8点目  「新聞を買うお客様」       【3/27(日)】 

 今日は少し軽めにしましょうかね。

 今回はまた真面目なお話、の予定です。

 ご存知の通り、コンビニには日夜あまたのお客様がいらっしゃいます。それらのお客様には別段共通性などはないように思われますが、不思議なことにお買い上げになる品物別に似たような特徴のようなものがあるのです。

 一番よくわかるのは新聞とタバコでしょうか。というより、私の調べではまだその二つ以外の商品では発見できていません。タバコのお話はまたの機会としまして、今日は新聞をお買いになるお客様についてお話することにしましょう。

 皆さん、コンビニで日常的に新聞は買われますか?

 もうすっかりネットニュースの時代ですから、あまり多くないんじゃないでしょうか。

 こういう話をすると、私の中では駅の売店で朝刊を買うサラリーマンの方々に姿が目に浮かぶのですが、それももう古い話なんですかね。

 それはさておき、ご覧の皆様はコンビニの大体どの辺りに新聞を置いているかご存じでしょうか?

 コンビニでは店舗関係なく、大体店舗の入り口すぐに新聞スタンドを置いているところがほとんどです。地域が変わると新聞の種類も変わりますので、旅行の時などちょっと見るだけでも面白いものがあります。

 話がそれましたが、新聞という商品には他の商品にない面白い特徴があるんです。

 それは、単品買いが基本だということ。

 新聞をお買いになるお客様って、ほとんど新聞だけをお買いになるんですよね。 

 だいたい体感9割以上はそういうお客様なんじゃないでしょうか。買い物カゴに新聞が入ってる光景って、そんなに見ない気がします。

 上に書きました通り、新聞スタンドは入口のすぐ横にあります。そして、防犯上の観点から、大半のコンビニのレジは入口のすぐ横にあります。そんなわけで、新聞をお買いになるお客様は、入店されたらすぐレジに向かって一直線にいらっしゃいます。

 なので時々既にレジをお待ちのお客様に気付かず、そのまま割りこんでいらっしる…、なんてことも。

 あと、新聞をお買いになるお客様は、なぜか少しせっかちな方が多め。片手に新聞、もう片方に小銭を持っていらして、新聞代をレジの上に置いたらそのままお帰りになるなんてこともありますね。

 ある時店内で作業していて、レジの方から「東スポねー」って声が聞こえたと思ったら、レジ台に150円がポツンと置いてあった、ということもありました。

 深夜は少ないですが、昼間にいらっしゃるご高齢のお客様だとそういう方が何人かいらっしゃいます。

 別パターンで、レジにいらしたかと思えば、新聞をレジ台に置かず「これね」と店員に銘柄を見せてお金だけ置いていかれるお客様もよくいらっしゃいます。

 今ではもうすっかり見慣れた光景ですが、初めて見た時はものすごくびっくりしたものです。

 一口に新聞と申しましても、店頭に並ぶ新聞には色々な種類があります。朝刊だと、スポニチ、サンスポ、日刊、デイリー、スポニチ、東中(東京中日)、朝日に読売に毎日、産経に日経、それにプラスで地方紙。夕刊だと、東京スポーツ、夕刊フジ、日刊ゲンダイ。

 そうそう、競馬新聞なんてのもあります。勝馬、馬サブロー、研究ニュース、日刊、競馬ブック、ケイユウ、競馬エイト。通称「赤ケイ」「青ケイ」といった競輪の専門紙も置いている店舗もあります。

 書き始めたらキリがありませんからこのぐらいにしておきましょう(笑)

 この他にも、英字新聞、競艇や釣り、AK〇関連の専門紙などもあったり…。

 新聞の種類がいかに多いか、お分かり頂けましたでしょうか。

 恐ろしいのは、これらの新聞にはバーコードがついていないものも存在するということ!

 レジの画面を見ればどの新聞が何円か分かるようになっていますが、店員は基本新聞の値段を覚えるようにしています。

 ここで苦労する新人さんは結構多い印象がありますね。

 なにしろ新人店員よりもお客様の方がはるかにベテランです。もたつく新人に、お客様からお𠮟りの声を頂戴することもしばしば。

 私も新人時代、競馬新聞には苦労させられた思い出があります。競馬新聞って、バーコードがない代わりに一面に値段が書いてあるんです。ですが、気がせいていると、案外それが見えないものなんですよね。値段が分からなくて冷や汗をかいた記憶がよみがえります。

 あと、夕刊の催促をなさるお客様も結構いらっしゃいますね。

 夕刊の入ってくる時間は日によってまちまちなのですが、夕方近くになると「夕刊はまだか」と仰ってくるお客様も結構いらっしゃるのです。こちらでも正確な時間は分かりませんので、こういう時は「まだなんです」とお答えするしかありません。

 翌日にG1競馬のレースなどがある日だと、もう大変です。入荷する前から入荷待ちのお客様がいらっしゃる場合もありますし、売り場に出したら出したでものすごい勢いで売れていきます。

 いつもはレジで新聞を打ちながら一面の大見出しをチラッと見る余裕ぐらいはあるのですが、この時はそんな余裕もありません。こういう日って、スポーツ紙や競馬新聞を買うお客様の目が皆さん血走って見えるんですけど、気のせいですかね?

 ちょうど今日は(この文章を書いている時には実質昨日ですが)高松宮記念とのこと。紳士淑女の皆々様、勝負の結果はいかがでしたでしょうか?

 軽めといいつつ前回と同じぐらいになってしまいましたね。

 それでは、今回のお話もこのへんで。

 またのご来店お待ちしております。

 

 

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