午後七時 緑茶

緑茶は

ペットボトルの中に

ショット缶の中に

抹茶ラテの中に

マグカップの中にあって

もう

急須の中には無い


ペットボトルを傾けながら

妄想が馳せる

緑茶を護るために立つ兵を探す

市議会議員は 狂気だろうか

ディスプレイの向こうで起きている

戦況の速報を眺めながら


極上の玉露が 停戦協議のあと

ヨーロッパの窯の磁器に注がれ

互いの政府の高官の間で飲み交わされる

そのことを 平和の訪れを喜ぶ前に

誇るのか 呆れるのか そんなことを

ディスプレイを見つめながら

考えたりした

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