ある日のこと 17

ここはクリエイティブな物書きと、それをこよなく愛する読者さんが住んでいる国『カクヨーム王国』である。


『カクヨーム王国』では、それぞれのカクヨムさんたちが、それぞれの本屋さんを持っている。その本屋さんでは、なんとその店主のカクヨムさん達が書いたお話のアトラクションに、無料で参加できるのであーる。


さて、では本日も、いつもの和響わおんとやらを覗いてみるとするか。何やら今日は朝からカクヨーム王国へとやってきたようだ。


――もうこりゃ今日は二度寝はできんな! 自主企画【「戦争のない平和な世界になりますようにと、優しい「祈り」を込めて書いた作品募集します!」https://kakuyomu.jp/user_events/16816927861270086890 の作品数がありがたいことに増えていくぅ! そして、それを紹介するカクヨーム王国での日常番外編『「平和と祈りの祭典」ーカクヨーム王国での日常(番外編)ー』https://kakuyomu.jp/works/16816927861363694433 で、作品紹介をコツコツコツコツしなくては! だもんね! 大体一話に二作品くらいしか書けないし、これは! 多分1ヶ月以上は楽しめる! もうすでに63作品! 私のを抜いても、結構あるぅ!


多分ちょっと頭がおかしいのではないかと思うが、本気で全部を紹介していきたいらしい。なぜなら、みんな同じように平和になってほしいと、毎日祈っていると思っているからである。


――これ、ご紹介させてもらう時に、長編の方とかはすぐには全部読めないんだけど、なんか、自主企画のボタンを押してくれた方って思うだけで、もう友達気分の作品になっちゃうんだよね! しかも、ご紹介する度にどんな感じの本屋さんかなって妄想できて、それを書くってのが、なんかすごく勉強になる! たのしぃ!

っと、まずはその前に、昨日出したお手紙のお返事をいただいていたから、それを読ませてもらわなきゃね!


「いでよ! コメント返信の数々!」


とっても便利。妄想世界。目の前に、昨日お手紙を出した方からのお返事がホログラムで現れた。しかも、お手紙を出した作品のアニメーション付きで。どの妄想アトラクションか、非常にわかりやすい。さすが、カクヨーム王国だ。


――えっと、こ、これは! 現実ワールドに旅行に行ってしまい、今ではたまにしか王国に戻ってこない神寺茉莉(かんでら・まつり)https://kakuyomu.jp/users/kanderamatsuriさんじゃないかーい! えっと、えっと、えっと、えっとが多いんじゃい! えっと、あったあった! これだこれだ!もう最高!


「いでよ!【「カクヨムやめちゃうの?」死んだ元カノが問い詰めてくる

作者 神寺茉莉(かんでら・まつり)https://kakuyomu.jp/works/16816927861420024089】さんの妄想アトラクション!」


超便利。妄想世界。あっという間に神寺さんの妄想アトラクションの前にワープした。神寺さんの本屋さんは、現代ドラマシティにあるらしく、現実ワールドとさして変わりはないように見える。商店街にあるような店先が通りに面して開いている、中年のおじさんおばさん世代には馴染み深い本屋さんである。が、なぜか、本屋さんの入り口のところに、かき氷の吊り旗のようなものが付いており、『ほろエロ有り〼』と書いてある。どうやら、ほんのりエロい作品もあるらしい。


「超うける! ほろエロ有り〼って書いてある! 確かにぃあるある! ほろエロ。ぐろエロな怖い話もあるけども。しかもそのシリーズが、雑誌コーナーに一話ずつ本になって置いてあるぅ! た、たまらん。確かに、短編集だから、一話で読んでもいいやつだ、さすが神寺さんの本屋さん!もう最高!【【ほのエロホラー】ショート・ショートカクテル【8日間連続4位以内(部門別週間ランキング)御礼】作者 神寺茉莉(かんでら・まつり)https://kakuyomu.jp/works/16816927860886977282


そう長い独り言を爆笑しながら言って、吊り旗が風に吹かれてゆらゆら揺れる、本屋さんの店先に並んでいる本の中から、先ほどの本を選び、両手で持つと、頭から吸い込まれるように本の中の妄想アトラクションへと入っていった。そして、そうそう! 本当それですよね! マジでわかるわぁ! 幽霊になった彼女さんめっちゃ好き! などと楽しんで、外の世界にぽんっと戻ってきた。


「はぁ。楽しかった! 昨晩に続き二回目だけど、めっちゃ面白かったわ!」


――カクヨム中毒になり過ぎて、公募用の作品に集中できないくだり! 私はまだ公募に出したことないけど、カクヨーム王国のカキカキルーム以外でお話書ける気がしていないですよー神寺さん! っと、ふぅ。もう一回楽しんだとこで、神寺さんのお返事は何だっけ? もっかいいでよ! 神寺さんのお返事!


すると、先ほどのコメントお手紙の返信が浮かび上がった。


――えっと、これだこれだ『第一話 マツリ、カクヨム中毒になる』のお返事だ。なになに? 和響様、いつもコメントいただき、ありがとうございます!から始まって、ふむふむ。そのときどきに、自分の心が赴く方に進めばいい!って、うむ、まさにそうですよね! でもって? 少なくとも私の目からは、今の和響様は、めちゃくちゃカクヨムを満喫されていらっしゃるように見えるのでって、確かにぃ。今日は朝から王国を満喫ですっと! で最後に、目指せ、仮想空間カクヨーム王国のプリンセス!応援してます! ですと!? なんてこと! 42歳五人子持ちでもいいですか? プリンセス? って、ダメダメ! 私の王子様は現実ワールドの愛するパパだけなんで、ずっと国民でいいでーす♡ っと。近況カフェにでも後で書いておこうかな!


と、その時、現実ワールドのスマホの画面に、彼女が敬愛する女神様星都ハナスさんの更新通知がやってきたようだ。


――こ、これは! 新しいエピソードきたー! これはすぐにいかねば! 女神様は人気者だから、すぐに誰かが飛んでくる! 今日は一番乗りをしてくるぞ!



「いでよ! 女神様の【ハダカデバネズミの幸年期♡ パート3 作者:星都ハナス https://kakuyomu.jp/works/16816927861187082776】待ってましたの第二話!」


すんごい便利。妄想世界。あっという間に、エッセイシティにあるハナスさんの本屋さんの目の前についた。エッセイシティは現実ワールドとは少し違い、猫ハウスのような本屋さんだったり、大好きな作家さんを熱烈に推し活しているのがみただけでわかる、ポスターだらけの本屋さんだったりと、いろいろな本屋さんが立ち並ぶ。どうやら今来たところは見たところ普通の一軒家。ここはどうやら他ジャンルに物語を書いているハナスさんとやらの「分店」のようなところのようだ。


「わお! ハナスさん家だ! 早速お邪魔しまーす!」


そう言って、一軒家の中に無断で入っていった和響とやらは、妄想アトラクションで、まるでその家の子供にでもなったかのような気分を味わい、ほっこりして帰ってきた。


「はぁ、ほっこりした! ハナスさんの娘さんがただいまご懐妊中なんだよね! それにまつわるえぇ話やったぁ。朝ドラ見てるみたいだったわ。これはお手紙も一番乗りで書かねば! パンツ一丁のお写真ぜひ見てみたいですっと」


と、お手紙を書いて、ポストに入れ、空を見上げた。澄み渡る青空。白い鳩が二匹仲良く飛んでいくのが見える。あの鳩は、平和への祈りを書いたお手紙を世界中に届けにいく途中なのだろうか。


――新しい命。素晴らしいことだよね。ささやかな日常が本当に幸せなんだって思う。早く現実ワールドの戦争も終わって、子供たちにとって優しい未来が渡せる世界になってほしいな。


和響とやらは、そう言って、目に溢れる涙を指先でぬぐい、


「もう戦争なんて誰も望んでないって、独裁者のリーダーに伝えに行ってねー! 鳩さーん!」


と、小さく見えなくなっていく白い鳩に向かって叫んだのであった。



ここはカクヨーム王国。それぞれの価値観をそれぞれが認め合い、誰も傷つけることのない平和な世界。早く、現実ワールドも争いをやめて、みんなが幸せに普通の日常をおくれる平和な世界になってほしいものだ。


最後に、戦争で亡くなられたすべての方々に鎮魂の祈りと、平和への祈りを込めて。




――黙祷。



世界が優しい光に包まれて、戦争のない平和な世界になりますように。

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