第22話無理

ヒロとはあいかわず、電話したり、カラオケしたり

時々会っていた。

だけど。

好きだとか付き合おうとは言わなかった。


子供を育てるとまで言ってくれたのに。


私はヒロの事がわからなくなっていた。

私の事が好き?もう、好きじゃない?


私は誕生日がちかづいていた。

彼氏がいる訳じゃないし。


そんな時

男3人、女3人の、飲み会に誘われた

7個年上だと。


私は気晴らしに参加した。

普通に楽しかった。

1人連絡先を聞かれたので交換した。

また皆んなでとりあえず飲もうよ!と

自然な感じがよかった。

たまに、その人から連絡が来た

特別な、内容じゃなかった!


サーフィンで怪我したよー!とか


美味しい中華発見!とか


ジム行ったら痩せたとか。

普通の話し。


お陰で私も普通をとりもどしていた。


誕生日は、家で、ママとケーキ食べよう!

ママとたくさん話して笑って

ケーキを食べて。

穏やかな誕生日を過ごした。


私の誕生日も後1時間位で終わりか

そう思っていたら


ヒロから連絡が来た。

  花、ちょっと外でてこれる?

と、

  パジャマだけど?

ヒロは


  パジャマでいいよどこか連れて行かないからと。


私は上着を羽織り外にでた。


ヒロが薔薇の花束を抱えて立っていた


   嘘?!!

ヒロは

   花の年の数だけ。真っ赤な薔薇を

   真っ赤な薔薇は情熱

   俺の気持ち!

よく見ると、一本だけ白い薔薇が入っていた

私は、  



    ん?白?


とヒロに聞くと、

   白薔薇は、白紙にもどす

        真っ白なままで

   って意味、

   過去や、すべて白紙にしてほしい

   ってゆう、俺の希望、

   すべて無くして

   俺のところにいて欲しいって

   願いを込めて。


私は泣いた、予想以上に泣いた。

ヒロは、泣くなよとなくざめた。


だけど。

だから付き合ってとは言わない。

だから、私も答えようがなかった。

   ありがとうヒロ


それしか言えなかった。

ヒロは遅いからと、帰っていた。

私は、壁に逆さにぶら下げた

ドライフラワーになるように。

白薔薇だけ、花瓶に入れた。

なんとなく。

付き合ってとは

言わないヒロ、

優しくて、いつも、そばにいてくれて、

気にかけてくれて


だけど、付き合おうとは言わない

    手も出して来ない

    キスをするだけ。

私は、付き合う現実じゃなくて

青春の残骸みたいなものなのかな?

好きだった人だから。

今もまだ、優しく、みたいに。


私に彼氏はいない、ヒロはしってる。

薔薇の花束を誕生日にくれる。

だけど、付き合おうとは言わない、

だから私もなにも言えない。

なんとなく、切なくて、寂しい

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