4.腐敗 ~より

4.前節

━─━─ № 4-1 (744) ─━─━

  〖かかる〗(ラ五段動詞)


かかる】⚠  #1,019

 〈能動的につながる〉の意。


かかる】  #1,020

 〈受動的につながる〉の意。


かる】  #1,021

 〈り下がる〉〈必要とする〉〈しつらえられる〉〈かかる〉〈かかる〉の意。


かる】⚠  #1,022

 〈上からかぶさる〉〈上から垂らされる〉の意。


かる】  #1,023

 〈宿やどらせる〉〈とらわれる〉〈たくされる〉の意。


かる】  #1,024

 〈つながる〉〈高所にしつらえられる〉の意。


かる】⚠  #1,025

 〈ばくかたになる〉の意。



━─━─ № 4-3 (746) ─━─━

  〖しかばかりに〗(副詞)


しかばかりに】⚠  #1,026

 〈それほどに〉〈それほどまでに〉の意。



━─━─ № 4-5 (748) ─━─━

  〖おくびょう〗(名容詞)


おくびょう】⚠  #1,027

 〈引っ込み思案に取りかれおくしてしまう病〉の意。

 例によって風に吹かれることによりかかる病と考えられており、また現代でうところのうつびょうの事かと想像される。



━─━─ № 4-7 (750) ─━─━

  〖はばかる〗(ラ五段動詞)


はばかる】⚠  #1,028

 〈はばまれる〉〈差し控える〉〈ためらう〉〈おそれる〉の意。

 転じて〈用便を足す〉の意。

 組成は〔はばる〕。


はばる】⚠⛏  #1,029

 〈幅を利かせる〉〈のさばる〉〈まかり通る〉の意。

 語源は〔はばる〕。



━─━─ № 4-9 (752) ─━─━

  〖とぶ〗(バ五段動詞)


ぶ】  #1,030

 〈上へ跳ねあがる〉〈物を跳ね越える〉〈跳ねるようにして駆ける〉の意。


ぶ】  #1,031

 〈飛行する〉〈飛行させられる〉の意。

 転じて〈急に状況を変える〉〈脈絡が途絶える〉の意。


ぶ】⚠  #1,032

 〈空をけめぐる〉〈自在にぶ〉〈はばたく〉の意。


ぶ】⚠  #1,033

 〈大急ぎする〉の意。


ぶ】⚠⛏  #1,034

 〈たんする〉〈壊れる〉〈⦅記憶やデータが⦆消失する〉の意。



━─━─ № 4-11 (754) ─━─━

  〖かてる〗(タ下一段動詞)


てる】⚠  #1,035

けた飯を⦅何か加えて⦆混ぜる〉〈かてめしやくはん)を作る〉の意。

なお「やく」は〈はいぜんより前にあらかじめ加えておく薬味〉の意。

また「やく」は〈味覚的な効果を発揮する物〉の意。



━─━─ № 4-13 (756) ─━─━

  〖かててくわえて〗(成句・副詞)


ててくわえて】⚠  #1,036

 〈さらに〉〈その上に〉〈おまけに〉の意。

 「てる」は、〈けた飯を(何か加えて)混ぜる〉〈かてめしやくはん)を作る〉の意。



━─━─ № 4-15 (758) ─━─━

  〖はばたく〗(カ五段動詞)


はばたく】⚠  #1,037

 〈羽根をばたつかせて揚力を得ることで空をぶ〉の意。

 転じて〈実力をつけ活躍する〉〈躍進する〉の意。

 組成は〔ばたく〕。

 古語〔る〕に相当。


羽搏はばたく】【羽撃はばたく】⚯✗  #1,038

 同義のため[はばたく]を遣うことをすいしょうする。



━─━─ № 4-17 (760) ─━─━

  〖ようりょく〗(名詞)


ようりょく】⚠  #1,039

 〈⦅液体や気体などの⦆流体から受けて上昇に寄与する力〉の意。

 特に空気中での上昇に利用されるが、これは飽くまで〝流体から受ける力〟であって、比重差によって力を加えなくてもちんが起こる〝りょく〟とは別物。

 原子力発電所における、夜間電力によって水をみ揚げて昼間の水力発電に流用する「揚水発電」を「揚力発電」と呼んでしまっている例がまれにみられるが、「揚力発電」は海流から得れる揚力を利用した発電の事だから気をつけろ。



━─━─ № 4-19 (762) ─━─━

  〖もともこもない〗(成句・形容詞)


もとい】⚠⛏  #1,040

 〈ねらった利子だけでなく原資をも失くすさま〉〈大損であるさま〉の意。

 転じて〈台無しであるさま〉の意。


もとい】✗  #1,041

 語義不相応のため[もとい]を遣うことをすいしょうする。

 この表記では〈野原も子供も無い(⁉)〉のような意となる。

 〔子〕は単体では〈こども〉の意であり、〔資〕が前置されることではじめて文脈的に〈利子〉の意へと転じる。



━─━─ № 4-21 (764) ─━─━

  〖ろば〗(名詞)


】⚠  #1,042

 〈うさぎうま〉の意。

 転じて〈かしようのない愚かな人物〉の意。

 馬とは別種の動物であり、小柄さに反して力は強いが、馬と違って群れる習性がなくコミュニケーションを敬遠するため、人にとっては非常に扱いづらく、ただそれでも馬や牛が高価であるため、交通や農耕の用途では一定の需要が有ったもの。

 交通においては、旅に出るとき馬を馬商から調達して済んだら手放す、という事は普通にあったが、持ち逃げや盗難あるいは傷病などでまともに返却されないことが想定され、レンタルというシステムが基本成り立たず都度ごとでの買い取りになるので、かせぎの無い者たちには馬などとても手が出るものではなかった。



━─━─ № 4-23 (766) ─━─━

  〖らば〗(名詞)


】⚠  #1,043

 〈おすめすうまを掛け合わた〉の意。

 こくな環境や労働に耐える強靭な肉体を持ち、従順利口で扱いやすいが、繁殖能力がなく一代で絶える。

 なおげんを損ねるとがんとして動かなくなる気質を持ち、長距離移動の乗用には適さない。



━─━─ № 4-25 (768) ─━─━

  〖へた〗(サ変名容詞)


】⚠⛏  #1,044

 〈手際が悪いこと〉〈悪い結果を生み出すこと〉〈中途半端であること〉の意。


下手へた】⚯✗  #1,045

 「した」「しも」とも紛らわしいため[]を遣うことをすいしょうする。

 なお{下手}一体での熟字訓であり{}という読みをする理由は無い。



━─━─ № 4-27 (770) ─━─━

  〖まし〗(名容詞)


】⚠⛏  #1,046

 〈ふえること〉〈ふやすこと〉〈すぐれているさま〉〈まさっているさま〉の意。

 原語は〔まし〕。



━─━─ № 4-29 (772) ─━─━

  〖ものみゆさん〗〖ものみゆうざん〗(サ変名容詞)


ものさん】  #1,047

 〈見物して遊び歩くこと〉の意。


ものゆうざん】✗  #1,048

 雄山センセイにおこられるので[ものさん]を遣うことをすいしょうする(



━─━─ № 4-31 (774) ─━─━

  〖おいそれと〗(副詞)


おいれと】⚠⛏  #1,049

 〈安易に〉〈簡単に〉〈即座に〉の意。

 気軽に人へ声を掛ける感嘆詞〝おい〟〝れ〟の複合。



━─━─ № 4-33 (776) ─━─━

  〖みはる〗(ラ五段動詞)


みはる】⚠  #1,050

 〈物見番をする〉の意。

 原語は〔る〕。


みはる】⚠  #1,051

 〈⦅驚きなどに⦆目を張る〉の意。

 組成は〔る〕。

 〝目を張る〟を{目を見張る}と書いてしまうと眼球警備保障です。



━─━─ № 4-35 (778) ─━─━

  〖はだかる〗(ラ五段動詞)


る】【だかる】⚠⛏  #1,052

 〈身体をおおきくろげて立ちふさがる〉の意。

 なお〔だか〕は「はだか」の原語。


はだる】【はだかる】⚠✗  #1,053

 「ひらかれる」と紛らわしいため[る]を遣うことをすいしょうする。



━─━─ № 4-37 (780) ─━─━

  〖のんびり〗(サ変名容詞)


のんびり】⚠  #1,054

 ⦅他動⦆〈緊張がほぐれ心身が楽であるさま〉〈のどかであるさま〉の意。


のんびり】【のんびり】⚠  #1,055

 ⦅自動⦆〈緊張をほぐし心身を楽にするさま〉の意。


悠閑のんびり】⚯✗  #1,056

 同義のため[のんびり]を遣うことをすいしょうする。


悠暢のんびり】【悠長のんびり】⚯✗  #1,057

 同義のため[のんびり]を遣うことをすいしょうする。



━─━─ № 4-39 (782) ─━─━

  〖すいか〗(サ変名詞)


すい】  #1,058

 〈相手にだれであるかたずねること〉の意。

 なお{すい}の読みは常用漢字表には載っていないが、代わりに{すい}が常用熟語として掲載されているので常用外ではない。

 {すい}とは聴き慣れない読みかもしれないが、ほかの同系統のものに「すい⦅理⦆」「⦅円⦆すい」などが有る。



━─━─ № 4-41 (784) ─━─━

  〖なあ〗〖ねえ〗〖のう〗〖もし〗(感嘆詞)


なあ】【ねえ】【のう】【もし】⚠  #1,059

 〈どうだろうか〉の意。

 同意を求める場合に言う掛け声。

 {もし}の読みは〈すこしばかり〉の意の〔〕に由来するもので、通信開始の合図である「Helloハロー」相当の「もしもし」とは関係ない。



━─━─ № 4-43 (786) ─━─━

  〖きけん〗(名詞)


けん】  #1,060

 〈身分や地位が高く名声もあらわであること〉の意。



━─━─ № 4-45 (788) ─━─━

  〖いきなり〗(名容詞)


いきり】【り】⚠  #1,061

 〈行き当たりばったりに〉〈成り行き任せに〉〈考えなしに〉の意。

 転じて〈前触れなく〉〈直截に〉〈急に〉〈突然に〉の意。



━─━─ № 4-47 (790) ─━─━

  〖じゃけん〗(名容詞)


じゃけん】⚠⛏  #1,062

 〈よこしまな考えによって配慮や協力をしぶること〉の意。

 〔慳〕は〈おしむ〉〈けちけちする〉の意。


じゃけん】✗  #1,063

 語義不相応のため[じゃけん]を遣うことをすいしょうする。

 この表記では〈よこしまで危険度が高いさま〉の意となる。

 〔険〕は〈切り立つ高地〉転じて〈危険度が高い〉の意だが、当該語は必ずしも危険にさらしたり乱暴をしたりするわけではなく、むしろ無情に何もしない事について特に言う。


じゃけん】✗  #1,064

 すぐブレるので装備することをすいしょうしない(



━─━─ № 4-49 (792) ─━─━

  〖しめす〗(サ五段動詞)


しめす】  #1,065

 〈提示する〉の意。


しめす】⚠  #1,066

 〈露呈する〉の意。


しめす】⚠⛏  #1,067

 〈談合する〉の意。

 〝しめわせる〟との語のため、新たに提案をするもの。



━─━─ № 4-51 (794) ─━─━

  〖もとより〗(接続詞)


もとり】⚠⛏  #1,068

 〈元からして〉〈初めから〉の意。


もとり】⚠⛏  #1,069

 〈前提として〉〈かったるものとして〉の意。

 こちらの意味で[もとり]と表記するのは字義不相応。



━─━─ № 4-53 (796) ─━─━

  〖こい〗(名詞)


い】  #1,070

 〈対等の立場への要求〉の意。


い】  #1,071

 〈上の立場へのこんがん〉の意。


こい】⚠  #1,072

 〈あってほしいという願い〉〈望み〉の意。

 {䜌}は〈神秘の衣に覆い隠された物の具現〉の意。


こい】⚠  #1,073

 〈もつれに心を置いたさま〉〈下心〉〈劣情〉の意。

 転じて〈そう〉〈おもわずらい〉の意。

 {イー}は〈もつれる〉の意で{リィェン}とは別字であり、漢語的にも〔恋〕は〈あい〉の意を持つが〈こい〉の意は持たないので〔戀〕とは別字であるが、面倒なことに{䜌}の略記として{亦}が当てられたうえ、〔イー〕ではなく〔リィェン〕と発音されてもいる事から、〔戀〕は〔恋〕の新字体だとして譲られない場合も多い。

 しかし無関係な二つの意味〈望み〉〈劣情〉が混ざってしまう事になるため、せっかく〔戀〕〔恋〕と別字に分かれているものをやみに同一視するべきではないと思われる。

 なお似た造りの字として〔楽〕の旧字の「樂{⿱{⿲幺白幺}木}」があり、これは「𣠋{⿱{⿲糸白糸}木}」を原形とするが、これは〈神秘のものを⦅音楽などで⦆慰めしずめる〉転じて〈雅楽〉〈音楽をかなでる〉さらに転じて〈たのしみ〉の意となる。


☞ 語源は〔い〕。



━─━─ № 4-55 (798) ─━─━

  〖いかで〗(副詞)


いかで】⚠  #1,074

 〈なにゆえ〉〈どうして〉の意。

 原語は〔で〕。



━─━─ № 4-57 (800) ─━─━

  〖おりあしく〗(接続詞)


おりしく】⚠  #1,075

 〈ちょうど間が悪く〉〈不都合にも〉の意。

 古めかしいい方だが、現代のビジネスシーンでもふつうに通用している。



━─━─ № 4-59 (802) ─━─━

  〖ねこける〗(カ下一段動詞)


ける】⚠  #1,076

 〈すてんと寝転ぶ〉の意。

 転じて〈眠るべきでない場合にふてぶてしく眠る〉の意。

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