いつつ。弱い心、後輩くん

前原まえはらさんと映画とか、行ってみたいです」

 心がびくりと震えた。

——ああ。

「次は平日だけじゃなくて土日とかでも全然いいので」

 ——ああ、この感じ。私、距離感を間違えた。

 居酒屋の個室で、会社の後輩(男、一つ年下)と二人きり。時間にして21時。

 事の発端は、一週間前に遡る。

「前原さん!」と名前を呼ばれた。退勤後、駐車場で同じ部署の後輩に声をかけられ、「ん?」と振り返る。

「お疲れ様です。今日、部長の機嫌悪かったっすね」

「お疲れ様。そうだね、今日、杉本すぎもとくん絡まれてたよね。大変そうだなって思ってた」

「そうなんすよ。運悪く打ち合わせの日で。もう大変でしたよ!」

 ハハッと笑った杉本くんの口角がだんだんと下がっていく。俯きがちになったのが気になって、名前を呼ぶと。

「正直、ちょっと疲れたなって思うことが最近多くて……しんどいなって」

 ぽつり、と杉本くんが言った。疲れに顔を歪めながら溜め息を吐いて。

「大丈夫?ちゃんとリフレッシュしなきゃ」

「前原さん、後でそういう仕事の話、聞いてもらってもいいですか」

 杉本くんは一重の目を少し開いて、緊張した面持ちでそう聞いた。よっぽど切羽詰まっているのかな、と私は「勿論!何でも言って!」と、そう頷いたのだ。

 それは自然な流れとして、食事に行くことになった。

私と杉本くんが勤めている会社は小さく、杉本くんの年は彼しか新入社員がいなかった。私には同期がいたけれど、1年前に退社してしまい、随分と精神的ダメージをくらったものだ。彼女には仕事の愚痴やら相談やらをよく聞いてもらっていた。話をすることも聞くことも、自分が思っている以上にストレス発散になる。

 それをよく知っているからこそ、杉本くんの話を聞いてあげなきゃ、という使命感に駆られてしまった。

「いいよ、行っておいで」

 秋は、あっさりと頷いた。

「え?いいの?」

「なんで菜乃花が驚いてるの」

「や、先輩後輩ってだけだけど、二人でご飯とか嫌かなって思ってたから。秋が嫌なら行かないようにしようと思ってて」

 話を聞いてあげなきゃ、とは思うものの、やっぱり一番大事なのは秋なわけで。

「だってその後輩くん、相当病んでそうじゃない?菜乃花は話を聞いてあげたいって思ったんでしょ?」

「うん、そう、だね。じゃあ、行ってくる」

「ん」

「今週の金曜日、行ってくるね」

「ん、了解」

 この人、全然嫉妬しないのかな?え?私のこと本当に好きなの?

 杉本くんの話を出して嫉妬してほしい、なんて性悪女すぎる。でも、期待しちゃってた。

 ソファーに座る秋の隣に座って、じっと顔を見つめる。

「菜乃花、観たいテレビある?チャンネル回していいよ」

 秋はちらりと私の方を見て不思議そうな顔をしたものの、リモコンを私に渡してコップに水を注ぎ始める。本当に何とも思ってなさそうだ。

 私なら絶対嫉妬するのにな。秋はどうしてそんなに余裕そうなの?

「——あ、」

 と、秋がハッとした声を出す。

「ごめん、来週一週間、仕事が忙しいから会えないと思う」

——私ばっかり、秋に振り回されている。

「うん、わかった」

私は作り笑いをして、頷いた。

私が大丈夫にならなきゃ。この前、泣いてしまったあの日、そう決めたじゃないか。自分の心持ちをどうにかしないと、って。でも、それってすごく難しい。



「実は俺、人と深い話をするのが苦手なんすよ。どこまで踏み込んでいいのかわからなくて、怖くて」

 私は杉本くんを家まで車で送ることになっている。だからソフトドリンクだけを飲んでいるわけだけれど、後輩の彼は何の遠慮もせずにお酒をぐいぐい飲んでいた。

 目がふわふわしているのを見ると、相当まわっているに違いない。

「友達とかにも話しづらい?」

「そう。そうなんすよ。だから正直、前原さんの好きな男のタイプとかもすっごい聞きたいっすけど聞けないんす」

 曖昧に小さく笑う。困ったな、どうしよう。

 これは気のせいじゃなくて、もしかして好意を持たれてる?

 前までは「好きなタイプ」を聞かれたら真っ先に「優しい人」と答えていた。でもこれは結構投げやりな答えだった。だってそんな人、なかなかいない。だから、その場しのぎで適当に答えていた。

 この「優しい」は、私の話をちゃんと聞いてくれて、甘やかしてくれて、私の嫌だと思うことをしない人のことをいう。

 女性たちの「優しい」はきっと人それぞれで、譲れない条件も無数にある。

 私は愛想笑いをして、自分の「タイプの人」は杉本くんに教えなかった。本当のところ、雰囲気やよくわからない引力でお付き合いって始まるんじゃないか。タイプなんて、あんまり重要じゃない。

「杉本くん、あんまり飲みすぎちゃ駄目だよ」

「結構まわってます」

 小さく唸って、杉本くんは額に手をあてるとテーブルを見つめた。ぼんやりとしている。

 あまり仕事の悩みには触れず、どちらかと言えばプライベートな話ばかりで、私が仕事の話をしてもすぐに違う話になってしまう。

 全然仕事の悩み相談じゃない……と、私は内心、やってしまったと項垂れていた。

 良い歳の女が、自分に好意を向けている男のことさえ気づかずに、二人で食事に来てしまうなんて。

「前原さんと映画とか、行ってみたいです。平日だけじゃなくて土日とかでも全然いいので」

「……あ、え、っと」

 酔いの勢いで誘われてしまった。愛想笑いを浮かべながら、嫌だな……と口角が小さく震え出す。お酒の力を使えないと、そういうことが言えない人が苦手だ。ふわふわしたままの言葉。本心だからこそ口から出てしまう言葉なんだろうけど、相手への配慮に欠ける。自分の欲を満たすためだけに言っているように思えて嫌だ。

「ごめん。彼氏との予定が土日は多くて……。」

 かく言う私も、声は沈んで情けなく、杉本くんの目を見て話せていない。

 しかも嘘をついた。忙しい秋との予定なんてない。

 伝えるのも断るのも、怖いことだ。でも、ちゃんと言わないともっと後で傷つくのは杉本くんの方だ。

「え、彼氏いたんすね。あ、変なこと言ってすみません」

「ううん!そんなこと……。」

「そ、そろそろ出ましょうか」

 一瞬で目がはっきりとした。杉本くんは酔いが醒めてしまった様子だった。彼は私と目を合わせないまま、そそくさと席を立つ。

「杉本くん、ふらふらしてるよ。本当に大丈夫?」

 お店を出て駐車場へ向かおうと歩き出すが、杉本くんの足がおぼつかない。結構飲んでいたからやっぱり酔っているのかもしれない。

「前原さん……。」

 軽く肩がぶつかってしまい、少し身構えてしまう。

 もっと早く彼氏がいることを伝えていればよかったのかな、と熱を帯びる杉本くんの目から逃れるように駐車場の方へ視線を移し、「もう少しだから頑張って」と声をかける。

 これから車で杉本くんの家まで送って行かないといけない。不安だな……。

送っていくのは杉本くんからお願いされたことだ。後輩だからという理由で承諾した。でも、もし好意を持ってくれているとしたら、これって相当まずい状況だ。

「前原さん、すみません。よろしくお願いします」

 車を発進させると、杉本くんは息を吐き出してゆったりとした声を出した。

「今日、楽しかったです。ありがとうございました」

「ううん、こちらこそ」

 静かな交差点、雨が降った後の道路には赤信号が反射していた。ハイブリットの車。ガソリンから電気へと動力が代わり、しんと静まり返る。

「次の信号を左です」

「うん、わかった」

「あ、このアパートです」

 ハザードランプを付けて近くに車を停める。

「今日はありがとうね。気をつけて部屋まで帰ってね」

「……はい」

 ドアを開ける気配もなく、杉本くんは動かない。もしかして眠いのかな、と声をかけようとすると。

「俺、前原さんのこと気になってました」

 どくん、と心臓が飛び跳ねる。

「もうすぐ誕生日っすよね。今日のお礼も含めてまたご飯行きたいです」

「っ、でも私、彼氏が」

「振り向いてもらえるように頑張るので」

 ドアを開けて杉本くんが車を降りた。車内の明かりで振り返った杉本くんの表情がわかる。くっきりとした目で真っ直ぐに私を見つめていた。お酒のせいなのか、顔がさっきよりも赤くなっているように思えた。

 最後に顔の力を抜いて緩く笑うと、杉本くんはドアを閉めた。

 まさかあんなことを言われるなんて思ってもいなくて、私は呆然としてしまった。窓の外にいる杉本くんは会釈をしてから手を振ってアパートへと入って行った。

「……私、鈍感すぎでしょ」

 深い溜め息を吐き出して、ハンドルに額をくっつけて項垂れる。

 杉本くんのことは後輩としては好きだけれど、恋愛対象としては見られない。それをさっき伝えるべきだったのに、驚いてしまってそれどころじゃなかった。

 なんだか無性に秋と話したい。……会いたい。

 電話をかけようとスマホを手に取ると、1時間ほど前に秋からメッセージが入っていたことに気づく。

《ちゃんと帰れた?》

 これだとさっきまで秋と一緒だったみたいだ。

 波立っていた心が少しだけ落ち着いて、秋からの文字を指でなぞる。

「秋、出るかな……。」

 声が聞きたくなって電話をかけてみる。

「出ない……。」

 きっとまだ仕事中なんだろう。私はコール音を切って、

《心配してくれてありがとう。これから帰るところだよ》

 と、メッセージを送った。



週末、秋の部屋に21時頃行って、私は杉本くんとのことを話した。

 秋の仕事はより一層忙しくなり、都内での仕事が多く、地方にあるアパートに帰るのは週に1、2回程度となっていた。都内のホテルに泊まっていることのほうが遥かに多い。

 今日も三週間ぶりだ。

 どういう反応するかな。嫉妬する?怒る?それとも驚く?

「——だから多分、杉本くんは私に好意を抱いてくれていると思う。もっと注意を払うべきだったと、思う」

 少しの沈黙の後、「うん」と秋が頷いた。

「俺はそうかなって思ってたよ」

「え?」

 秋の表情に動きはなく、私と目が合うと、ん?と小首を傾げている。

 私と付き合っているはずの秋。彼の言っていることが理解できなくて、頭の中で言葉を反芻してみるものの理解が追いつかない。

「その後輩くんが菜乃花のこと好きなの、わかってた。話を聞く限り、そうだろうなって」

「……それなのに、行かせたの?」

「菜乃花もわかっているんだと思ってた。俺がちゃんと言えばよかったね、ごめん」

 いや、そうじゃなくて。そういうことじゃなくて。

 呆然としてしまった。秋に色々聞きたいのに、頭が上手く回らない。

「秋、あの……。」

「ん?」

 嫉妬をするでもなく怒るわけでもなく、秋はいつもの秋だった。

「それは、私と杉本くんが付き合ってもいい、って思っていたってこと?」

 秋の表情が強張り、私から目を逸らして俯く。黒髪が秋の表情を隠してしまい、どんな顔をしているのかわからない。

 秋、と声をかけようとした刹那、

「うん、そう思ってる」

 秋の、いつもの柔らかい私の好きな声が発したその言葉を、私はちゃんと聞き取ってしまった。その肯定は私と秋の関係を壊してしまうほどの威力を秘め、私の心を粉々にした。

「……そ、っか」

 嫉妬してくれるかな、なんて。子どもじみたことを考えてしまっていた。

 「他の男と食事なんて嫉妬する」とか、「今度は俺と一緒に行こう」とか、「他の奴に取られたくない」とか。

 ああ、少女漫画の見過ぎだな。ちょっと控えよう。

「……秋、」

 私は、泣かないよう必死だった。

「ん?」

 秋の表情は変わらない。悲しくも、辛くも、嬉しくもない表情。読み取れない。

「私のこと、好き……?」

 安心したかった。好きって言葉を聞いたらきっと頑張れると思った。

 秋は私から目を逸らして俯くと、小さな声で言った。

「……ごめん。わからなくなってる」

 驚いて、目の力が緩み、ぽろぽろと涙がこぼれ落ちていく。

 まさかその返答は思ってもみなくて、言葉を受け止めたくなかった。

「菜乃花、泣かないで」

 秋の瞳が揺れて、私の頬にそっと触れる。親指で涙を拭う。

 泣かせている張本人が「泣かないで」なんて狡いじゃないか。私は秋の言葉で泣いているのに、どうして困った顔なんてしているの。

「いつから、私のこと、好きじゃ、ない?」

 鼻水を啜って、私の頬に触れる秋の手に触れる。

 ちゃんと理由を聞いて、どうすればいいのか考えなきゃいけない。もう、逃げたくない。

——ノノ、泣かないで。

 あの人の声が頭の中で響く。

 グッと唇を噛んで、私は涙目のまま秋を見つめた。

 あの人の時とは違う。秋とはこうしてちゃんと話し合いができるんだから。

「……なの、か」

 秋は驚いた顔をして、私から一瞬目を逸らした。けれど、すぐに私と目を合わせ、優しい綻んだ目で私を見つめる。

 私、馬鹿だな。と、ぽつり思う。

 こんな時でさえ、秋のことをかっこいいな、好きだな、と思ってしまう。二重の柔らかい優しい目元も、白い肌も、染めていない傷みの知らない黒髪も、その鼻の形でさえ。

 低すぎず高すぎないその声も、私に触れる優しい手も、穏やかなその性格だって。

「……う、は、早く言ってよ。ばか。秋の、ばか」

 気持ちが溢れて、それは涙へと変わっていく。どんな答えでもちゃんと秋の言葉を聞こうと思っていたのに、こんな顔、見られたくない。

 両手で顔を覆って、鼻水を必死で啜る。目も喉も熱い。

「……ごめん。好きな人が、でき、た」

 息が止まる。

 驚いて覆っていた手を退けると、手に鼻水がついて伸びてしまっていた。

 それでも呆然と秋を見つめる私はさぞ滑稽だろう。

「……ティッシュ」

「え?あ、待って、取るから」

 絞り出した声は、現実逃避の声だった。私の意志とは裏腹にティッシュを彼に求めている。秋はハッとしてテーブルのテッシュを取ると、私の鼻に当てた。

 この人は、好きでもない人の鼻水を拭ける人なんだ。

「相手は、どんな人?」

「え?あ、そうだな……。」

 鼻を何度もかんで、掠れた声を出す。秋の困った声を聞いて、もっと困ればいいと思った。

 最低な男。すぐに別れたほうがいいに決まってる。

「容姿は?わ、私よりも、身長は高い?」

「……そう、だね。うん、そう」

 歯切れの悪い返事に、相手のことが大切なんだと悟る。これから元カノになる女に好きな女の情報なんて渡したくないよね。

「別れよっか、秋」

 心の準備もなく、別れを言い放つ。仕方ないよね。どうにもならないよ。

 秋は何も言わない。

 私は我慢できなくなって洗面所に駆け込んだ。扉を勢いよく閉めると、堰を切ったように涙が溢れて止まらなくなってしまう。嗚咽が止まらず、呼吸が苦しい。

 それでも、秋に泣いている声を聞かれたくなくて、腕で口を抑えた。

 力が抜けて扉に背中を預けると、立っていられなくなってズルズルと座り込んでしまう。

 好きな人ができた。

 反芻される言葉。秋の好きな人。菜乃花ちゃん、と柔らかい声で私の名前を呼んで笑っていた秋にはもう会えない。

 秋に愛される女性ってどんな人なんだろう。羨ましいな。羨ましい……。

 ぱた、ぱた、とスリッパの音が近づいてくる。

 びくり、と体が反応して、私は咄嗟に扉を抑えた。この扉には鍵がついていない。

「菜乃花?開けるよ」

「だ、だめっ!」

 ひどい涙声だった。普通の声を出す配慮なんて今の私にはできそうにもない。

「菜乃花、ごめん。そのままでいいから聞いて」

「……な、に?」

 ひっく、と嗚咽がこぼれる。

 少しの静寂の後、秋がドアに触れる微かな音がした。

「仕事が忙しいのを理由にデートさえできなくて、ごめん。会うのも夜ばかりだし、急に会える日には呼び出してしまったり、彼女の扱いができていないのがずっと嫌だった。俺と一緒にいても菜乃花は幸せになれない」

「じ、自分が!好きな女ができたって言ったのに!もっともらしい理由つけて綺麗に終わらせようとしないでよ!」

 体が震える。涙が溢れすぎて目が痛い。鼻水が喉に引っかかって苦しい。

「……ごめん。菜乃花、ごめんね」

 秋の歩く音が聞こえた後、玄関のドアが開いて閉まる音がした。鍵をかける音も。

 その夜、秋は帰ってこなかった。



 仕事があってよかった。と別れた後の女は思うらしい。

 友達も、小説や漫画の世界でさえ、そうらしい。けれどそれは、私には当てはまらなかった。

「なんだか体調が悪そうよ。大丈夫?」

 顧問先のお家に訪問してレシートなどの資料回収をしていた最中、社長の奥様に心配されてしまった。

「すみません、少し寝不足で。でも大丈夫です」

 と、笑ってみせると「無理は禁物よ」と紅茶と焼き菓子を出してくれた。

 帰りの車の中、溜め息を吐き出す。

 気を抜くと涙が出てきてしまう。今だって、そう。

「……っ、しんどいな」

 秋と別れてもダメージは少ないと思っていた。だって、全然デートに行ってないし、会える時間も少なかったから。

 それなのに、こんなにもダメージが大きい。私って秋のこと、ちゃんと好きだったんだな。

「前原さん、大丈夫っすか?」

 会社に戻り、コピーをしていると、杉本くんがコピー機のところにやってきた。

 ハッとして手元に目をやる。私、何をコピーしようとしていたんだっけ。

「目が腫れてる」

 杉本くんは、私の顔を覗き込んで眉を下げた。

「俺には話せないことっすか?弱みにつけこみたいので、飲みに行きませんか?」

 歯を見せて笑う杉本くんは、そんなことを言いながらも本当に心配してくれているのだとわかる。心配そうに私を見つめて、口角が上がりきっていない。

「ありがとう、杉本くん。でも、ごめんね。今ちょっと余裕がなくて」

 こんなにもすぐに新しい恋愛になんて踏み込めるわけがない。気力がない。秋を過去にしなきゃいけないのに、秋はまだここにいる。

「そうっすよね。すみません。でも、金曜日の会社の飲み会は前原さんも来ますよね?確か出席になってた気が」

「あ、そう、だった。うん、それは行くよ」

 そういえばそうだった。すっかり忘れていた。

 なんだか飲みたい気分ではあるから、少し有難いかも、と思う。杉本くんと二人で飲みに行くのは気が引けるから。

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