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現実を最大化する(カーク・ダローカー)

 以前もうっす後輩が「現場で悩む」で言っていたように、私は頭の中でいつも不安がいっぱいというか考え事をしている人間だ。

 そして完璧・理想を追い求め、いつしか「~したい」も「しなきゃ」に変わってくる、理想に達していない自分にイライラしてくる、焦ってくる、自分が許せなくなる、満足ができなくなる。


「やれるだけやってみよう」


 去年の某ドラマの登場人物が言っていた言葉だ。いい言葉だと思った。これは厳しい未来が待っている現実の中でも諦めずに何かしらできることをしていれば、希望が見えてくるかもしれないという文脈で出てきた言葉だった。でもいいなと思ってもまだまだ自分の文脈に入っていくことはなかった。



 これは完璧主義の脱却にも使えるのではと思ったのはつい最近のこと。

 ちょっと前まで自分は疲れたから、気力がないから、面倒だから、時間がないからという理由で少し面倒がある自分のやりたいことを素直にやるということはしなかった。趣味はあるがそれは家の中で済む話。スケジュールに埋まっていくことは「やるべき」ことの予定ばかりで「やりたいこと」「楽しみなこと」はあまりなかった。やりたいと思う思いを押し殺していたからかもしれない。ただただTwitterをダラダラ見るだけで終わる夜もあった。


 しかし今は外に出るようになったからか散歩とか筋トレとかを始めたからか自然からのエネルギーを得ることができるようになったからかもしれない。少しずつ余裕が出てきた。誰に会う予定もないけど一人で都会まで行って買い物をする、用事の帰りに寄り道して肉まんを買うなど。今までの自分ではありえなかった。


 ちょっと面倒だけどやりたいことを実現する喜びを得てきたからだろうか。カモノハシ→が「深く仲良くなりたい」の中で話していた魅力ある人物像と自分の現実像。


 自分の現実像

 未来を不安がって何もやらない、今をおろそかにする、何もできないまま明日への準備だけで終わる生活になる、何もできない→人に話すほどのこともない退屈な毎日だなとなる


 魅力ある人物像

 とりあえず今できることをやる→何かをしているという達成感がある→何かをやると不安な未来までの新たな道筋が見えてくる→楽しい



 最近の自分はこの魅力ある人物像の生活の一部を体験している。自分に楽しみを与えている。自分の意思で行動を起こして自分を満足させている。だからこそ、



 やれるだけやってみよう



 この言葉がやっとパズルのピースにピタッとハマったのだと思う。理想という結果も大事かもしれないけど、そこに至るまでの過程を楽しむ。未来のために準備したり頑張ったり、スキルアップしたりするのも大事だけど、今この瞬間を楽しむのも大事。だから頑張ることは別に今すぐに理想に届かなくてもいい。今はこれだけできる、現実という枠の中で最大限やればそれでok。そうやっと思えるようになった。そして現実を最大化し続けていれば楽しいし、やがて理想にも届きやすくなっていくんじゃないだろうか。だから今日もやれるだけやってみることにする。



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