第9話 天使、初めてパーティを組む




 その日から物議が醸し出される。


〝あのライナーがパーティを組んで討伐依頼を受ける!〟


 ランクB。誰でも狩れるわけではない。

 軍隊で討伐をするような魔物だ。



 ライナーなら倒せる。

 しかし、自分たちがランクBなど相手しようものなら、返り討ちにされるだろうことが解るから手が出せない。


 もし、その討伐に乗れるのなら、ライナーにおんぶされる形で実績が上がるだろう。



 誰もが欲しい依頼に、誰も手が出せないでいた。



 しかし、一つのパーティが名乗りを上げる。

 そのパーティのリーダーはジークベルトと言った。



 ジークベルトは盾持ちの戦士。

 リュディガーは剣士。

 フレイヤは司祭。

 パーティのランクはC。


 そこへ私が魔法かアーチャーで入ればいいか。

 では早速。


 とはいかなかった。


 報酬の分配、パーティの役割分担、準備物。

 適当でいいかと思ったが、意外と手間がかかるんだな。


 皆がやってる事ならば仕方ない。

 まあ、それでも狩れたらいいのだ。

 私は粛々と進めるだけだ。





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