第3話

私とどこか似たお姉さんはそれに気づきここの者ではないということを悟った。お姉さんは切羽詰まった声で「ここから逃げて!!この事は誰にも言うんじゃないわよ言ったらあなたの命はないわよしっかり私の分まで生きて」と言いました。

そしたらお客さんは首をぐるんと360度を見渡すよう一斉に私を見てきました。そのお客さんの顔は青白く目はかっぴらいて獲物を狙うかのようだ。

私はこのサーカステントに閉じ込められてしまうんではないかと、怖く嫌な予感がした。そして動かない足を頑張って鼓舞し動かして精一杯に走り自分の家に戻りすぐ台所にある塩を自分に撒きベッドに寝た。

それから何ヶ月間が経ちあの言葉の通り誰にも言わない様にし友達と遊んだり勉強する平凡な日々が続いていた。

ある日あのサーカス団が居た高台に博物館が出来たと云うニュースが新聞に書かれていた。母はそれを見て私に街の歴史を知る機会になるんだし行ってきなさいと言われ渋々博物館に行った。

その高台の博物館は石碑があり、サーカス団の事故の悲劇活躍の記録を書いたものが沢山あった。そして、ある写真に目がついたのだ。その写真はあのサーカステントで見た空中ブランコの写真だ。あの写真の中でお姉さんはどこか楽しそうで笑ってるかのようだった。

そしてサーカス団の記録や年表があった。その中サーカス団の人の日常や日々が綴られた日記が展示されていた。その文はとても古く薄れているが読んでいくと日常を思い出すように何故かボロボロと泣いてしまってる自分が居た、そして私は気づいたあのサーカスに、居た時の違和感は前世の自分に会っていたことに出たことなのだ。そして前世の自分に助けられていたことに気づいた私の泣き声は館内に響くほどだった。

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clockmemoryCircus 耀月菊 @kuro35

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