EP40 東京奥多摩ダンジョン攻略2

翌朝、目玉焼きダブル、ベーコン、サラダ、ロールパン、クロワッサンを出した。


飲物は各自、自分達で好きな物を冷蔵庫から、またはコーヒーマシンで入れた。


午前中は仕事で都内へ行きますからと伝えてた。


お風呂はいつでも入れるからどうぞと伝えるたとまた飛び跳ねて喜んでる。


帰りにスーパーに寄るけど欲しい物ないか聞いた。


チョコレート、アイスが食べたいらしい。


オレ1人じゃあんまり食べないから無かったな。


オッケー!


裏路地屋で納品を済ませて、ギルドと宿屋に顔を出して様子を見る。


どちらともなかなかの盛況ぶりで特に問題ないらしい。


宿屋は半年先まで満室らしくそれぞれアルバイトを増やしたいと言われ必要人数を確保する様にとスタッフの負担が増えない様に採用掛けてと伝えた。


ギルドは研究生的な位置付けでその後勤務状況、ファンの数など考慮して見極め正社員登用したいらしい。

ギルマスさん流石だ。


「所でオーナーは何をしてるんですか?」


と聞かれたからダンジョン攻略してると答えた。


「ゲームばっかりしてないで仕事して下さい!」


なんか勘違いしてるけどいいか。


高橋はギルド、宿屋、裏路地の3軒をサポートして毎日、ニヤニヤ忙しく働いているらしい。


近所にギルドが4つも出来ていた。


少しチープな感じで居抜き物件で中はメイド喫茶がギルド風になっただけでそれでもうちのギルドに入れないお客様で混んでいる。


街全体が盛り上がるのはいい事だ。


帰りにシャトレーゼでアイスを大量に購入しついでに焼き菓子、和菓子、洋菓子も購入した。


店の外で収納BOXにしまいベースキャンプに帰った。


あれ?女子達は、、、お風呂か?まあ、その間に買って来た物がしまえるからと。午後からダンジョン攻略だ。


攻略ベースに行くとざわざわしている。


なんと山之内さんが宝箱石を発見して刀を一振りゲットして来たから驚きだ。


八王子の土方歳三ゆかりのお寺さんをお参りした時に例の違和感を感じ近づくと石が淡く光り触ってみると、石がパッカーん!割れて中からこの刀、和泉守兼定が出て来たとの事。


【和泉守兼定】

攻撃力:+140

特殊効果:会心率+10%

この刀は会津藩の名工によって作られた。土方歳三の愛用の刀である。


凄いお宝だ。なんでも山之内さんは大の幕末好きで特に新撰組は色々とゆかりの場所を休みの日に訪ねるほど好きらしい。刀を手にして涙目になっている。


まあ、自分で見つけたんだし、ダンジョンじゃないから銃刀法の登録すればいいんじゃないと伝えた。


「一緒に巻物入って無かった」


『いえ、ポストイットがありました』


「?ポストイット」

完全におふざけだな。


なになに、この刀はお寺さんの宝箱石じゃ無いからもらってもいいよ。あと石は元に戻してね。

やはりふざけているか巻物を用意するのが面倒くさいのか。


「コレに書いてあるからいいんだよ」


歴女の剣道国体女子がそれ譲って下さいと詰め寄っていた。


山之内さん困り顔で男達からはどうやって探すのかとめっちゃ聞かれている。


攻略何処では無い様子なのでしばらくそのままにしてコーヒーブレイクをした。

30分くらいして落ち着き出した。


しかし、山之内さんはげっそりしている。


「はい!そろそろ皆さんいいですか!大切な事を伝えます」

「魔力、スキル技の鍛錬はダンジョン出てからも行うことでレベルが上がります」

「ダンジョンだけでレベルを上げれば良いと思ってませんでしたか?」


「国体チーム!武芸の鍛錬は部活や道場だけやっていて国体選手に選ばれますか?違うよね」

「自分の時間全てをその競技に打ち込んだ結果として代表として選ばれたはずなのです」

「確かに午前中は休みです。身体を休める事も、身体管理としてアスリート、一流の武芸者には必要です」

「しかし、休みと言えど身体をほぐしたり、素振りをしたり、瞑想したりルーティーンをすることも大切です」


皆んなは頷くばかりだ。


「ちなみにオレは常に魔力を発動させている。気配感知、危険感知など常時発動させる事で魔力の総量も増えレベルも上がります」

「特にこれから魔法を覚えたい人は魔法スキルを覚えてから鍛錬しても最初はしょぼい魔法しか使えません」


「それとすでに皆さんは一般的な人と比べてステータスが高くなっているからくれぐれも一般の人相手に本気でやり合わない事。相手は死んでしまうからです」


「さあ!気持ちを切り替えて10階層のボスを今日は目指しましょう」


ボスは初回攻略でドロップありますよと言うと、皆んな俄然やる気が出て来たようです。今日は10階層のボスを目指すので私からプレゼントを差し上げます。



消防士男:ファイヤーダガー(攻撃力+15)、消防士だけに!


消防士女:カーボンクロスボー(攻撃力+14)、タングステンの矢


警備員男:タングステンの槌(攻撃力+32)


剣道国体者女:玉鋼のショートソード(攻撃力+35)


空手国体者女:体術 :タングステンのガントレット(攻撃力+15)、ブーツ(攻撃力+7)


大の大人が飛び跳ねて喜んでる。

(ぴょんぴょん、ピョンピョン…)


「それでそれぞれの武器に慣れながら進んで行きますよ」


ダンジョンに入る前にもう一度中事項を1人1人確認させた。


皆んな素直で教え易いが、ちょっと目を離すと調子に乗るから要注意だ。難なく10階層のボス部屋の前に着いた。


途中でそれぞれの武器の長所短所を教えて連携を取れるようにした。

パーティー配列

前衛

空手  消防士男

後衛

剣道  警備員   消防士女


前衛の2人が敵を確認して陽動する。

空手のツキ、足技でバランスを崩す、消防士男が腕、足など魔物の急所を攻撃する。

警備員が盾で攻撃を防ぎつつ、消防士女がクロスボーを放つ。

隙が出来た時の剣士が攻撃する。

このパターンで行く。


「ではこれから皆さんだけでアタックしてもらいます」

「オレも後ろにいるので危なかったらサポートします」

「お互い声を掛け合いチームで攻略して下さい」


「尚、ボス部屋は一度入ると倒すか死ぬかしないと扉は開きませんのでくれぐれもボスへのアタックは慎重に行って下さい」


「それでは行きましょう」


(ギギーゴゴーーン)

大きな扉を開けて中に入る。


「ちょっと待った!扉を開けたこの状態で中が確認できるか見ましょう」

「この段階なら敵が強そうなら止められます」


「今そのまま入ろうとした人は次は死にますよ。これか下層に行くと歩いていても罠、敵の遠距離攻撃があったりするから常に警戒して行動して下さい」


「10階層はラージスライスです。何色ですか?皆さん見て下さい」


『はい!師匠!虹色です』


オレはいつから師匠に?

「皆さん、当たりです。レアボスです」

「レアドロップに期待していいですよ。では、早速やりましょう!」


攻略チームはボス部屋の中に入り、扉が閉まった。

(ゴゴーーン、バタン)


前衛が左右に分かれてボスの目線を逸らすとクロスボーの矢が飛んでいく。

(シュパツ)

しかしダメージが入らない。相手はスライムだからだ。

矢で怯んだ隙にファイヤーダガーで斬りつける。

(ザッシュ、ジュ!)

ジュ!と音がしてダメージが入った。   

空手が正拳突きと回し蹴りでボスを壁際に追いやる。

(ドン!ボコン!)

そこに上から警備員が渾身の力で槌で叩く

(ゴチン!)

(ポヨンポヨン、ユラユラ〜)

変形しながらダメージを逃がすボスに剣道が斬りつける。

(ザシュシュパツ)

ボスは1/3程すぱーんと切れた。

(モリモリモリ〜)

直ぐに再生し始める。


その時

『もう一度今の連携でお願い』


『次は核がある所を狙うから!』


『よしもう一度だ皆んな』


(おー!)


消防士はダガーで攻撃するが交わされる。

(サササッツ)

空手の正拳突きも交わされるがローキックが入り

(スカ…ズドン)

(ユラユラ〜ジ〜ン)

ボスはよろめく、消防士男がサバイバルナイフを投げつける。

(ヒュン、ザシュ)

ダメージが入った。

警備員が槌でボスを真横から薙ぎ払い。

(ボカン!)

(ポヨンポヨン、ペコ)

変形した所を剣道が斬る。

(ザシュシュパツ)

浅く入ったため核までは斬れなかった。

(シュパツシュパツ)

そこに!クロスボーの矢が核目掛けた2発発射された。

(カチン!パリン!)

一発逸れたが二発めが見事に核を砕いた。

(キラキラ〜シュワ〜)

ボスは光りを放ち消えた。

(パチパチパチパチ…)

オレは拍手で皆んなの勝利を讃えた。


虹色宝箱から虹色の魔石、巻物4、黒檀の杖、ポーション中15個ドロップした。

初回の報酬は魔石以外は人数分もらえるだ。


「鑑定!!」


【巻物1:】火魔法 Lv1

【巻物2:】風魔法 Lv1

【巻物3:】回復魔法 Lv1

【巻物4:】土魔法 Lv1

【名前:黒檀の杖】

攻撃力:+15

魔法攻撃:+25(追加魔石+10)

備考:とても硬い素材で打撃戦もできるほどで重さがある事でダメージを与えられる。魔石を上部にはめ込む事で魔法攻撃力が上がる。


皆んなついに魔法がキターーーと喜んでる。

(やったー!魔法きゃーきゃー)


(ポワーン)

ボスを倒すと部屋に魔法陣が現れる。


「皆さん一度上野に戻りますよ」


全員で魔法陣の上にのり魔力を流すと発動できると教えた。


ドロップは個人のスキルを鑑みて消防士男に火魔法、消防士女に風魔法、警備員さんに土魔法、残り回復魔法、黒檀の杖、杖技は新たに下層攻略の為に追加メンバーに使うことになった。


ひとまず、新しい武器を使いこなすこと。

新しい魔法を使える様にする事。


各自ステータスを確認し個人スキルをアップさせて、回復魔法を使うメンバーを加えてレベルアップさせてから20階層を攻略を目指す事にした。


オレが居ない時はどんなにレベルが上がっても15階層までと決め事をし、次回合うまで鍛錬を怠らないよう伝えた。


この時点で全員レベル11となった。


山之内さんには追加メンバーの事で医者か看護師の線であたって欲しいと伝えた。


ステータスの初期スキルが期待できる事やこれから先は怪我も多くなるだろうと思い対応出来る人がいいですよと伝えた。


山之内さんは早速知事さんに打診すると言っていた。

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