最終話 地球が終わる日?それとも奇跡の日?

 とうとう来てしまった…。そう、この日が。


「主任…。ロケットの制作が間に合いません。」

「やはりか。」

「?、どういうことですか?」

「間に合わなかった時の保険として、地球を救う計画を立てていたんだ。」

「そ、そうなんですか!?」

「ああ、でもそれが成功するとは限らん。でも、かけてみる価値はある。」

「わかりました。ではそっちの方を全力サポートします!」

「ああ、ありがとう。でもこれはうちらの宇宙チームだけでは作れないから、アメリカ軍にも協力してもらってるんだ。だから君たちはアメリカ軍の応援に行ってくれ。」

「わかりました!」


 これが成功すれば、この地球は救われる。奇跡よ、起こってくれ!!


     〜世界臨時ニュース〜


「全国の皆様、こんにちは。こちらは、国連本部でございます。ただいま、アメリカのNASAから発表がございましたので、お知らせいたします。

 NASAによりますと、ロケット開発が間に合わないため、別の計画へ移行するとのことです。その計画とは、“2つの隕石追突させる”という計画です。この計画は今、地球に接近している、2つの隕石を追突させて粉々にしようという計画です。今日のアメリカ時間の正午にアメリカ軍より、隕石の軌道を変えるミサイルを打ち込みます。皆様、ミサイルの打ち込み成功の応援をよろしくお願いします。」


 軌道を変え追突させる、そう、それこそがNASAの主任が考え出した作戦である。


      〜日本の状況〜


 さっきの臨時ニュースで世界が混乱しないはずはなく、そして日本国民も大混乱していた。


「ミサイルを打ち込む?なになにそれ!!」

「おい、待てよ。それが失敗したらこの世界はどうなるんだよ!!」

「もう、訳わかんないよ!」


 そして混乱していたのこの人も例外じゃない。


「え?え?なにそれ初耳なんだけど!?いつそんな計画立ててたの!?あれ?ロケットで逃げるんじゃなかったの!?」

「そ、総理!まずは落ち着きましょうよ。」


 案の定、総理も混乱していた。


 じゃあ次、次はいつメン家族の状況を見てみよう。


       〜世里家〜


「………。」

「何か、やばくない?」

「そんな、ミサイルで隕石の軌道を変えれるのか?」

「わからんね〜。」


 案外落ち着いてた。だが、この人を除いて…。


「きゃあー!、何よ!その駆け引き!!地球を救えるって保証はあるの!?もぉー!」

「お母さん、落ち着きなよ。」

「これで、落ち着いていられるあなた達がおかしいのよ!!」

「なんだよそれ、理不尽だ…。」


 お母さん以外は落ち着いてた。


     〜九条家と神星家〜 


 この2家族は、臨時ニュースが流れた時、偶然にも、一緒に朝食を取っていた。


「え、なにそれ?ちょっと面白そう。」

「え?ちょっと奏希くん?何言ってるの?」

「おい、そうだぞ奏希、何を言っている。ミサイルが打ち上がらなかった時の方の面白いじゃないか。」


(奏希くんのお父さんの方が一千倍ヤバい発言してるー。)


「もぉー、お父さんたら何言ってるのー。」

『あははは、あはははー。』


 神星一家はサイコパス発言をしていた。


「ははは、神星さんたちは面白いですなー。な、奈々香。」

「そ、そうだね…。」

「ねぇねぇ?お父さん?これは夢なのよね?ちょっと私に一発ビンタしてもらえないかしら?」


(あぁー!どうしようお母さんが現実逃避してるーぅ。)


 九条一家、何かよくわからい方向にいっていた。


       〜中月一家〜


『すぴー、すぴー…。』

「むにゃむにゃ、あ、こんなところにおっきなが…、どら焼きがいっただきまーす…。」


 寝言を言いながら、まだ寝てた…。


      〜日本時間14時〜


「お、神星。聞いたか?ミサイルの計画。」

「あー、あれか、聞いたぞー。面白そうだな。」

「え?」

「あ、星海たちー。やっほ〜。」

「あ、中月。中月も聞いたか?ミサイルの計画。」

「ん?なにそれ?」

「え?10時ごろどのテレビ番組もニュースに切り替わっただろ?」

「あー、その時間帯?私達まだ寝てたわ。」

「「え〜……。」」


     〜アメリカ時間12時〜


「主任、ミサイル打ち込み準備完了です。」

「よし、じゃあ。カウントダウン行くよ。3·2·1、発射!!」


 全国で生放送されている中、ミサイルの打ち上げは成功した。ミサイルは隕石目掛けて一直線。


 ドーン、という物音と同時に、隕石は軌道を変え、巨大隕石へと向かっていった。まさに主任の計画が成功した瞬間である。


「よし!やったぞ!」

「主任!隕石の軌道が変わったのを確認できました!」

「ということは…?、計画は成功だ!!」

『うぉー!』

「よしよし!あとは隕石同士がぶつかって粉々になればいいよだが…。」


 そして、そんな話をしたつかの間。隕石は…、隕石同士はぶつかり、粉々に砕け散った。


「よっしゃー!ミッションー、コンプリート!!」


 地球はNASAの手によって救われたのだ。


 数分して、そのことは日本にも臨時ニュースとして告げられた。そして、日本国民は歓喜の余り気絶する人もいた。みんな涙を流しながら地球が滅ばなかった事に対して、喜んでいた。とその時だった。


 空には一面流れ星が流れていた。そうこれは、隕石の欠片である。まさに、地球が救われたことを意味するに他ならない。最高の瞬間である。


「よかった、よかったね!奏希くん!」

「ああ、これからもずっと一緒にいられるな。」


「星海ー!やったー!地球は滅ばなかったー!」

「う、うん、わかった、わかったからそんなに強く抱きしめるな。」

「あ、ごめん。」


 星海達も大喜びの中で、また未来への扉が開かれた。


        おわり

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