第52話 王都デート

次の日

今日はエミラと一緒に防具屋に行くついでに

いろいろ王都を散策してみることにした

馬車だと気軽に店に入るとかしづらいから徒歩

一応ちょっと裕福な平民っぽい感じの服装で

いつもの服だと貴族ってバレてトラブルとか起きそうだし

ちなみに護衛もなし

そこらのゴロツキとかなら余裕だろうし


あっ、アクセサリーショップだ…

そういえば今までエミラにプレゼントとか全然あげてないな

あげたものっていえばあの魔法双剣だけだし


「ちょっとここ寄らない?」

「あっはい」


いろいろあるけどどうしようか

ネックレスとかは戦闘中邪魔になりそうな気がするし

指輪は今じゃない気がする

あっ、獣人用のイヤーカフだ

これとかいいかも

猫獣人用はこのあたりか

これいいいな



いいかもと思ったイヤーカフを買い店を出た

渡すのは試験が終わってからにしようかな


目指していた防具屋についた

あまり重装備だと動きづらくなって戦いにくそうだから

鎧って感じより普通の服に近い感じがいいな


「ん?見ねえ顔だな

学園に通うために王都に来たってとこか?」

「はい 学費を稼ぐため二人で冒険者として活動しようと思うのですが

防具がまだなくて」

実際には学費は出してもらえるけどそういう設定で…

「なるほどな 武器は?」


「僕は、特にこだわりなくいろいろ使いますね」

「私は、双剣です」


「なら、二人とも軽装の方がいいな

まだ子供だし大きさ合わねえから特注になっちまうが予算はどうだ?」

「二人合わせて5万マグナほどは」

ちなみにマグナは日本円とほぼ同じくらいの感覚

多分これも神の操作で同じにしてるんだろうな


「おぉ結構出せるな

服装も裕福そうだし貴族様だったか?

だとしたら俺は不敬罪か?」

「いえいえ、僕らは少し裕福な平民です

お金は親が奮発してくれただけですし」

嘘だけど… ごめんなさい店主さん


「そうか

そんじゃ5万出せるならこの素材とかどうだ」

「これは?」

「ヨリイトアラクネの糸で織られた布なんだが

こいつで作った服はそのままでも普通の剣じゃ切れない

その上魔力を流せばもっと頑丈になるんだ」


蜘蛛に人の上半身がついてる魔物「アラクネ」

そのアラクネの中でも人間と共存しているのがヨリイトアラクネと呼ばれるらしい


「それでお願いします」

「じゃあ素材代は2人合わせて3万マグナだ

この布持ってそこの服屋行ってくれ

服は専門外なんでな」

「わかりました」


言われた通り向かいの服屋に素材を渡し採寸した後

加工代の1万マグナを払い店を出た

完成は二週間後らしい

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