよろしいですか?」

「あ、いや、二人でお願いします。仲間ができたので」

「わかりました。では、こちらの用紙に記入してください」

名前:ユウト

性別:男

種族:人間

年齢:15歳

職業:なし

レベル1 体力:50/50

魔力:25/25

攻撃力:10

防御力:8

敏捷性:5

知力:4

運 :3スキル 言語理解 鑑定 アイテムボックス 気配察知 隠密 剣術 身体強化 生活魔法固有スキル 幸運

「書き終わりました」

「確認しますね。名前はユウトさんで間違いありませんね?」

「はい」

「年齢は15歳で合ってますね?」

「はい」

「種族は人間でお間違いないですね?」「はい」

「えっと、ステータスはどうなってるんですか?」

「はい。これが僕の能力値です」

俺は自分の能力を受付嬢に伝えた。

「え!?嘘でしょ……。なんでこんな数値が……。え?え???」

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