23点目 「タカハシ、一生の不覚」     【4/11(月)】

 また今日から長い長い一週間の始まりですね……。

 私はもう既に少し憂鬱な気分です。あぁ、金曜日が待ち遠しい…。

 さて突然ですが、これをご覧の皆様は、酒の席での失敗談などはお持ちでしょうか。

 季節は春。何かにつけて酒の席が増える時期ですよね。

 晴れてハタチになってお酒が解禁され、まだ自分の限界を知らない時に盛大にやらかす…、なんてのはあるあるなのではないでしょうか。若気の至りというものですかね。

 私は下戸なのであまりそういった経験がないのですが、一度だけサキちゃんにご迷惑をかけてしまった出来事があります。

 今日もまたコンビニの店舗から離れたお話になりますが、今日は一つ、タカハシの失敗談をご披露させて頂くことにしましょう。

 あれはいつ頃のお話だったでしょうか。

 私もはっきりとは記憶しておりませんが、多分今ぐらいの季節のことだったと思います。

 例によって例のごとく、その時もサキちゃんの家でサシで飲んでいました。その日は深夜に二人そろってお仕事が終わり、流れでそのまま飲むことになったんだと思います。翌日が休日だったりすると、そのまま二人で飲み明かすことが結構あるんですよね。

 そしてその時も、いつも通り二人で低俗なやり取りを繰り広げているうちに朝に。この時私はかなり限界近くまで飲んでいたようで、実はあんまり記憶が定かではありません(笑) 段々と睡魔に襲われてきた私は、欲望に忠実にその場で寝てしまったのです。

 そもそもサキちゃんがめちゃくちゃ煽ってくるんですよね。サキちゃんはお酒がバカ強いので、いつも下戸の私に「あれー、タカハシ君まだこんなしか飲んでないのー?」と言ってグラスに容赦なくお酒注いできます。缶で飲んでる時は缶を持ち上げて、「まだこんなに残ってんじゃん!」とか言って絡んできますね。

 いやーホント、サークルの悪い先輩のお手本みたいですよね(笑)

 シャレにならないこともあるので、お酒弱い人にこういうことだけはしちゃダメですよ(笑)

 まぁサキちゃんも気心知れた私相手にしかやってきませんので、その辺ご理解下さい。

 話を寝落ちした私に戻しまして、べろんべろんに酔った私は気がついたら寝てた、といった感じでした。そのまま爆睡かまし、数時間経った後に目を覚ましたのです。ハッと目を覚まして起き上がって、明らかに自分の寝室じゃない場所に寝てたら、誰だってビックリしますよねぇ…。

 「よう、バカ。お目覚めか?」

 そんな私の目の前には、呆れ顔のサキちゃんが。

 「は、はい…」

 まだ寝ぼけまなこの私でしたが、ほんやりと自分が置かれている状況を理解しました。

 「よう寝てたなぁ」

 「大変申し訳ございません」

 いや、もう、こうなったら土下座ですよ(笑)

 「私がバスタオル一枚で跨いでったの知らないでしょ?」

 「全く記憶にございません」

 「まぁあんだけいびきかいて寝てたらそりゃそうだろうよ」

 「はい……」

 「起きる気配ないから風呂入っちゃったわよ。そのまま湯上りにバスタオル巻いてここら辺うろちょろしてたんだけど」

 「あ、ソウデスカ…」

 この時はまだお酒が残っていたのかそんなに頭動いてなかったんですよね。

 いや、今書いてて思ったけど、サキちゃん、アンタさすがにそりゃアウトだろ(笑)

 「もう開き直って横でガンガンドライヤー使ってやったわよ。それでも起きないのはさすがに笑ったけど」

 「ほっっんとうに申し訳ございませんでした!」

 この後私が、サキちゃんがかけてくれたであろうタオルケットをキチンと畳み、すごすごと退散したのは言うまでもありません。

 以来今でも方々でネタにされる私の失敗談です(笑)

 この後からでしょうか、サキちゃんのタカハシの扱いが段々と雑になっていった気がします。

 皆様もそうならないよう、くれぐれもお気をつけ下さい(笑)

 さて、今日はここまでにしましょうか。 

 また次のお話の舞台はコンビニの店舗に戻る予定です。

 それでは、またのご来店お待ちしております。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る