第11話女子

 私は首にキスマークを付けて学校に行った?


 ランがすぐに、男?と聞いてきた、

 うん、

 そう答えると


 へー、珍しい。意外すぎー

 と、言った


 サワサワと私のキスマークの噂をしているのが聞こえる、


 まだ朝なのに、クラスの中が熱を帯びている様に、サワサワは広がる。

 ミチが、

 キスマーク!アツシくん?と。

 付き合ったの?と


 いや、付き合う話しはでてなくて、

 ただ、アツシが初めからやり直したいって


 初めから!でキスマークって!と

 ミチが笑った


 たしかにそれもそうだ。


 私は珍しく雨の日の出来事からキスマークまで友達に話した。

 ランもニヤニヤしながら聞いていた。


 彼女じゃん!

 好きなんでしょ?

 そう聞かれ


 うん、彼女って話しはでてないんだけど、

 そうなるよね?と

 答えた


 彼女とゆう確定を避けているのは

 白い豚のぬいぐるみ、

 それが、彼女とゆう確定を遠ざけていた


 ヒロにもそのうち知られる

 だけどきっとヒロはヒロで新しい何かを見つけてるはず、

 高校生の1か月は目まぐるしく変わるもの

 気持ちも環境も見た目も思い出はどんどん早いスピードで古くなる。


 よし、アツシが好きだ。

 ノートの端に


 アツシLOVEと書いた。

 放課後になると

 アツシから、今どこ?とLINEが入る

 寝る前にには好きだよと入る


 私も大好きと返す。

 アツシはキスはするけど手を出してこなかった。

 チャラいって思われてるからな

 俺は花がいいよって言うまで手は出さない

 花に信用してもらうまで待つからな

 と

 誰も居ない公園で1時間もキスをして

 我慢するアツシを見て私は笑った


 反応するのは仕方ないだろ?

 俺は必死で我慢してんだから


 からかってんな?花?

 勘弁しろよ


 そんなアツシが好きだったし

 幸せだった


 夏が来て今年はあまり暑く無い

 夜は過ごしやすい

 夜の公園は蚊がいるのを除けば

 アツシと2人きり

 話してキスして抱き合って

 写メを撮って

 お互いの待ち受けにした。

 穏やかな心地よい日々が続いてた。

 もうすぐ最後の夏休みがやってくる。

 私はその前に18になる


 アツシが今更なんだけど

 と、話し出した


 俺がお前に無理矢理キスした時

 俺、彼女いたんだ。

 それが、花と同じ中学で花が仲よかった

 サキなんだ


 え?

 私は驚きと、納得がいった。

 サキには最近連絡をしても

 遊びに誘っても避けられてる気がしていた。


 俺サキに好きな子ができたから

 別れてくれって言ったんだ。

 それでビンタされて

 ごめんって言ったら

 別れないって

 好きな子って誰?って


 俺は

 言えないって言ったんだ

 そしたら引っ掻かれて

 言わないなら別れ無いって

 それで、、花って答えた

 サキは信じられ無いって怒って

 花に電話しようとしたんだ。

 人の男に手をだして!って

 花ってアザといよね。

 なんなんアイツって

 すごい怒ってて


 俺が

 違うんだ、俺が花を好きになったんだ

 花は俺をすきじゃないんだ!

 って話したんだ

 だけど

 サキが

 花ってさ、アザといし、ほかの女の子の事下に見てるよね?

 可愛くていいな?とか

 胸あっていいな?とか

 彼氏いて羨ましいとか

 花モテてるくせに

 痩せてるし

 アツシ知らないんでしょ?

 花って年上の彼氏いたんだよ

 慣れっこなんだよ。

 年上てやりまくってるって噂だよ。

 今もこうやって平気で人の男に手を出して

 アツシまんまと騙されてんじゃんって


 俺、ついサキに花はそんなんじゃい

 ってキレちゃって

 サキ、泣出して、

 花とは縁切るって

 アツシはヤリヤリの花に騙されればいいって。

 そうサキが言ったんだ。


 ごめん、黙ってて


 私は胸が痛くなり、少し苦しくなった。


 アツシが続けて話しだした。


 俺ね。

 花に初めてキスした時

 真っ赤になった耳とほっぺを見て

 綺麗だと思ったんだけど

 汚れてない。

 固い子なんだって

 女子高生なんて、簡単にヤル子ばっかだから

 男子としては、正直ヤリたい盛りな訳で


 だけど花は違う

 女子には逆にわからないと思う

 女子からしたら

 花はモテるし

 美人でスタイル良くて

 ニコニコしてて、

 誰にでも同じ用に接する

 それが鼻につくんだよ。


 花、自分がモテるとか

 美人だとか

 思ってないだろ?

 だけど

 ショートは美人じゃ無いと似合わない

 耳の軟骨に一つだけ、いつもつけてる星のピアスは目に止まる、

 そして、透き通る用に白い肌に真っ赤な唇

 印象深いのは、

 香水が花しか同じ匂いの奴がいない、

 薔薇の甘い香り

 僻まれるよ。


 そして今回

 サキには俺の事で恨まれてる

 よくない噂をいっぱいきくよ。


 だけど不思議と聞いた男達は

 花をしってる奴は誰も噂を信用しないんだ

 花の悪口言ってる女子が嫌な奴に見えるだけ。


 アツシはそう話し終えた。


 私はアツシにボソッと言った


 私、友達いるのかな?


 アツシの困った顔を見て

 予想以上に悪口を言われてるのが分かった


 SNSへの悪口が増えつつあるし

 皆んな身近な子の書き込みかな?


 私は胃が痛くなり

 悲しくなって


 なんなんだよー!

 コッチはコッチで色々あって、恋愛ばかり考えてるわけじゃないんだよー!もう


 と、少し大きな声で言うと

 涙が溢れた

 アツシは

 ごめん、ごめん、

 俺守るし、話し聞くし

 な、1人じゃないだろ?

 と。

 フラフラになってしまった私をアツシは

 自分の家に連れて行った。

 飲み物をだして、飲め!と言い

 ぎゅーと抱きしめた。


 ごめん。花、

 私は力無くアツシのベッドに横になった

 アツシは後ろから抱きしめて黙ってた。

 私は


 アツシ?大好きだよ

 て言うと

 アツシは私の上になり

 俺も花が大好き

 そう言って私はそのままアツシに抱かれた。

 月が綺麗で涙がこぼれ。

 アツシの背中に強く手を回した。

 アツシは壊れやすい物を扱うみたいに優しかった。

 だけど

 青春には欠かせない、友情をなくした

 こんな優しいアツシを1人じめにした

 代償なのかもしれない。




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