第24話 無

ヒロとはそれ以来、連絡を取らなくなった。

私は年上の彼氏と何も問題無く過ごしていた

喧嘩もしない。おだやかで、心配も無くて

気持ちが揺さぶられる事もない。

とても普通の恋愛だ、ご飯を食べたり、映画を見たり、温泉に行ったり。情熱的では無いけど、とても平穏だった


私はわがままだ、とても幸せなのに、何かたりない。

いつも笑っているのに、何か足りなり

彼と一緒に寝ていると、思い出す

ヒロの肩。右の肩にホクロがあって

汗かきで、暑がり、

急だった、その感情が湧き上がったのは

彼の部屋を見回した、ベッド、テーブル

テレビ、床、私の荷物、扉、

そして、前触れもなく唐突に私は話した、

深夜一時を回っていた、眠たそうな彼はテーブルの横ににいて、お香に火を付けてようとしていた。

私は半裸でベッドに座り、彼の背中を見ながら別れようと言った、

彼はゆっくり振り返って、急すぎる出来事に

驚きも、信用もしていなくて、

普通に振り向いた、私は窓を見ていた。

、ブラウィンドの隙間から白い半月が少しだけ見えていた、彼はわたしの真面目な顔を見て、何が起きたのかわからないようだった、、私は、また、別れようと言って

彼は私が本気で言っている事を理解したようだった。隣りに座りなんでなのか?何かあったのか?など、たくさん聞かれたが、

衝動としか、言いようが無かった、彼はもちろん納得がいかず、でも、私の中で急に持ち上がって来た気持ちは変わる事はなかった。


ヒロに会いたい



私は彼にヒロの話しをした。

彼は頭を抱えて黙った。別れなくてもいいんじゃ無いか?と何度か聞かれたけど、


頭にヒロしか浮かばなかった。

私は深夜に荷物をまとめると、ごめんね、ありがとう。と言って部屋を出た、彼は呆然としたままだった。

私はすぐに連絡をした、まだ通じるかさえわからない、ヒロの連絡先へ、


会いたい


と、私は他の事は何も考えていなかった。

私の気持ちと、したい事、ただ、それを淡々ととしただけだった。

不思議と不安は無かった、絶対な安心も無い、ただ、私がしたいようにしただけ。



連絡はすぐに帰ってきた


俺も



あれから一年以上たつ。



ご飯食べに行こう


私は連絡を返した。


花は何が食べたい?



私は



パスタと答えた


久しぶりとか、そうゆう言葉はお互い一つも

出さなかっ。

次の日の夜パスタを食べに行く約束をした。



お店の駐車場で待ち合わせをして。


車から降りて、1メートルほどまで近くに来て初めて、久しぶりと言い合った。


私は昨日彼氏と、分かれたの。

と話しをした。

昨日会いたいと連絡して

昨日別れて

今日はもうヒロを誘いご飯をたべている

そんなわがままな女がヒロの目の前に座って居る。

ヒロは驚きもしない


  この席涼しいね?花寒くない?


私は寒がり、ヒロは暑がり、

席を交代した。


  来月引っ越すんだ、片付けがすんだら

  花遊びにおいでよ。



  うん、遊びに行く



最後に会った日はヒロは飛行機に乗るはずだった


  飛行機でどこに行ったの?

私は聞いた


ヒロは

  タイに、、二ヶ月くらい


ヒロはタイの話しを始めた

私はおかしくて笑った

だって想像がついたから。あの後さよならしてタイに行き、ハメを外して遊んだヒロ


気がついたらお互い大人になっていた

高校生だった、些細な事に驚き、反応して考えてキラキラしていた。

お互い車に乗り。些細なことは、笑顔で返す。

初々しくない自分も嫌だったけど。

キラキラを無くしたヒロも嫌だった

もう、戻れない気がした。

なんだか着心地の悪い服を着ているみたいな

感覚で、少しイライラした、

私は、私が誘ったのだからと支払いはは私がした。

ヒロは知っていた、そうゆう時の私は、少しイライラしている事を


  じゃあ来月、


そう言うと振り向きもしないで、車に乗り

私はさっさと帰った、

嫌な女だ、

ヒロが子供っぽいからいやだと感じた事があった


でもヒロが大人になったから嫌だった


行きどころのないワガママな感情だった

わからなくなっていた

少しでも年を重ねるたび、

好きの感情のどれが正しいのか?

一緒にいて楽な人?

カッコイイ人?

思ってくれる人?

思いどおりになっても嫌

思いどおりにならなくても嫌








  

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