二章 学校編

第1話 夕雫の真実 そして 令央の決意

夕雫が来なくなってから、二、三日が経った。

その間、僕は毎日図書館に行ったし、連絡も入れた。

しかし、何の返信もなく、既読すらもつかないのだ。何か変だとは思ってはいるが、会ったのはたったの1か月前だから、彼女のことはあまりよくは知らない。それに、僕が何かしたところでそれは彼女のためになるのか?


そんなことを考えていたらもう一週間が過ぎていた。

やばい何かしないと…

そう考え、まずは図書館の従業員や常連さんへ聞き込みを開始した。


多くに人は知らないと言っていた。


何日間か聞き込みを続けた。

そのうち一人の人が話してくれた。

その人はこの図書館の司書なのだ。


「あの子から、君には言わないようにって言われてたから言わなかったんだけどね…」と極まりが悪そうに言った。

「実は彼女ね、後少ししか生きられないんだ。かわいそうだよね、まだあんなに若いのに…」

..........................................

えっ?今なんて言った?

彼女は後少ししか生きられない?そんなことないはずだ。

彼女は病気なんてしてないって言っていた。

なのにどうして…


彼女が人と違うのは人の心の声が聞こえるというあの能力だけのはずだ。

なのに…、もしかしてその力のせいなのか⁉


でも、彼女はその力は今は使ってないと言っていたのになんでだよ!

神様がもしいるのなら、こんな運命にしたことを後悔させてやる!



とは言ったものの、何をしたらいいのか。まったく分かんないぞ。


まず、彼女の容態もわかんないし。

どうしよう?

そうしてオロオロしていると、一人の女の子にぶつかってしまった。


夕雫かと思って顔をあげてたが、彼女ではなかった。

ガッカリしてその子の横を通り過ぎようとすると

彼女に腕をつかまれた。

すごく驚いた。

そのまま彼女はこう言った。

「あなたが、北ノ山令央?夕雫とあってた人?」

と聞かれた。訳が分からなかったが、そうだと答えた。


「そう、私は星原 碧唯ほしはら あおい。夕雫の幼馴染なの。私の後についてきて。彼女があなたを待ってるから。」

と何事もないように言って、何もわかってない僕を置いて出ていこうとしていた。

しかし、夕雫が絡んでいるなら行った方がいいと思い、

訳が分からないまま碧唯についていくことにした。

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