第12話 初めてのゲーム配信

 朝というか正午過ぎに目覚めてスマホを見るとアマゾヌの配達通知が来ていたので早々と玄関に向かい、置き配を取った。

 ハサミが無かったので無造作に箱を破り中からゲームのソフトを取り出した。そのソフトの名前はアペックスというものだ。今世界で1番勢いがあるゲーム制作会社のアクチィビジョンフリザードの最新作だ。

 アペックスとはジャンルはfpsだ、グラフィックは綺麗で他のfpsと違い、ファンタジー要素が多く、男女問わずに世界中の数多くの人に好かれている。

 

 今日はこのゲームをやってすぐマスターに行こう。


「やっほ〜今日ははじめてのゲーム配信と言うことでみんながおすすめしてきたアペックスをやるよ」


:やったね

:ゲーム代です¥50000

:いや高杉¥900

:はい、給料半分こ¥50000

:いや低所得でワロタ

:参加型まだ?

:ころマスやってくれ


「結構やってる人多いですね。じゃあみなさんやり方教えてくださいね、マスターに行きたいので」


:諦めろ

:無理です


「いいや、いけます。ころマスで一ヶ月で行きます」


 舐められてるな……ゲーム初心者とはいえマスターまでは流石にいけるだろ、プレデターは無理でも、いくぞ、私は、絶対に。

 

「よーしやるぞ〜設定?そんなめんどくさいこと知らん!よし!キャラテキトーに選んで開始」


:あっ

:初動狩られて終わる

:一キルでもできたら五万投げます

:華麗なフラグ職人


 大きい画面に輸送機が映し出されて輸送機からキャラクターが降下した。そのさながらはまるで実際の特殊部隊のようだ。

 よくわからないのでテキトーにジャンプしてみる。


「よーしいくぞ〜」


:は?

:そこ物資ないのに

:終わったな

:勝てないから五万は投げないけど5000円は投げとくね¥5000


「は!?勝てるし!botしかいないだろ!じゃあ勝てるから大丈夫だろ!」


 降り立った先は雪山のような場所で建造物は皆無に等しい。

 

「は!?何もねーじゃんふざけんなよ!お前らも無いってわかってるなら止めろよ!」


:止めたよ

:お前が悪い

:バカがよ

:ころんちゃんをいじめるなああああああああ!

:↑ニキは早く成仏してもろて


「この武器g7っていうんだ〜形的にこれが好きだからこれにしよ〜」


:ファ!?

:いやこんな雪やまにドロップしてるのかwwwww

:それアペックスで1番レアな武器だよ!

:神引きすぎワロタwwwwwwwww


「前方に敵兵発見!射撃許可を求む!どうぞ!」


:ダメ

:却下

:断固拒否する


「はぁ!?ふざけるな!上官命令に従わずに単独行動します」


 そう言いながら特攻した私は見事返り討ちにあい、死体うちもされてしまった。


「2度とやりません」


;わからせられた

:可哀想代¥50000

:どんまい

:2度とやるな下手くそが


「今コメントしたやつidメモったからな!絶対にいつかマスターまで行ってやる!」


;おう

;無理だろ


 そんなこんなでまだ開始から30分もたっていないのにも関わらず、精神的におかしくなった私はやーめたといい、配信をブッチした。

 でも、必ずマスターまで行ってやる、そう心に誓った。

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